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カウンターの上に置かれた盾は、ひどい状態だった。
中央が、まるで巨大な獣に殴りつけられたかのように、大きくへこんでいる。表面の塗装は剥げ落ち、無数の傷が刻み込まれていた。歴戦の勇士、というにはあまりにも痛々しい姿だ。
「これを……ですか?」
俺の問いに、女性冒険者はこくりと頷いた。
その表情は硬く、目に宿る光は真剣そのものだ。
「ええ。近所の鍛冶屋にいくつか持って行ったんだけど、どこも断られたわ。『こんなへこみは直せない』って。最後の望みで、噂になっているあなたの店に来たの」
噂、か。
マーサさんたちが広めてくれたのだろう。ありがたいことだが、こういう本格的な武具の修理依頼は初めてだ。
「まあ、見てみないことには何とも言えませんね。少し、触っても?」
「……好きにして」
彼女の許可を得て、俺はその盾を手に取った。
ずしりと重い。鉄製だろうが、普通の鉄よりも密度が高い感じがする。
俺は客には見えないように、そっとスキルを発動させた。
「『分解』」
その瞬間、盾の全ての情報が俺の頭の中に流れ込んできた。
素材、構造、そして、この傷ができた原因まで。
「なるほど……」
思わず、声が漏れた。
この盾は、ただの鉄の盾ではなかった。ミスリルという、非常に硬く、魔力伝導率も高い希少な金属が混ぜ込まれている。だからこそ、この程度のへこみで済んだのだろう。普通の鉄盾なら、貫通していたかもしれない。
そして、このへこみを作ったのは、オーガの棍棒による一撃だ。
凄まじい威力が一点に集中したことが、構造情報から読み取れた。
「……何か、わかったの?」
俺が黙り込んだのを見て、彼女が不安そうに尋ねてきた。
「ええ、大体は。これは、オーガか何か、大型の魔物の一撃を受けたものですね。相当な威力でしたが、盾の素材が良かったおかげで、持ち主の命は救われた」
俺が淡々と告げると、彼女は目を見開いた。
「な……!どうしてそれを……!?」
「まあ、職人の勘、というやつですよ。それより、この盾、あなたにとって大事なものでしょう?」
俺の言葉に、彼女はハッとしたように表情を和らげ、少し寂しそうに盾を見つめた。
「……ええ。これは、冒険者だった父の形見なの。この盾があったから、私も、前のパーティの仲間も、何度も命を救われたわ」
その声には、深い思いが込められていた。
ただの道具ではない。彼女の、そして今は亡き父親の魂が宿った、大切な装備なのだ。
「でも、この前の依頼で……。オーガの集団に襲われて、パーティは散り散りになってしまった。私が盾で攻撃を防いでいる間に、なんとかみんなを逃がすことはできたけど……」
彼女は悔しそうに拳を握りしめた。
この盾のへこみは、彼女が仲間を守った証でもあるのだ。
「わかりました。その思い、確かに受け取りました。この盾、俺が必ず直してみせます」
俺は力強く宣言した。
もはや、ただの仕事ではない。彼女の、そして彼女の父親の思いに応えたい。そう強く思った。
「本当……?本当に、直せるの?」
「ええ。少し時間はかかるかもしれませんが、お任せください」
俺はそう言って、彼女を工房の椅子に座らせた。
そして、カウンターの作業台に盾を置き、修理に集中する。
まずは、へこみを直すだけでは不十分だ。
オーガの一撃で、内部の金属構造に目に見えない無数のヒビが入っている。このままでは、次に同じような衝撃を受ければ、今度こそ砕け散ってしまうだろう。
「『再構築』」
俺は、盾の理想的な姿を頭の中に思い描いた。
ただ元に戻すのではない。もっと強く、もっと使いやすく。
まずは、へこんだ部分をゆっくりと元の形に戻していく。
同時に、内部に入った微細な亀裂を、分子レベルで再結合させていく。
さらに、俺はミスリルと鉄の配合率を調整した。
元々の盾は、少しだけ配合にムラがあった。それが、衝撃を完全に吸収しきれなかった原因の一つだ。俺は、盾全体の金属組織が均一になるように、原子の配列から組み直していく。
そして、仕上げだ。
表面に刻まれた無数の傷を消し去り、滑らかに磨き上げる。最後に、盾の縁の部分に、わずかに残った余剰金属を使って、衝撃を分散させるための補強を施した。
作業に没頭していて、時間の感覚がなかった。
ふと我に返ると、目の前の盾は、まるで生まれたての新品のように、静かな輝きを放っていた。
「……できましたよ」
俺が声をかけると、椅子に座って固唾を飲んで見守っていた彼女が、弾かれたように立ち上がった。
そして、カウンターの上に置かれた盾を見て、絶句した。
「うそ……。これが、私の盾……?」
無理もないだろう。
あれほどひどかったへこみは跡形もなく消え、表面は鏡のように磨き上げられている。色合いも、以前のくすんだ銀色ではなく、月光を思わせるような、深く澄んだ輝きを放っていた。
「どうぞ、持ってみてください」
俺に促され、彼女はおそるおそる盾を手に取った。
そして、その瞬間に再び驚きの声を上げた。
「軽い……!前より、ずっと軽くなってるわ!なのに、この安心感は……何?」
彼女は盾を構え、その感触を確かめている。
俺の施した改良は、ちゃんと伝わっているようだ。
「内部構造を少し見直して、強度を上げつつ、軽量化しておきました。前よりも、格段に頑丈になっているはずです」
「信じられない……。こんなこと、人間の技じゃないわ……」
彼女は、まるで宝物でも見るかのような目で、盾と俺の顔を交互に見つめている。
その目には、最初の頃の猜疑心など微塵もなかった。あるのは、純粋な驚きと、そして畏敬の念だ。
「それで……。お代は、いくらかしら?こんなとんでもない修理をしてもらったんだもの。銀貨……いえ、金貨でも足りないかもしれないわね」
彼女は覚悟を決めたように、腰の革袋に手をやった。
金貨、か。職人ギルドのドルガンさんが言っていたが、一枚で一般人の一ヶ月分の生活費に相当するらしい。
俺は少し考えた。
素材の価値も、修理の難易度も、この世界の相場はよくわからない。
それに、彼女の話を聞いて、あまりお金儲けをする気にもなれなかった。
「そうですね……。銀貨五枚、でどうでしょうか」
俺がそう告げると、今度は彼女の方が、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした。
「……は?ぎ、銀貨五枚?冗談でしょ!?」
「いえ、本気です。そんなに高い素材は使っていませんし」
まあ、素材は何も使っていないのだが。
俺の言葉に、彼女はしばらく呆然としていたが、やがて何かを察したように、ふっと息を吐いた。
「……そう。あなたがそう言うなら、わかったわ」
彼女は素直に銀貨を五枚、カウンターの上に置いた。
だが、それだけでは終わらなかった。
「私の名前は、エレナ。Bランクの冒険者よ。このご恩は、必ず返すわ。何か困ったことがあったら、冒険者ギルドに依頼を出しなさい。どんな依頼でも、私が必ず受けるから」
エレナ、と名乗った彼女は、力強い目で俺にそう言った。
その表情には、一点の曇りもなかった。
「ありがとうございます。でも、今のところは特に困ったこともないので」
「いいえ、必ずよ。これは、私との約束」
エレナはそう言うと、生まれ変わった盾を誇らしげに背負った。
「それじゃあ、また来るわ。今度は、私の剣のメンテナンスを頼むかもしれない」
「ええ、いつでもお待ちしています」
俺が笑顔で応えると、エレナも初めて、少しだけ柔らかい笑みを浮かべた。
そして、軽やかな足取りで工房を出ていった。
嵐のようなお客さんだったな。
俺はカウンターに残された銀貨を眺めながら、そんなことを思った。
「マスター。アノヒト、キレイデシタネ」
いつの間にかカウンターに登ってきていたタマが、そんなことを言う。
「そうか?俺はよくわからなかったけど」
「ハイ。デモ、マスターノホウガ、モットスゴイデス」
タマは俺の腕に、こてん、と頭を擦り付けてきた。
こいつといると、本当に飽きない。
こうして、俺の工房に初めての冒険者の客が訪れた。
これが、俺の穏やかな日常を少しずつ変えていく、最初のきっかけになることを、この時の俺はまだ知らなかった。
中央が、まるで巨大な獣に殴りつけられたかのように、大きくへこんでいる。表面の塗装は剥げ落ち、無数の傷が刻み込まれていた。歴戦の勇士、というにはあまりにも痛々しい姿だ。
「これを……ですか?」
俺の問いに、女性冒険者はこくりと頷いた。
その表情は硬く、目に宿る光は真剣そのものだ。
「ええ。近所の鍛冶屋にいくつか持って行ったんだけど、どこも断られたわ。『こんなへこみは直せない』って。最後の望みで、噂になっているあなたの店に来たの」
噂、か。
マーサさんたちが広めてくれたのだろう。ありがたいことだが、こういう本格的な武具の修理依頼は初めてだ。
「まあ、見てみないことには何とも言えませんね。少し、触っても?」
「……好きにして」
彼女の許可を得て、俺はその盾を手に取った。
ずしりと重い。鉄製だろうが、普通の鉄よりも密度が高い感じがする。
俺は客には見えないように、そっとスキルを発動させた。
「『分解』」
その瞬間、盾の全ての情報が俺の頭の中に流れ込んできた。
素材、構造、そして、この傷ができた原因まで。
「なるほど……」
思わず、声が漏れた。
この盾は、ただの鉄の盾ではなかった。ミスリルという、非常に硬く、魔力伝導率も高い希少な金属が混ぜ込まれている。だからこそ、この程度のへこみで済んだのだろう。普通の鉄盾なら、貫通していたかもしれない。
そして、このへこみを作ったのは、オーガの棍棒による一撃だ。
凄まじい威力が一点に集中したことが、構造情報から読み取れた。
「……何か、わかったの?」
俺が黙り込んだのを見て、彼女が不安そうに尋ねてきた。
「ええ、大体は。これは、オーガか何か、大型の魔物の一撃を受けたものですね。相当な威力でしたが、盾の素材が良かったおかげで、持ち主の命は救われた」
俺が淡々と告げると、彼女は目を見開いた。
「な……!どうしてそれを……!?」
「まあ、職人の勘、というやつですよ。それより、この盾、あなたにとって大事なものでしょう?」
俺の言葉に、彼女はハッとしたように表情を和らげ、少し寂しそうに盾を見つめた。
「……ええ。これは、冒険者だった父の形見なの。この盾があったから、私も、前のパーティの仲間も、何度も命を救われたわ」
その声には、深い思いが込められていた。
ただの道具ではない。彼女の、そして今は亡き父親の魂が宿った、大切な装備なのだ。
「でも、この前の依頼で……。オーガの集団に襲われて、パーティは散り散りになってしまった。私が盾で攻撃を防いでいる間に、なんとかみんなを逃がすことはできたけど……」
彼女は悔しそうに拳を握りしめた。
この盾のへこみは、彼女が仲間を守った証でもあるのだ。
「わかりました。その思い、確かに受け取りました。この盾、俺が必ず直してみせます」
俺は力強く宣言した。
もはや、ただの仕事ではない。彼女の、そして彼女の父親の思いに応えたい。そう強く思った。
「本当……?本当に、直せるの?」
「ええ。少し時間はかかるかもしれませんが、お任せください」
俺はそう言って、彼女を工房の椅子に座らせた。
そして、カウンターの作業台に盾を置き、修理に集中する。
まずは、へこみを直すだけでは不十分だ。
オーガの一撃で、内部の金属構造に目に見えない無数のヒビが入っている。このままでは、次に同じような衝撃を受ければ、今度こそ砕け散ってしまうだろう。
「『再構築』」
俺は、盾の理想的な姿を頭の中に思い描いた。
ただ元に戻すのではない。もっと強く、もっと使いやすく。
まずは、へこんだ部分をゆっくりと元の形に戻していく。
同時に、内部に入った微細な亀裂を、分子レベルで再結合させていく。
さらに、俺はミスリルと鉄の配合率を調整した。
元々の盾は、少しだけ配合にムラがあった。それが、衝撃を完全に吸収しきれなかった原因の一つだ。俺は、盾全体の金属組織が均一になるように、原子の配列から組み直していく。
そして、仕上げだ。
表面に刻まれた無数の傷を消し去り、滑らかに磨き上げる。最後に、盾の縁の部分に、わずかに残った余剰金属を使って、衝撃を分散させるための補強を施した。
作業に没頭していて、時間の感覚がなかった。
ふと我に返ると、目の前の盾は、まるで生まれたての新品のように、静かな輝きを放っていた。
「……できましたよ」
俺が声をかけると、椅子に座って固唾を飲んで見守っていた彼女が、弾かれたように立ち上がった。
そして、カウンターの上に置かれた盾を見て、絶句した。
「うそ……。これが、私の盾……?」
無理もないだろう。
あれほどひどかったへこみは跡形もなく消え、表面は鏡のように磨き上げられている。色合いも、以前のくすんだ銀色ではなく、月光を思わせるような、深く澄んだ輝きを放っていた。
「どうぞ、持ってみてください」
俺に促され、彼女はおそるおそる盾を手に取った。
そして、その瞬間に再び驚きの声を上げた。
「軽い……!前より、ずっと軽くなってるわ!なのに、この安心感は……何?」
彼女は盾を構え、その感触を確かめている。
俺の施した改良は、ちゃんと伝わっているようだ。
「内部構造を少し見直して、強度を上げつつ、軽量化しておきました。前よりも、格段に頑丈になっているはずです」
「信じられない……。こんなこと、人間の技じゃないわ……」
彼女は、まるで宝物でも見るかのような目で、盾と俺の顔を交互に見つめている。
その目には、最初の頃の猜疑心など微塵もなかった。あるのは、純粋な驚きと、そして畏敬の念だ。
「それで……。お代は、いくらかしら?こんなとんでもない修理をしてもらったんだもの。銀貨……いえ、金貨でも足りないかもしれないわね」
彼女は覚悟を決めたように、腰の革袋に手をやった。
金貨、か。職人ギルドのドルガンさんが言っていたが、一枚で一般人の一ヶ月分の生活費に相当するらしい。
俺は少し考えた。
素材の価値も、修理の難易度も、この世界の相場はよくわからない。
それに、彼女の話を聞いて、あまりお金儲けをする気にもなれなかった。
「そうですね……。銀貨五枚、でどうでしょうか」
俺がそう告げると、今度は彼女の方が、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした。
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「いえ、本気です。そんなに高い素材は使っていませんし」
まあ、素材は何も使っていないのだが。
俺の言葉に、彼女はしばらく呆然としていたが、やがて何かを察したように、ふっと息を吐いた。
「……そう。あなたがそう言うなら、わかったわ」
彼女は素直に銀貨を五枚、カウンターの上に置いた。
だが、それだけでは終わらなかった。
「私の名前は、エレナ。Bランクの冒険者よ。このご恩は、必ず返すわ。何か困ったことがあったら、冒険者ギルドに依頼を出しなさい。どんな依頼でも、私が必ず受けるから」
エレナ、と名乗った彼女は、力強い目で俺にそう言った。
その表情には、一点の曇りもなかった。
「ありがとうございます。でも、今のところは特に困ったこともないので」
「いいえ、必ずよ。これは、私との約束」
エレナはそう言うと、生まれ変わった盾を誇らしげに背負った。
「それじゃあ、また来るわ。今度は、私の剣のメンテナンスを頼むかもしれない」
「ええ、いつでもお待ちしています」
俺が笑顔で応えると、エレナも初めて、少しだけ柔らかい笑みを浮かべた。
そして、軽やかな足取りで工房を出ていった。
嵐のようなお客さんだったな。
俺はカウンターに残された銀貨を眺めながら、そんなことを思った。
「マスター。アノヒト、キレイデシタネ」
いつの間にかカウンターに登ってきていたタマが、そんなことを言う。
「そうか?俺はよくわからなかったけど」
「ハイ。デモ、マスターノホウガ、モットスゴイデス」
タマは俺の腕に、こてん、と頭を擦り付けてきた。
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