快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体

sky-high

文字の大きさ
168 / 189
顔を変えた過去

清掃員ナツ

しおりを挟む
翌日、達也は一旦会社に行き、旅行に行くと沢渡に告げ、日本を発った。

社内では、清掃員に扮したナツが、掃除をしながら注意深く周囲を、そして沢渡をチェックした。

「副社長!いつまで、あの男をのさばらせておくつもりですか?」

(この事かしら)

達也のいなくなった社長室では、他の社員が達也を批判する様子が聞こえている。

ナツはドア越しに耳を立てて、聞いていた。

「しっ、ここで話すな。盗聴器が仕掛けてあるかもしれん」

(やっぱり!)

達也の読みはバッチリで、後は業者が、仕掛けられた盗聴器を発見するのを待つだけだ。

ナツは清掃をしながら、沢渡や他の社員が不穏な動きをしてないかチェックした。

(今日のところは、何も無さそうね)

ナツは達也に、その日の報告をした。

「もしもし、あなたを社長から引きずり下ろす為に、何かやろうとしてるわね。今日は特にこれといった動きは無かったわ」

【そうか…オレはそんなに嫌われてるのか】

「私はよく分からないけど…あぁ、そうそう。盗聴器が仕掛けてあるかもしれないから、迂闊な事を言うなって、言ってたわ」

【だろ?オレの読み通りだ。近日中に、盗聴器を調べに専門のヤツらが来るだろう。その時は上手くマークしてくれ】

「分かったわ、とにかく、早く帰って来てね…私…あぁ、また思い出しただけで…」

ナツは達也のセックスのテクニックに溺れ、今すぐにでもヤリたい気分だ。

【まぁ、とにかく待ってくれ。一ヶ月なんて、あっという間だ】

「…うん、でも私ガマン出来ない」

【じゃ、オレが渡したオモチャで、しばらくは慰めてくれ】

「…はぁ、今もその最中なの…あぁ、イクっ、イク~っ!」

ナツは部屋で、バイブを肉壺とアナルの穴に挿してオナニーをしていた。

【ふっ、しばらくの間だ。ナツ、オレの為にしっかり見張ってくれよ】

「わ、分かった…はぁ、うぅ~ん…」

バイブだけでは、ガマン出来ない。
とはいえ、他の男で性欲を満たそうにも、達也以上に快感を与えてくれる者などいない。

ナツは清掃員として昼間に勤務する為、デリヘルを辞めた。


「これ。とりあえず、一ヶ月分の費用だ」

達也はホテルを出る間際に、100万円の入った封筒を渡した。

「どうしたの、これ?」

100万なんて大金を手にした事は無かった。

「明日から一ヶ月間、清掃員として会社に潜り込むんだ。その前金として、貰って欲しい。それと…もう、デリヘルは辞めるべきだ。アンタはデリヘル向きじゃない、いいな?」

「…分かった。ありがとう」

達也の優しさに、ナツは完全に惚れてしまった。

惚れた男の為なら何でもやってやる、そんな一途な思いが、ナツを支えている。

翌日、沢渡が手配した、盗聴器を探し出す業者が社内をくまなく調べた。

各部屋に盗聴器は仕掛けてあり、10数個発見された。

(この後に仕掛ければいいって事ね)

業者が回収した後、社員達は安心きしったのか、社内で達也の陰口を言うようになった。

「さっさといなくなって欲しいよな、アイツ」

「あんなヤツ、帰ってこなくていいよ」

「あぁ~あ、飛行機墜落してくんねえかなぁ」





ナツは防犯用カメラに映らないよう、いくつかの部屋に盗聴器を仕掛けた。

沢渡をはじめ、社員達は盗聴器が無くなったと思っている。

だが業者が回収した直後、更に盗聴器を仕掛けてるなんて誰も思わないだろう。

(しかし、すごい言われようね、あの人。そんなに嫌われてるのかしら)

ナツは清掃しながら、再度仕掛けた盗聴器から、何か重要な事は無いか、それを注意深く聞いていた。

「もしもし、今日業者が来てあなたの言う通り、盗聴器を回収したわ」

【やっぱりか。それで、その後はどうなった?】

「もちろん、業者がいなくなった後に仕掛けたわよ。しかしあなた、随分と嫌われてるのね…何で?」

【オレが社長だから面白くないんだろ。ましてや、19のガキが社長だなんて、働いてるヤツらからすれば、テメーの子供と同じぐらいの年齢なんだからな。
嫉妬や妬みなんざ、いっぱい出てくるだろう】

「そうね…まだこれといった、重要な事は言ってないけど、これからはどうすればいいの?」


【そうだな…出来たら沢渡を外でも張ってもらえないだろうか?決してバレないように、あまり深追いしなくていいからな】

「了解。ねぇ、またシタくなっちゃった…」

【待ってろって!この作戦が上手くいったら、オレはお前と一緒に住んで毎日を楽しもうぜ】

「…うん、分かった…」

【じゃあ、そっちは頼んだぞ】

近日中に、沢渡は何らかの行動を起こしてくるはずだ、と達也の読みは恐ろしい程に的中していた。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

熟女教師に何度も迫られて…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
二度と味わえない体験をした実話中心のショート・ショート集です

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。 「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…

処理中です...