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第二章 25th Birth day
外出許可(君と25th Birth day)
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「さ、これでいいわ。あとは...花乃、ここに座って?髪の毛もアレンジしてあげるわ」
「あ...は、はい」
「ふふ、どうしたの?かたくなっちゃって。リラックスして?」
「う、うん...。でも、なんか、慣れなくて。こんなにお洒落したことないもの」
「あら。今日は、もっとお洒落するのよ?髪の毛をアレンジしたら...少し紅を差しましょう?そのままでもとっても可愛いから、きっと少しお化粧するだけでもっともっと可愛くなるわ」
「もう...お母さん、それを親バカっていうんだよ?」
「失礼ね。花乃は、本当に美人なのよ」
「...わかったわかった」
今日は、花乃の誕生日だ。
朝起きてから、朝食をとり、昨日両親にプレゼントされたワンピースを着た。
母がせっせと、髪の毛を編んでくれる。
カチャカチャと音がしたかと思うと、「触れるわね」と声がかかって、ひんやりしたものが唇を撫でていく。
紅を差したのだとわかると、なんだか大人になった気分がした。もう年齢的には十分大人で、自分でもそう思っていたはずなのに。
初めて本当の...同年代の子たちと肩を並べて、本当の大人の仲間入りを果たせた気がした。
「できたわ!」
「...あ、ありがとう」
「いいのよ。...花乃、すっごく綺麗よ。可愛いわ」
「うん...」
今度は否定しなかった。
母が、しみじみと言っているのがわかったから。母なりに色々と感じるものがあるのかもしれない。
健康に人生を歩めたら、そろそろ両親に恩返しできていただろうか。大学を出て、就職して...初めて出たお給料で何かプレゼントできていただろうか。
『普通の』娘として、両親を労われない自分が情けないーー。
でも。それでも。
花乃は、母の娘で...両親の娘として生まれてこられて良かったと思うのだ。
だから....両親の選んでくれたワンピースを着て、髪の毛をアレンジして、お化粧をして。
今は、『病気の娘』としてでなく、『成長した娘』を目に焼き付けてほしかった。
心配する存在ではなく...頼もしく感じてほしい。
ほんの少しでも、支え、育ててくれたことへの感謝の形となるように。
******
「...お父さん、呼んでくるわね」
外で支度が整うのを待っていた父が、呼ばれて中に入ってきた。
「花乃...似合うぞ。すごく...綺麗だ」
「...お母さんと同じこと言ってる」
そうして、みんなで笑い合った。
花乃の胸は、段々ワクワクしてきた。
緊張とドキドキと...これから何が起こるのか、ワクワクする気持ち。
入院生活では、あまり感じない感覚。
今から、花乃は外に出かけるのだ。
「...そろそろだな」
「えぇ。...私、ちょっと見てくるわ」
ガラガラ。
母が病室を出た気配がして....また、すぐに戻ってきた。耳慣れたもうひとつの足音とともに。
「...千春?」
「うわ、すごいな。まだ話してもなかったのに」
「うん、だって千春の足音だったんだもん」
「はは、そっか。...花乃、25歳の誕生日、おめでとう。はい、これ」
「...これは?」
母と共に入室してきた千春は、嬉しそうな声で、花乃の誕生日をお祝いしてくれた。そして、そっと花乃の手に柔らかな何かを押し付ける。
花乃は、それを受け取ってぎゅっと抱きしめた。
「....おっきい。クマのぬいぐるみ?」
「正解。そいつ、花乃にそっくりなんだ。見た瞬間に、これだって思って。...ちょっと子供っぽすぎたか?」
反応がない花乃に、不安になってきたのか、千春が尋ねる。
ジワジワと喜びが込み上げてきていた花乃は、その質問に満面の笑みで答えた。
「ううん、すっっごく嬉しい。ありがとう、千春。これからこの子と一緒に寝るね?」
「...良かった。はは、あぁ。可愛がってやってくれ」
「うん!」
「あ、あと...今日は、それだけじゃないぞ?...コホン」
「....?」
千春が、姿勢をあらためたのを感じて、花乃は首を傾げた。
「東山 花乃さん。担当医として、あなたに外出許可を出します。体調に気をつけながら、誕生日を楽しんで下さい」
「....っ!は、はい!」
「はは、すっごい元気な声だな」
「あ...嬉しくて」
花乃の心は、ふわふわ浮き足立っていた。
「そっか。よし!じゃ、おじさん、おばさん。今日は、花乃をお借りしますね。きちんと体調を考慮しながら、連れて行きますので、ご心配なさらないで下さい。ないと思いますが...もし、何かあればすぐにご連絡します。あと、おじさんもおばさんもどうぞ、ゆっくりして下さいね」
「...千春くん、花乃をよろしくお願いします」
「よろしく頼む。...千春くんなら、安心だ。それから...私たちのことまで、ありがとう。本当に感謝してる」
両親と千春が、何やら話し込んでいる。
「いえ、こちらこそいつもありがとうございます。...では、行ってきますね。...花乃、行こう?あ、そのクマさんは今日は留守番だ。また帰ってきてから、たくさん一緒に寝てやってくれ」
会話が一段落したところで、千春が花乃を振り返った気配がして、手の中のクマをそっと取り上げる。
花乃のベッドに、置いてくれたようだ。
「え...千春も一緒に行ってくれるの?」
「あぁ、今日は、おじさんとおばさんは見送りだ。今から、俺と二人でお出かけ。...嫌か?」
「あ...ううん!そんなことない!千春とお出かけ、嬉しい!ちょっとびっくりしたけど...千春が一緒に行ってくれるなら、安心できる」
花乃は、慌てて否定する。その答えに、千春がニッと笑った感じがした。
「そうか。じゃ、行こう?」
「うん...」
いつものように腕を差し出す千春に、花乃は手を添えて、病室をあとにした。
両親も、病棟の外まで見送りに来てくれる。
外に出ると、ひんやりと冷たい空気が花乃の肌を撫でていった。
「寒くないか?」
「うん。お母さんが、たくさん準備してくれてたから。服も何枚も着込んだから平気だよ?」
「そうか。もし、寒かったらすぐ言えよ?...花乃の荷物は、もう車に積み込んであるから、さ、乗って」
「あ...車で行くの?...というか、荷物って?」
「荷物は、荷物だ。....連れて行きたいところがあるんだ。それに、車なら花乃も疲れないで進めるだろ?」
「うん、そうだね。...千春、運転できるの知らなかった」
「何を今更。大学の頃には免許とってるっての。安全運転で行くから、心配するな?」
頭をクシャクシャと、撫でられる。
「おっと、せっかく可愛くしてもらってるのに、悪い。今日は、自重する。...花乃、今日めっちゃ可愛い。似合う」
「...あ、あり、がとう」
面と向かって褒められると、ムズムズした。
「「 行ってらっしゃい 」」
両親の声が響く。花乃は、その声の方を振り向いて、一番の笑顔で答えた。
「行ってきます!!」
そして、花乃と千春は、初めて一緒に出掛けていったーー。
「あ...は、はい」
「ふふ、どうしたの?かたくなっちゃって。リラックスして?」
「う、うん...。でも、なんか、慣れなくて。こんなにお洒落したことないもの」
「あら。今日は、もっとお洒落するのよ?髪の毛をアレンジしたら...少し紅を差しましょう?そのままでもとっても可愛いから、きっと少しお化粧するだけでもっともっと可愛くなるわ」
「もう...お母さん、それを親バカっていうんだよ?」
「失礼ね。花乃は、本当に美人なのよ」
「...わかったわかった」
今日は、花乃の誕生日だ。
朝起きてから、朝食をとり、昨日両親にプレゼントされたワンピースを着た。
母がせっせと、髪の毛を編んでくれる。
カチャカチャと音がしたかと思うと、「触れるわね」と声がかかって、ひんやりしたものが唇を撫でていく。
紅を差したのだとわかると、なんだか大人になった気分がした。もう年齢的には十分大人で、自分でもそう思っていたはずなのに。
初めて本当の...同年代の子たちと肩を並べて、本当の大人の仲間入りを果たせた気がした。
「できたわ!」
「...あ、ありがとう」
「いいのよ。...花乃、すっごく綺麗よ。可愛いわ」
「うん...」
今度は否定しなかった。
母が、しみじみと言っているのがわかったから。母なりに色々と感じるものがあるのかもしれない。
健康に人生を歩めたら、そろそろ両親に恩返しできていただろうか。大学を出て、就職して...初めて出たお給料で何かプレゼントできていただろうか。
『普通の』娘として、両親を労われない自分が情けないーー。
でも。それでも。
花乃は、母の娘で...両親の娘として生まれてこられて良かったと思うのだ。
だから....両親の選んでくれたワンピースを着て、髪の毛をアレンジして、お化粧をして。
今は、『病気の娘』としてでなく、『成長した娘』を目に焼き付けてほしかった。
心配する存在ではなく...頼もしく感じてほしい。
ほんの少しでも、支え、育ててくれたことへの感謝の形となるように。
******
「...お父さん、呼んでくるわね」
外で支度が整うのを待っていた父が、呼ばれて中に入ってきた。
「花乃...似合うぞ。すごく...綺麗だ」
「...お母さんと同じこと言ってる」
そうして、みんなで笑い合った。
花乃の胸は、段々ワクワクしてきた。
緊張とドキドキと...これから何が起こるのか、ワクワクする気持ち。
入院生活では、あまり感じない感覚。
今から、花乃は外に出かけるのだ。
「...そろそろだな」
「えぇ。...私、ちょっと見てくるわ」
ガラガラ。
母が病室を出た気配がして....また、すぐに戻ってきた。耳慣れたもうひとつの足音とともに。
「...千春?」
「うわ、すごいな。まだ話してもなかったのに」
「うん、だって千春の足音だったんだもん」
「はは、そっか。...花乃、25歳の誕生日、おめでとう。はい、これ」
「...これは?」
母と共に入室してきた千春は、嬉しそうな声で、花乃の誕生日をお祝いしてくれた。そして、そっと花乃の手に柔らかな何かを押し付ける。
花乃は、それを受け取ってぎゅっと抱きしめた。
「....おっきい。クマのぬいぐるみ?」
「正解。そいつ、花乃にそっくりなんだ。見た瞬間に、これだって思って。...ちょっと子供っぽすぎたか?」
反応がない花乃に、不安になってきたのか、千春が尋ねる。
ジワジワと喜びが込み上げてきていた花乃は、その質問に満面の笑みで答えた。
「ううん、すっっごく嬉しい。ありがとう、千春。これからこの子と一緒に寝るね?」
「...良かった。はは、あぁ。可愛がってやってくれ」
「うん!」
「あ、あと...今日は、それだけじゃないぞ?...コホン」
「....?」
千春が、姿勢をあらためたのを感じて、花乃は首を傾げた。
「東山 花乃さん。担当医として、あなたに外出許可を出します。体調に気をつけながら、誕生日を楽しんで下さい」
「....っ!は、はい!」
「はは、すっごい元気な声だな」
「あ...嬉しくて」
花乃の心は、ふわふわ浮き足立っていた。
「そっか。よし!じゃ、おじさん、おばさん。今日は、花乃をお借りしますね。きちんと体調を考慮しながら、連れて行きますので、ご心配なさらないで下さい。ないと思いますが...もし、何かあればすぐにご連絡します。あと、おじさんもおばさんもどうぞ、ゆっくりして下さいね」
「...千春くん、花乃をよろしくお願いします」
「よろしく頼む。...千春くんなら、安心だ。それから...私たちのことまで、ありがとう。本当に感謝してる」
両親と千春が、何やら話し込んでいる。
「いえ、こちらこそいつもありがとうございます。...では、行ってきますね。...花乃、行こう?あ、そのクマさんは今日は留守番だ。また帰ってきてから、たくさん一緒に寝てやってくれ」
会話が一段落したところで、千春が花乃を振り返った気配がして、手の中のクマをそっと取り上げる。
花乃のベッドに、置いてくれたようだ。
「え...千春も一緒に行ってくれるの?」
「あぁ、今日は、おじさんとおばさんは見送りだ。今から、俺と二人でお出かけ。...嫌か?」
「あ...ううん!そんなことない!千春とお出かけ、嬉しい!ちょっとびっくりしたけど...千春が一緒に行ってくれるなら、安心できる」
花乃は、慌てて否定する。その答えに、千春がニッと笑った感じがした。
「そうか。じゃ、行こう?」
「うん...」
いつものように腕を差し出す千春に、花乃は手を添えて、病室をあとにした。
両親も、病棟の外まで見送りに来てくれる。
外に出ると、ひんやりと冷たい空気が花乃の肌を撫でていった。
「寒くないか?」
「うん。お母さんが、たくさん準備してくれてたから。服も何枚も着込んだから平気だよ?」
「そうか。もし、寒かったらすぐ言えよ?...花乃の荷物は、もう車に積み込んであるから、さ、乗って」
「あ...車で行くの?...というか、荷物って?」
「荷物は、荷物だ。....連れて行きたいところがあるんだ。それに、車なら花乃も疲れないで進めるだろ?」
「うん、そうだね。...千春、運転できるの知らなかった」
「何を今更。大学の頃には免許とってるっての。安全運転で行くから、心配するな?」
頭をクシャクシャと、撫でられる。
「おっと、せっかく可愛くしてもらってるのに、悪い。今日は、自重する。...花乃、今日めっちゃ可愛い。似合う」
「...あ、あり、がとう」
面と向かって褒められると、ムズムズした。
「「 行ってらっしゃい 」」
両親の声が響く。花乃は、その声の方を振り向いて、一番の笑顔で答えた。
「行ってきます!!」
そして、花乃と千春は、初めて一緒に出掛けていったーー。
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