ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!

仁徳

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第四章

第四話 素材玉の素材を手に入れる依頼

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 闘技場の依頼でクックルーを討伐した俺は、改めて強化された太刀の威力に驚かされる。

「さすがSランクハンターだ。いい戦いを見せてもらった」

 上の観客席にいるベルトラムさんが、俺の戦いぶりを見て称賛する。

「ありがとう。いいものを見せてもらった。報酬の方はギルドに支払っておくので、後で貰ってくれ」

 続けて今回の依頼者である闘技場の責任者が声をかけてくる。

「今降りてくる。そこで待っておれ」

 ベルトラムさんがこちらに来るといい、視界から消える。そして一分ほどで俺のところに来た。

「この目で直接確認したが、ワシの打った太刀を思った以上に使いこなしてくれたな。ワシは今のが見られて満足だ」

 俺の戦い方を褒めると、彼は太刀の柄部分を指差す。

 前にも言ったが、この太刀には属性玉を嵌める穴がある。素材を持ってきてくれたら、ワシが付与してやろう。

「ありがとうございます」

 ベルトラムさんは懐から一枚の紙を取り出すと俺に手渡す。紙には各属性玉に必要な素材がリスト化されていた。

 ここに書かれてある素材さえ手に入れば、俺の武器はさらにパワーアップすることができる。

 だけど、どれも持っていない素材や、あと一つ足りない素材ばかりだ。直ぐには作れないな。

「ありがとうございます。素材が入ったら、属性玉を作りに工房に来ますね」

「気長に待っておるぞ。では、ワシは工房に帰るのでな。早くドスケベミエールを完成させなければ」

 彼の言葉に、俺は苦笑いを浮かべる。

 いつか捕まったりしないか心配だ。






 ギルドに帰ると、エレーヌさんが頬に手を当てながら困っていそうな表情をしていた。

「ただいま戻りました」

「あ、リュシアン君おかえりなさい。依頼主から連絡が来たわ。これが今回の報酬ね」

「ありがとうございます。あのう、何か困っているみたいですが、何かあったのですか?」

 金を受け取ると、俺はエレーヌさんに何かあったのかを訊ねる。

「それが緊急で依頼が入ってね。誰に振り分けようか悩んでいて」

 エレーヌさんが依頼書を俺に見せてくる。

『ルーレヌ水没林を観光で訪れていたのだが、睡眠魚シープヴォンが現れた。やつの歌声を聞くと、俺は眠らされたが、運よく襲われることはなかった。このままでは安心してルーレヌ水没林の観光なんてできっこない。頼むハンター! シープヴォンを討伐してくれ!』

 睡眠魚シープヴォンって!

 モンスターの名前を見た瞬間、急いでベルトラムさんから受け取ったリストを見る。そこには、シープヴォンの素材が書かれてあった。

 こいつはちょうどいい。俺が受けよう。

「エレーヌさん。俺がこの依頼を受けますよ」

「でも、今帰ってきたばかりじゃないの。休憩もなしに出向かわせる訳には」

「大丈夫です。たいした依頼ではなかったので、全然疲れてはいません」

「そう? なら、申し訳ないのだけどこの依頼受けてくれる?」

「はい! 任せてください」

「その依頼、あたしも行きたい!」

 胸に手を当てて了承すると、どこからかテレーゼの声が聞こえてきた。

 首を左右に振って彼女を探していると、出入り口の扉の前にテレーゼが立っていた。彼女はゆっくりと歩いてこちらにやって来る。

「テレーゼ、もう依頼を終わらせて来たの?」

「まだよ。これから出発しようとしたところで話が聞こえてきてね。この依頼をキャンセルするから、リュシアンピグレットと同じ依頼を……きゃっ!」

 テレーゼの言葉を遮るように、エレーヌさんが手刀を放つ。彼女の手が当たるとテレーゼは短い悲鳴を上げた。

「キャンセルだなんて認めません。今回は諦めて自分の仕事をしなさい」

「えー嫌だ! ルーレヌ水没林と言うことは泳ぐってことでしょう。あたしリュシアンピグレットの水着姿を見たい!」

 俺と同じ依頼を受けたい理由がそんなどうでもいいことなのかよ。

「はぁー、もっとマシな理由だったら考えていましたが、そんな理由なら許可を出すわけにはいきません」

「そんな理由ってどういうことよ! あたしにとっては、とても重要なことなのだからね!」

 テレーゼの訴えに、エレーヌさんは苦笑いする。

 そして無言のまま俺に視線を送ってきた。

 多分、自分が彼女を抑えているから、今の内に行って来てくれと行っているのだろうな。

 無言で頷き、俺はギルドを後にする。

「場所は水没林か。防御面では心配だけど、テレーゼが言ったように水着の方が動きやすいよな」

 一度寮に帰り、準備を整える。

「これでよし。水没林用に必要なアイテムはポーチの中に入れたから多分大丈夫だろう」

 準備を整え、俺は部屋を出るとルーレヌ水没林に向かった。










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