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廃村 心霊スポット巡り②
しおりを挟む先日もそうだった。
いつも通り祐司君がやって来て面白そうな所を見つけたと言って満面の笑みで私達を見つめていた。
そこは車で二時間程かかるS県の山の中にある遊園地の跡地だった。
少し遠くも感じたが、近辺の心霊スポットは行き尽くしていた私達は少々足を伸ばす事になっても祐司君が探して来た心霊スポットに行く事を決めたのだ。
いつも通り透が車を出し祐司君が助手席に乗り込むと、私もいつも通り後部座席へと乗り込んだ。
高速道路に乗り、途中にあるサービスエリアで軽く食事を済ませ、私達は夜の十時過ぎにS県のとある山の麓へと辿り着いた。
山の麓にあるコンビニで飲み物等を買った私達は駐車場で軽く談笑していた。
「少し遠かったけどようやく着いたな」
「お前は隣に乗ってただけだろ。さぁここまで来たんだからちゃんと噂通りの所だといいんだけどな」
祐司君と透が軽口を叩きながら笑みを浮かべて山の方を見つめる。
透が言うように今まで行った心霊スポットの中には全然怖さを感じない所も何箇所かはあった。ただそれらはすぐに行けるような近隣だった為、肩透かしを食らっても〝そんな事もあるか〟と軽く受け流す事も出来たが、今回のような遠出となると流石にある程度私達が期待するものであってほしいと願ってしまう。
「じゃあそろそろ行くか」
祐司君がニヤリと笑ってそう問い掛けると、私と透も笑みを浮かべて頷いた。
これから私達が向かう場所は昭和の時代にあった遊園地で、営業当時に事故で死人が出たせいで廃業に追い込まれたと言われている所だ。
そこには幾つか噂があり、その事故を起こした観覧車のゴンドラに誰かが乗っているとか、動く筈がない観覧車が回っているとか、メリーゴーランドの傍に子供が立っていたという話がある。
なので私達は今回、観覧車とメリーゴーランドがある場所に行く事は決めていた。
私達は透の車に乗り込むと山中にあると言われる遊園地跡地を目指した。
私達がコンビニを出るとすぐに山道へと入って行く。山道に入ると先程まであった微かな街灯の明かりも消え、真っ暗な夜道へとなって行った。
だがいくら街灯が無いとはいえ、しっかりとアスファルトで舗装された山道を車で走っているだけでは私達は恐怖を感じる事もなかった。
やがて十分程走ったぐらいで下り道に差し掛かり、私達はそのまま山を下りて行ってしまった。
山を下った所にあった駐車場に車を止めると、私達は車の外に出て互いの顔を見合わせた。
「遊園地の跡地なんかあった?」
私が問い掛けると二人もやや困惑したように頭を振った。
「……まさかガセじゃないよな?」
透が問い掛けるが私も祐司君も返事に困り、少し重い空気が私達を包んで行く。
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