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27:シリウス(4)
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二人は再び廊下に出て、シャルロットの部屋の斜め向かいの部屋の鍵を開けた。
「部屋を借りる手続きは全てバイヤーの男がやったらしい。だから娼館の女の子たちは皆、はじめはその男が噂の画家だと思っていたそうだ」
シャルロットがゆっくりの扉を開ける。
中はシャルロットの部屋とは正反対の、必要最低限の家具しか置いていない質素な部屋だった。
「………アトリエ?」
布のかけられたイーゼル、テーブルの上に乱雑に置かれた筆とパレット。失敗したのか、黒く塗りつぶされて床に放置されたキャンバスに、充満する絵の具の匂い。
カーテンを閉め切っているせいで、昼間だというのに薄暗く、鬱々とした空気が充満している。
シャルロットは袖で口元を抑えながら、窓とカーテンを開けた。
新鮮な秋の空気が、一気に部屋に入り込む。
「知ったのは本当に偶然だったんだ。君には言わないでくれと懇願されたから、今まで黙っていた」
「……そう、だったのですか」
「まあ、ライルは才能を隠さねばならなかったからね。当然、堂々とアトリエを持てない。だから、この娼館のシステムは都合がよかったんだろう」
堂々と表から出入りするのは、自分の評判を落とすためだろとシャルロットは語る。
「あいつはここに通ってはずっと、絵を描いていた。どんな絵か気になるか?」
「……え?」
「あいつは、私の愚かな従兄弟はずっとこれを描いていたんだ」
シャルロットはイーゼルにかけられた布を取った。
すると、そこにはまだ描きかけのクロエ・ロレーヌの肖像画があった。
「……….わ、私?」
「ああ。そうだよ。あの馬鹿はここでずっと君を描いていた」
「……」
「モデルも無しにここまで精巧に君の美しさを表現できるなんて、よっぽど君を見てきたんだな」
シャルロットは呆れたように肩をすくめる。
「奥の続き部屋にも別の絵がある。どれも世には出せない作品ばかりだが、見るかい?」
「……は、はい」
奥の部屋にある絵はきっとロクなものではないだろう。見なくとも、何となく想像できる。
それでもクロエはちゃんと自分の目で確かめたくて、シャルロットのあとについて奥の部屋にも足を踏み入れた。
そして、入った瞬間。少しだけ後悔した。
壁一面に自分の肖像画が飾られていたからだ。
「何、これ……」
世に出せない、という言葉で薄々勘付いてはいたが、実物の衝撃は予想を遥かに超えてくる凄まじさだ。クロエは一歩二歩と後ずさった。
この感情は恐怖だろうか。それとも、また別な何かだろうか。
クロエには、よくわからない。
「シャルロット様……」
動揺したクロエは助けを求めるようにシャルロットの方を振り返る。
シャルロットはそんなクロエの背中に手を当て、優しくさすってやった。
「……私はこれを見た時、何も言えなかった。本当は、兄の婚約者に片想いするなんて、そんな不毛な真似はやめろと言いたかったのに。言えなかったんだ」
大小様々なキャンバスに描かれたクロエはどれも精巧に描かれており、キラキラと輝いている。
けれど、不思議とどの絵とも目が合わない。
それはライルがクロエの横顔ばかり見ていた証拠だった。
「バカなんだよ。ライルは……」
どうかこっちを見てと願いながら、世に出せるはずもない兄の婚約者の絵を人知れず描き続けていたライル。
シャルロットはそんな哀れな従兄弟が、いつか他の誰かに目を向けてくれる日が来ることを祈るしかできなかった。
「……これを、気持ち悪いと思う人もいるだろう。現に私も、他人事だから笑っていられるが、自分が君の立場ならと思うとゾッとする」
壁一面の絵を見上げ、シャルロットは苦笑した。
「クロエ。もし君がこれらを気持ち悪いと思うのなら、彼との関係は終わらせたほうがいいだろう」
これは重すぎる愛だ。一歩間違えば悪い方へと暴走しかねないほどの偏愛。
そんな恐ろしいモノを受け止められる人間など、そうそういない。
だから、無理強いするつもりはない。シャルロットはそう言ってクロエの顔を覗き込んだ。
そして、安堵したようにフッと笑う。
クロエが険しい表情を浮かべながら、顔を真っ赤にしていたからだ。
「無理強いはしない。でも、もし少しでも心が揺らいだのなら、もう君は片足を沼に突っ込んでいると思ったほうがいい。……落ちるのは時間の問題かな?」
愛は育むもの。けれど恋は落ちるもの。
落ちたら最後。転がり落ちるだけ。
人によっては受け入れがたいそれを愛おしいと思うのなら、もう手遅れだ。
シャルロットの指摘に、クロエは顔を両手で覆った。
「私はこんなものを見せられて喜ぶほど変態ではありません」
「いいや、変態だよ。多分ね」
「違います。絶対に違います」
「ならば、暫くここにいて自分の心と向き合ってみると良い。私はアデリーヌと話があるから、少しの間失礼するよ」
シャルロットは混乱するクロエを置いて、部屋を出た。
置いてけぼりのクロエは顔を隠していた両手の隙間から、そっと壁を除いた。
「……ずっと私を見ていたの?」
着ている服はどれも見覚えがあるものばかり。
右上の赤いドレスは15歳の誕生日の時に着たものだし、左から2番目の小さなキャンバスで着ているワンピースはオスカーとライルと3人で湖に行った時のもの。
きっとライルは自分が見たクロエをそのまま描いているのだろう。
クロエはようやく、自分を見る時に彼がいつも険しい表情をしていた理由に気がついた。
「あれは、ただ誤魔化していたのね」
目を口ほどにモノを言う。
心の赴くままに見つめてしまうと、その瞳から好きの感情がバレてしまう。重たい愛がバレてしまう。
だからライルはいつも、クロエを視界に入れると眉間に皺を寄せていたのだ。
クロエは壁に近づき、一枚の絵にそっと触れた。
あの、彼の懐かしい顰めっ面が脳裏に浮かぶ。
今この胸に沸々と湧いてくる愛おしさは、果たして恋なのだろうか。
それともただの同情なのだろうか。
わからない。判断できない。だって、オスカーの時とはまた違う、少し毒気のある愛おしさだから。
ただ一つ確かなことは別れを即決できない理由は体裁がどうとか、領民がどうとか、そんな事じゃないということ。そんなものはただの言い訳だ。
結局、クロエは絆されてしまっているのだ。心の奥底でライルのそばを離れたくないと思ってしまっている。
ーーー落ちるのは時間の問題かな?
シャルロットが、頭の奥で囁いた。
*
「これは……、出品用の作品かしら」
クロエはふと、視界の端に映った額縁に入れられた水彩画が気になった。テーブルの上に置かれたそれの近くには包装紙や緩衝材が落ちている。
もしかしたら、売る用の絵なのかもしれない。
クロエはその絵を真上からジッと覗き込んだ。
「天使……?」
星々が美しく瞬く夜空に浮かぶ、ひとりの女性の絵。
心なしかクロエに似ているその女性には背中に羽が生えており、凛とした微笑みでコチラを見ている。
側に置いてあったメモ書きには、この絵のタイトル候補らしき単語がいくつか書かれていた。
「天使、女神、星乙女……、シリウス……?」
羅列された文字の上から4番目。シリウスという単語に丸がついていることからも、この絵のタイトルはシリウスと言うのだろう。
しかし、なぜシリウスなのか。クロエは首を傾げた。
「どういう意味だろう……?」
「……『列星の中、ひときわ強く輝く君はまるで恒星のようで目が離せない』という意味だよ」
シャルロットのものではない、低い声がする。
聞き馴染みのある声にクロエは後ろを振り返った。
するとそこには、切なげにこちらを見つめるライルがいた。
「部屋を借りる手続きは全てバイヤーの男がやったらしい。だから娼館の女の子たちは皆、はじめはその男が噂の画家だと思っていたそうだ」
シャルロットがゆっくりの扉を開ける。
中はシャルロットの部屋とは正反対の、必要最低限の家具しか置いていない質素な部屋だった。
「………アトリエ?」
布のかけられたイーゼル、テーブルの上に乱雑に置かれた筆とパレット。失敗したのか、黒く塗りつぶされて床に放置されたキャンバスに、充満する絵の具の匂い。
カーテンを閉め切っているせいで、昼間だというのに薄暗く、鬱々とした空気が充満している。
シャルロットは袖で口元を抑えながら、窓とカーテンを開けた。
新鮮な秋の空気が、一気に部屋に入り込む。
「知ったのは本当に偶然だったんだ。君には言わないでくれと懇願されたから、今まで黙っていた」
「……そう、だったのですか」
「まあ、ライルは才能を隠さねばならなかったからね。当然、堂々とアトリエを持てない。だから、この娼館のシステムは都合がよかったんだろう」
堂々と表から出入りするのは、自分の評判を落とすためだろとシャルロットは語る。
「あいつはここに通ってはずっと、絵を描いていた。どんな絵か気になるか?」
「……え?」
「あいつは、私の愚かな従兄弟はずっとこれを描いていたんだ」
シャルロットはイーゼルにかけられた布を取った。
すると、そこにはまだ描きかけのクロエ・ロレーヌの肖像画があった。
「……….わ、私?」
「ああ。そうだよ。あの馬鹿はここでずっと君を描いていた」
「……」
「モデルも無しにここまで精巧に君の美しさを表現できるなんて、よっぽど君を見てきたんだな」
シャルロットは呆れたように肩をすくめる。
「奥の続き部屋にも別の絵がある。どれも世には出せない作品ばかりだが、見るかい?」
「……は、はい」
奥の部屋にある絵はきっとロクなものではないだろう。見なくとも、何となく想像できる。
それでもクロエはちゃんと自分の目で確かめたくて、シャルロットのあとについて奥の部屋にも足を踏み入れた。
そして、入った瞬間。少しだけ後悔した。
壁一面に自分の肖像画が飾られていたからだ。
「何、これ……」
世に出せない、という言葉で薄々勘付いてはいたが、実物の衝撃は予想を遥かに超えてくる凄まじさだ。クロエは一歩二歩と後ずさった。
この感情は恐怖だろうか。それとも、また別な何かだろうか。
クロエには、よくわからない。
「シャルロット様……」
動揺したクロエは助けを求めるようにシャルロットの方を振り返る。
シャルロットはそんなクロエの背中に手を当て、優しくさすってやった。
「……私はこれを見た時、何も言えなかった。本当は、兄の婚約者に片想いするなんて、そんな不毛な真似はやめろと言いたかったのに。言えなかったんだ」
大小様々なキャンバスに描かれたクロエはどれも精巧に描かれており、キラキラと輝いている。
けれど、不思議とどの絵とも目が合わない。
それはライルがクロエの横顔ばかり見ていた証拠だった。
「バカなんだよ。ライルは……」
どうかこっちを見てと願いながら、世に出せるはずもない兄の婚約者の絵を人知れず描き続けていたライル。
シャルロットはそんな哀れな従兄弟が、いつか他の誰かに目を向けてくれる日が来ることを祈るしかできなかった。
「……これを、気持ち悪いと思う人もいるだろう。現に私も、他人事だから笑っていられるが、自分が君の立場ならと思うとゾッとする」
壁一面の絵を見上げ、シャルロットは苦笑した。
「クロエ。もし君がこれらを気持ち悪いと思うのなら、彼との関係は終わらせたほうがいいだろう」
これは重すぎる愛だ。一歩間違えば悪い方へと暴走しかねないほどの偏愛。
そんな恐ろしいモノを受け止められる人間など、そうそういない。
だから、無理強いするつもりはない。シャルロットはそう言ってクロエの顔を覗き込んだ。
そして、安堵したようにフッと笑う。
クロエが険しい表情を浮かべながら、顔を真っ赤にしていたからだ。
「無理強いはしない。でも、もし少しでも心が揺らいだのなら、もう君は片足を沼に突っ込んでいると思ったほうがいい。……落ちるのは時間の問題かな?」
愛は育むもの。けれど恋は落ちるもの。
落ちたら最後。転がり落ちるだけ。
人によっては受け入れがたいそれを愛おしいと思うのなら、もう手遅れだ。
シャルロットの指摘に、クロエは顔を両手で覆った。
「私はこんなものを見せられて喜ぶほど変態ではありません」
「いいや、変態だよ。多分ね」
「違います。絶対に違います」
「ならば、暫くここにいて自分の心と向き合ってみると良い。私はアデリーヌと話があるから、少しの間失礼するよ」
シャルロットは混乱するクロエを置いて、部屋を出た。
置いてけぼりのクロエは顔を隠していた両手の隙間から、そっと壁を除いた。
「……ずっと私を見ていたの?」
着ている服はどれも見覚えがあるものばかり。
右上の赤いドレスは15歳の誕生日の時に着たものだし、左から2番目の小さなキャンバスで着ているワンピースはオスカーとライルと3人で湖に行った時のもの。
きっとライルは自分が見たクロエをそのまま描いているのだろう。
クロエはようやく、自分を見る時に彼がいつも険しい表情をしていた理由に気がついた。
「あれは、ただ誤魔化していたのね」
目を口ほどにモノを言う。
心の赴くままに見つめてしまうと、その瞳から好きの感情がバレてしまう。重たい愛がバレてしまう。
だからライルはいつも、クロエを視界に入れると眉間に皺を寄せていたのだ。
クロエは壁に近づき、一枚の絵にそっと触れた。
あの、彼の懐かしい顰めっ面が脳裏に浮かぶ。
今この胸に沸々と湧いてくる愛おしさは、果たして恋なのだろうか。
それともただの同情なのだろうか。
わからない。判断できない。だって、オスカーの時とはまた違う、少し毒気のある愛おしさだから。
ただ一つ確かなことは別れを即決できない理由は体裁がどうとか、領民がどうとか、そんな事じゃないということ。そんなものはただの言い訳だ。
結局、クロエは絆されてしまっているのだ。心の奥底でライルのそばを離れたくないと思ってしまっている。
ーーー落ちるのは時間の問題かな?
シャルロットが、頭の奥で囁いた。
*
「これは……、出品用の作品かしら」
クロエはふと、視界の端に映った額縁に入れられた水彩画が気になった。テーブルの上に置かれたそれの近くには包装紙や緩衝材が落ちている。
もしかしたら、売る用の絵なのかもしれない。
クロエはその絵を真上からジッと覗き込んだ。
「天使……?」
星々が美しく瞬く夜空に浮かぶ、ひとりの女性の絵。
心なしかクロエに似ているその女性には背中に羽が生えており、凛とした微笑みでコチラを見ている。
側に置いてあったメモ書きには、この絵のタイトル候補らしき単語がいくつか書かれていた。
「天使、女神、星乙女……、シリウス……?」
羅列された文字の上から4番目。シリウスという単語に丸がついていることからも、この絵のタイトルはシリウスと言うのだろう。
しかし、なぜシリウスなのか。クロエは首を傾げた。
「どういう意味だろう……?」
「……『列星の中、ひときわ強く輝く君はまるで恒星のようで目が離せない』という意味だよ」
シャルロットのものではない、低い声がする。
聞き馴染みのある声にクロエは後ろを振り返った。
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