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第二章 美容薬販売編
第78話 手を出さないロイ
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朝、ロイは隣で寝ているソニアを起こすまいと、ゆっくりと布団を出ると寝巻きを脱いだ。
しかし、ズボンを脱いだ途端、手からズボンは離れていった。
「今日も訓練?」
「起こしてしまったようだね。悪い、朝の稽古をしてくるよ」
そうして着替えるとロイは走り込みをする。
未だに少し頭が痛い。二日酔いである。
どうやって布団に入ったか覚えていない。
ソニアと朝ちゅん状態だったが、別に肌を重ねた訳ではない。
昨夜の慰労会で飲み過ぎて千鳥足だったのだ。
ソニアはお酒が飲めなく、白面なのもあり情けないことに肩を貸して貰った気がした。
ソニアは寝巻きを着ていたから、まだ男女の関係にはなっていない・・・はずだと思いたい。
肌を重ねるなら、ちゃんと記憶のある時にお互いの気持ちを確かめたいと思うが、怖くて聞けない。
もしやってしまっていたら、男としてけじめを付けたい!
抱き枕にして胸に顔を埋めて寝ていたけど、多分抱き寄せたのではなくて、抱き寄せられたと思う。つまり、抱き枕にしたのではなく、抱き枕にされたんだ・・・と自問自答していた。
それでもまだ一線は超えていないとは思うロイである。
そろそろソニアの気持ちに答えてあげないと駄目だよなと思うも、婚約破棄されてからまだ女を抱く気にはなれなかった。
拒絶されたらどうしよう?と、まだ精神的に立ち直れていなかった。
部屋に戻り服を着替えていると、ソニアがじっとロイの上半身を見つめていた。
「どうした?」
「確かここに痣がありましたよね?」
ソニアが胸をツンツンとする。
先日魔物と戦ったときに受けた打撲が痣となっていた。
昨夜ソニアがクリーム状のスライムを塗ってから寝ていた・・・気がするが、ソニアは白面だから彼女がそういうのならと痣があったはずのところをまじまじと見る。
「確かに消えているな。これは凄いぞ!大発見だ!」
「きゃっ!」
ついついソニアを抱き上げ、くるくる回りだしたのだ。
ロイが興奮しているのが分かり、ソニアも一緒に喜んだ。
子供じゃないと講義したかったが、中々触れてこないのでこんな感じでも良しとしようと、ソニアは満足していた。
ソニアに頼み、他の痣にも塗ってもらった。
「匂いに難があるが、痣やシミ消し効果があるなら注意事項としておけば問題ないだろう。商品開発を重ね、薬草や香草、花の液を加えたりして改良を重ねれば良いと思うんだ」
「あの、ロイ様、私ってお尻に痣があるの。塗ってもらえないでしょうか?」
眼の前で寝巻きを脱ぎだすソニアを全力で止めた。
「だ、駄目だ。今君のお尻を見たら取り返しのつかない事をしそうだから、エリナに頼んでよ!」
ロイは逃げるように外に出ていった。
「取り返しのつかないことなんてないと思うんだけど、変なロイ様」
ソニアは襲ってくれても良いのにと、ウエルカムだ。
ロイが女として見ているのを重々分かっているが、わざと隙を見せたりしても手を出してこない。
過去に何があったのか?と思う。
女性経験がないはずはないと思うも、まさか、心に負った傷から女性を抱けなくなった?これは不味いのではと、あらぬ心配までし始めた。
・
・
・
今日はリックガント商店のスタッフ以外は、旧サイラー商店に集合だ。
リックガント魔法道具店としての準備と、商品開発の打ち合わせだ。
昨夜塗り込んだクリームの薬効の報告もある。
年配の女性(セルビアさんという)は朝からこちらに来る。
一通り元の店のことを説明をする為で、代わりにエリナは向こうでお手伝いだ。
打ち合わせが始まる前に口々にクリームの効能の話がなし崩し的に始まった。
ロイも興奮冷めやらぬ感じで話に参加したが、特にセルビアさんが効果の確かめ方に気を配っており、その逞しい腕を捲った。
硬貨ほどの大きさのシミがあるが、不自然な形だった。
三日月状態で、話を聞くにシミのところに三日月状態で塗った箇所があり、塗ったところだけシミがなくなったのだ。
リックガントからも同様の報告があり、ソニアがロイの服をまくる。
まだ痣はあるものの、クリームを拭き取ると少し目立たなくなっていた。
「ここの痣に、宿を出る前に塗ったんです」
補足してくれた。
そうして新たな検証がスタートし始めたが、シミ消し効果があると今の段階で仮決定した。
次に話し合ったのは、どうやってそうなったか?
じっくり焼き上げる
高温で一気に焼き上げる
その間?
液体状のスライム?
個体になっていたの?
液体状として、中級の材料?上級の材料?
となった。
色々な意見が出るも、試すしかないとなり、木を燃やせされる場所にロイ、ソニア、ミランダ、コナリスで早速向かった。
一応工場に釜があるが、スライム一体を焼くのが精一杯だった。
実験の場所を確保するも、燃料がないのと、実験で使うスライムの確保など課題は多く、この日はコナリスとミランダに固体状のスライムを高温と低温でじっくり焼く事になった。
しかし、ズボンを脱いだ途端、手からズボンは離れていった。
「今日も訓練?」
「起こしてしまったようだね。悪い、朝の稽古をしてくるよ」
そうして着替えるとロイは走り込みをする。
未だに少し頭が痛い。二日酔いである。
どうやって布団に入ったか覚えていない。
ソニアと朝ちゅん状態だったが、別に肌を重ねた訳ではない。
昨夜の慰労会で飲み過ぎて千鳥足だったのだ。
ソニアはお酒が飲めなく、白面なのもあり情けないことに肩を貸して貰った気がした。
ソニアは寝巻きを着ていたから、まだ男女の関係にはなっていない・・・はずだと思いたい。
肌を重ねるなら、ちゃんと記憶のある時にお互いの気持ちを確かめたいと思うが、怖くて聞けない。
もしやってしまっていたら、男としてけじめを付けたい!
抱き枕にして胸に顔を埋めて寝ていたけど、多分抱き寄せたのではなくて、抱き寄せられたと思う。つまり、抱き枕にしたのではなく、抱き枕にされたんだ・・・と自問自答していた。
それでもまだ一線は超えていないとは思うロイである。
そろそろソニアの気持ちに答えてあげないと駄目だよなと思うも、婚約破棄されてからまだ女を抱く気にはなれなかった。
拒絶されたらどうしよう?と、まだ精神的に立ち直れていなかった。
部屋に戻り服を着替えていると、ソニアがじっとロイの上半身を見つめていた。
「どうした?」
「確かここに痣がありましたよね?」
ソニアが胸をツンツンとする。
先日魔物と戦ったときに受けた打撲が痣となっていた。
昨夜ソニアがクリーム状のスライムを塗ってから寝ていた・・・気がするが、ソニアは白面だから彼女がそういうのならと痣があったはずのところをまじまじと見る。
「確かに消えているな。これは凄いぞ!大発見だ!」
「きゃっ!」
ついついソニアを抱き上げ、くるくる回りだしたのだ。
ロイが興奮しているのが分かり、ソニアも一緒に喜んだ。
子供じゃないと講義したかったが、中々触れてこないのでこんな感じでも良しとしようと、ソニアは満足していた。
ソニアに頼み、他の痣にも塗ってもらった。
「匂いに難があるが、痣やシミ消し効果があるなら注意事項としておけば問題ないだろう。商品開発を重ね、薬草や香草、花の液を加えたりして改良を重ねれば良いと思うんだ」
「あの、ロイ様、私ってお尻に痣があるの。塗ってもらえないでしょうか?」
眼の前で寝巻きを脱ぎだすソニアを全力で止めた。
「だ、駄目だ。今君のお尻を見たら取り返しのつかない事をしそうだから、エリナに頼んでよ!」
ロイは逃げるように外に出ていった。
「取り返しのつかないことなんてないと思うんだけど、変なロイ様」
ソニアは襲ってくれても良いのにと、ウエルカムだ。
ロイが女として見ているのを重々分かっているが、わざと隙を見せたりしても手を出してこない。
過去に何があったのか?と思う。
女性経験がないはずはないと思うも、まさか、心に負った傷から女性を抱けなくなった?これは不味いのではと、あらぬ心配までし始めた。
・
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今日はリックガント商店のスタッフ以外は、旧サイラー商店に集合だ。
リックガント魔法道具店としての準備と、商品開発の打ち合わせだ。
昨夜塗り込んだクリームの薬効の報告もある。
年配の女性(セルビアさんという)は朝からこちらに来る。
一通り元の店のことを説明をする為で、代わりにエリナは向こうでお手伝いだ。
打ち合わせが始まる前に口々にクリームの効能の話がなし崩し的に始まった。
ロイも興奮冷めやらぬ感じで話に参加したが、特にセルビアさんが効果の確かめ方に気を配っており、その逞しい腕を捲った。
硬貨ほどの大きさのシミがあるが、不自然な形だった。
三日月状態で、話を聞くにシミのところに三日月状態で塗った箇所があり、塗ったところだけシミがなくなったのだ。
リックガントからも同様の報告があり、ソニアがロイの服をまくる。
まだ痣はあるものの、クリームを拭き取ると少し目立たなくなっていた。
「ここの痣に、宿を出る前に塗ったんです」
補足してくれた。
そうして新たな検証がスタートし始めたが、シミ消し効果があると今の段階で仮決定した。
次に話し合ったのは、どうやってそうなったか?
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