ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!

仁徳

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第四章

第三話 強化された太刀の威力は凄すぎました

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 太刀を鍛冶職人のベルトラムさんに預けた翌日、俺は受け取りに彼の工房に訪れていた。

「ベルトラムさん、預けていた太刀はどうですか?」

「失敗してもうた」

 は? 失敗しただって!

「ベルトラムさん! 失敗したってどう言うことですか!」

「おや? リュシアンではないか。いつの間に来ていたんだ?」

「今です! それよりも失敗したって」

「うむ。ワシが作ろうと思ったドスケベミエールの試作品を失敗してしまった。これでは、遠くから女の子のパンツを覗き見することができない」

 男の言葉に、俺は思わずずっこけそうになった。

「あのう……俺が預けていた太刀は?」

「おおう。そうだったな。完成しておるぞ」

 ベルトラムさんは奥の部屋に行くと、鍛え直された俺の太刀を持ってくる。

 見た目は変わっていないが、刀身の曇りはなくなっていた。

「切れ味は今まで以上に上がっておる。これまで斬れなかったモンスターの硬い部分も切り裂くことはできるだろう」

「ありがとうございます。早くこいつの性能を確かめてみたい」

「そう言うと思ってちゃんと活躍の場を用意してある。ボウズに指名依頼だ。事前にエレーヌには話をつけておるのでな」

 彼はポケットから依頼書を取り出して俺に手渡す。

 依頼内容を確認する前に、俺は紙に目を通した。

『俺は闘技場の責任者だ。こたび、ハンターギルドとコラボしてハンターとモンスターのデモンストレーションを行う。そこで実際にモンスターとハンターが戦って観客に被害が出ないかの確認をしたい』

 闘技場のデモンストレーションの予行演習か。それはそれで面白そうだな。

「引き受けてくれるか?」

「ああ、仕事である以上は断らない」

「では、今から向かうとしよう。闘技場まで案内する」

 どうしてベルトラムさんも一緒に行くのか不思議だが、ここは彼に従って付いていくことにした。





 工房から歩いて三十分ほど経過すると、闘技場が見えてきた。

 中に入ると、ベルトラムさんは受付嬢のところに向かい何かを話している。

 あの受付嬢美人だな。もしかしてベルトラムさんは、あの人を口説くために付いて来たのか?

「ボウズは先にあの扉から闘技場の中に入って準備をしておけ。直ぐにモンスターが現れるのでな」

 彼が扉を指差し、その中に入るように言ってくる。

 やれやれ、どうにも私用に付き合わされている感じがするけどまぁ、いいか。

 言われたとおりに扉の中に入り、通路を歩く。

 奥に光が洩れ、通路を渡り切ると闘技場に出た。

「リュシアン君だね。話はベルトラムさんから聞いているよ」

 上の方から声が聞こえ、俺は見上げる。すると高い位置にある観客席から四十代の男が声をかけてきた。

「私はここの責任者だ。今から君には、普通にモンスターと戦ってもらいたい。ただそれだけだ」

 闘技場の責任者が依頼内容を説明すると、彼の横にベルトラムさんが並ぶ。

「さぁ、ボウズの戦いぶりを見させてもらうぞ」

 彼が声をかけた瞬間、闘技場の鉄の扉が開き、モンスターが現れた。

『コケー、コケー、コー! コケ、コケ』

 闘技場内に入って来たのは、ニワトリが巨大化したようなモンスター、クックルーだ。

『コケー!』

 やつは翼を広げて走って来ると、勢いよく嘴で突き刺してきた。

 後方に飛んで躱すと、クックルーは嘴が地面に突き刺さったまま、身動きが取れないでいる。

 今が攻撃のチャンス!

 鞘から太刀を抜き、敵の頭部に斬りつける。

 嘴には傷が付き、一発で部位破壊したことを実感した。

 何て攻撃力と切れ味なんだ。たった一回の攻撃で、部位破壊を成功させるなんて。

 嘴が地面から抜けると、やつは嘴を開け、火球を放つ。

 クックルーの体内には炎を吐くことを可能にする臓器、火炎臓がある。なので、普通のニワトリができない攻撃も使ってくる。

『コケー、コケー、コー!』

 やつは再び俺に接近して嘴で攻撃するが、それよりも早く懐に忍び込み、足を切り裂いた。

『コケー!』

 足を斬られた拍子に、やつは転倒して地面に倒れた。

 一発でモンスターを転ばせることができるなんて!

 転んだ影響でやつは直ぐに起き上がることができない。今の内に追撃する。

 クックルーが起き上がるまでの間、何度もモンスターを斬りつける。

 起き上がろうとするニワトリを見て、俺は一度後方に下がった。

 一度太刀を横に振り、刃に着いたモンスターの血を飛ばす。

『コケー! コケコケ!』

 モンスターは飛び上がって翼を羽ばたかせるも、飛ぶことができずに地面に着地した。

 眼球が真っ赤になっている。憤怒状態になったな。

『コケー!』

 クックルーが鳴き声を上げながら俺に突っ込んでくる。

 走るスピードも上がっている。だけどいくら憤怒状態になったからと言っても、攻撃のモーションは変わらない。攻撃のタイミングさえわかっていれば、当たらない限り危険ではない。

 再びモンスターが近づき、嘴を頭上から振り下ろす。

 だがそれよりも早く、俺は前転して回避するとやつの懐に入る。そしてと刃を足に当て、敵を斬りつけた。だがその瞬間、太刀は弾かれてしまう。

 切れ味が落ちたのか?

 もしそうなら砥石を使って切れ味をよくしないといけない。憤怒状態になったモンスターは、筋肉が収縮されて防御面も強くなる。

 ハンターは戦闘中に砥石を使って切れ味をよくするという大胆さもいるが、今はやめておく。

 憤怒状態が治れば切れるようになるかもしれない。まずはそれを見極めさせてもらう。

 クックルーから離れ、やつの憤怒状態が解けるのを待つ。

 その間ニワトリが襲ってくるが、回避に専念して攻撃のチャンスを窺う。

 しばらく逃げに徹していると、やつの目が赤から白に戻った。

「憤怒モードが解けた! 今攻撃が通るのか試させてもらう!」

 モンスターに接近するとやつの嘴を避け、足に刃を叩き込む。すると刃が敵の肉を切り、鮮血が流れ出た。

 やっぱり、憤怒状態のモンスターには、まだ切れ味が劣るようだな。

 足を斬られたことにより、クックルーは地面に倒れた。

「今がチャンス!」

 太刀を上段に構えると、俺はモンスターの心臓に目がけて刃を振り落とした。

 それが決定打となり、クックルーはそれ以降動かなくなる。










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