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第一章 冒険者編
第23話 リラへの相談
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合計10体のスライムを狩り終わった。
ソニアのギフトである異空間収納へ、そのままの姿で残ったスライム8体の死体を入れて行く。
そのスライムを見てなのか、ソニアが不思議そうにしていた。
「確かに不思議だよね。こんなに重たいのが瞬時にして入るんだもんね」
「いえ、そうじゃなくて、私の収納ってこんなに入ったんだなって。普通は成人女性4人程(200キロ)だと聞いていますが、どう見てもそれ以上なんですよ。5体目が入らないはずなんです」
「そうなんだ。限界って試したことないの?」
「ないんですよ。逆にいつもしているポーターのお仕事も、皆さんが後どれくらい運べるか分かっていて、無駄な仕事をしたくないからと、次の魔物を持ち運べないと分かった段階で引き上げるんです。もっと運べたらなと言われるも所詮は・・・」
「きっとその人達は間違った知識を持っていたんだよ。それかソニアもレベルが上がっていると思うから、ギフトが成長して収納可能量が増えたのかもね」
「ギフトって成長するんですか?」
「ほら、僕のギフトは生きた相手に魔石抜き取りは働かなかったんだ。でも今は違う。加護を得た直後に瀕死に追い込んだゴブリンで試したから間違いないよ」
ソニアはなるほどと頷いていたが、収納し終わると町に戻り始め、その後ギルドに向かった。
二人はギルドに入るとスライム討伐の依頼の報酬を受け取るため窓口へ向かった。
少し早かったのもあり、リラたち受付嬢はギルドの掃除をしていた。
当番で2名が受付に座り、残りは混むまでか担当の冒険者が来るまでは掃除をする。モップをかける者、窓を拭く者、依頼掲示板の整理等、彼女たちも受付で座っているだけではない。
「あらロイさん、ソニアさんお帰りなさい。早かったのね」
「リラさんただいま!。はい、目標を達成したので、早目に戻りました。手続きをお願いします」
ソニアが水筒を差し出すと、中のスライムの体液がチロチロと光を反射した。ロイは魔石を数えたうえで告げる。
「リラさんこれで全部です。確認お願いします」
リラは魔石を一つ一つ検査した。
「合計で14000リュピスになりますね。お疲れ様でした」
笑顔で報酬を手渡した。
リラと友だちになったとはいえ、受付嬢として窓口で接する時は他の人と変わらない対応をする。
「いつもありがとうございます。それでですね、ちょっと聞きたいことと言うか、見てもらいたいものがあるんですが、今、大丈夫ですか?」
「その顔だと他の人に知られたくない感じかしら?じゃあ会議室に行きましょう。ケイリーさん、ちょっと相談を受けたので会議室に行ってきます」
「分かったわ。いってらっしゃーい。女の子もいるから大丈夫ね」
ロイは何が大丈夫なのかな?と思いつつリラの後ろをついていく。
最近というか、先日のちょっとした事件の後からリラとは懇意にしており、実質的に担当となっている。
冒険者の中には特にこだわりがなく、空いている受付に並ぶ者もいるが、大抵はこの人と決めた受付嬢のところに並ぶ。
・
・
・
「で、ロイ君が私に見せたい物って何かな?ソニアがいるから愛の告白とかじゃないわよね。今日はスライム狩りだったわよね?」
「ははは。それをするなら、こんなところではしないですって。その、スライムのことで、死体を回収したので見て欲しいんだ」
「ちょっと止めてよね。スライムって臭いじゃない。ロイ君体液浴びたでしょ?少し臭うわよ」
「ええ。体液を回収するのをチャレンジしましたからね。この後まだ検証することがあるから、着替えずにいるんだよ」
3人だけの時は口調が変わる。懇意にしている証だ。
打ち解けてからのリラは話しやすかった。
一つ歳上なだけと歳も近くあの後は直ぐに、友達以上恋人未満のちょっとした関係を築いている。
仕事が終わると一緒に食べに行ったりはほとんど毎日だ。
「で、真面目な話として何かしら?」
「ソニア、スライムを出して。大丈夫ですって。僕の魔石抜き取りのギフトで〆てあるから」
テーブルの上にドスンとスライムを出す。
「ひぃー」
次の瞬間、今にも動き出すとしか思えない状態のスライムがテーブルをきしませて鎮座したからだ。
『白か・・・眼福眼福』
そう心でつぶやきながらも、下着を晒しているリラに手を差し出して起こす。
リラの手は小さく温かだったが、何気に初めて手を握ったりした。
「大丈夫だよ。私の収納は生きているのは入らないから。ほら、気持ちいいよ!リラも触ってみて!」
そう言いつつソニアはペタペタとスライムを触る。二人はあの日を境に友達となった。
「そ、ソニアがそう言うなら」
恐る恐る指で突き、ペタペタと触りだす。
「何これ!」
「この状態だと上から体液を吸えると思うんだ。又は直接水筒を突っ込むとか。それか薬師にスライムを納材するとか。どうしたら良いかなって相談したかったんだ」
「このままじゃ騒ぎになるわよ。そうね、先ずは体液を無駄なく回収するのをやってみるのが良いわね。ガレスさんに話してみたら?あの人だったら喜んで協力してくれるわよ。そうねぇ、うん、私も行くわ」
そうして解体場に3人で向かった。
ソニアのギフトである異空間収納へ、そのままの姿で残ったスライム8体の死体を入れて行く。
そのスライムを見てなのか、ソニアが不思議そうにしていた。
「確かに不思議だよね。こんなに重たいのが瞬時にして入るんだもんね」
「いえ、そうじゃなくて、私の収納ってこんなに入ったんだなって。普通は成人女性4人程(200キロ)だと聞いていますが、どう見てもそれ以上なんですよ。5体目が入らないはずなんです」
「そうなんだ。限界って試したことないの?」
「ないんですよ。逆にいつもしているポーターのお仕事も、皆さんが後どれくらい運べるか分かっていて、無駄な仕事をしたくないからと、次の魔物を持ち運べないと分かった段階で引き上げるんです。もっと運べたらなと言われるも所詮は・・・」
「きっとその人達は間違った知識を持っていたんだよ。それかソニアもレベルが上がっていると思うから、ギフトが成長して収納可能量が増えたのかもね」
「ギフトって成長するんですか?」
「ほら、僕のギフトは生きた相手に魔石抜き取りは働かなかったんだ。でも今は違う。加護を得た直後に瀕死に追い込んだゴブリンで試したから間違いないよ」
ソニアはなるほどと頷いていたが、収納し終わると町に戻り始め、その後ギルドに向かった。
二人はギルドに入るとスライム討伐の依頼の報酬を受け取るため窓口へ向かった。
少し早かったのもあり、リラたち受付嬢はギルドの掃除をしていた。
当番で2名が受付に座り、残りは混むまでか担当の冒険者が来るまでは掃除をする。モップをかける者、窓を拭く者、依頼掲示板の整理等、彼女たちも受付で座っているだけではない。
「あらロイさん、ソニアさんお帰りなさい。早かったのね」
「リラさんただいま!。はい、目標を達成したので、早目に戻りました。手続きをお願いします」
ソニアが水筒を差し出すと、中のスライムの体液がチロチロと光を反射した。ロイは魔石を数えたうえで告げる。
「リラさんこれで全部です。確認お願いします」
リラは魔石を一つ一つ検査した。
「合計で14000リュピスになりますね。お疲れ様でした」
笑顔で報酬を手渡した。
リラと友だちになったとはいえ、受付嬢として窓口で接する時は他の人と変わらない対応をする。
「いつもありがとうございます。それでですね、ちょっと聞きたいことと言うか、見てもらいたいものがあるんですが、今、大丈夫ですか?」
「その顔だと他の人に知られたくない感じかしら?じゃあ会議室に行きましょう。ケイリーさん、ちょっと相談を受けたので会議室に行ってきます」
「分かったわ。いってらっしゃーい。女の子もいるから大丈夫ね」
ロイは何が大丈夫なのかな?と思いつつリラの後ろをついていく。
最近というか、先日のちょっとした事件の後からリラとは懇意にしており、実質的に担当となっている。
冒険者の中には特にこだわりがなく、空いている受付に並ぶ者もいるが、大抵はこの人と決めた受付嬢のところに並ぶ。
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「で、ロイ君が私に見せたい物って何かな?ソニアがいるから愛の告白とかじゃないわよね。今日はスライム狩りだったわよね?」
「ははは。それをするなら、こんなところではしないですって。その、スライムのことで、死体を回収したので見て欲しいんだ」
「ちょっと止めてよね。スライムって臭いじゃない。ロイ君体液浴びたでしょ?少し臭うわよ」
「ええ。体液を回収するのをチャレンジしましたからね。この後まだ検証することがあるから、着替えずにいるんだよ」
3人だけの時は口調が変わる。懇意にしている証だ。
打ち解けてからのリラは話しやすかった。
一つ歳上なだけと歳も近くあの後は直ぐに、友達以上恋人未満のちょっとした関係を築いている。
仕事が終わると一緒に食べに行ったりはほとんど毎日だ。
「で、真面目な話として何かしら?」
「ソニア、スライムを出して。大丈夫ですって。僕の魔石抜き取りのギフトで〆てあるから」
テーブルの上にドスンとスライムを出す。
「ひぃー」
次の瞬間、今にも動き出すとしか思えない状態のスライムがテーブルをきしませて鎮座したからだ。
『白か・・・眼福眼福』
そう心でつぶやきながらも、下着を晒しているリラに手を差し出して起こす。
リラの手は小さく温かだったが、何気に初めて手を握ったりした。
「大丈夫だよ。私の収納は生きているのは入らないから。ほら、気持ちいいよ!リラも触ってみて!」
そう言いつつソニアはペタペタとスライムを触る。二人はあの日を境に友達となった。
「そ、ソニアがそう言うなら」
恐る恐る指で突き、ペタペタと触りだす。
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そうして解体場に3人で向かった。
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