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本編
デュバル公爵家
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覚悟はしていたのに、足が震える。
立っていられない。
建国200年記念パーティー会場で、人々の視線にさらされる、舞踏音楽が流れてるはずなのに、耳にはいってこない、自分の心臓の音が大きく響いてる。
10年間婚約者だった令嬢を衆人注視の場で切り捨てるような婚約破棄。
しかも、男爵令嬢を正妃で、公爵令嬢を側妃って、あまりにバカにしている。
私はそんなに、どうにでもできる存在なんだ、結局、アランから逃れられないなんて。
悲しみと怒りでどうにかなってしまいそう。
「リヒトール様」
小さな小さな声が洩れて出た。
周りは気付かないけど、側にいた兄とリヒトール様には聞こえてしまったらしい。
そのまま意識をなくし倒れた私をリヒトール様がささえ、公爵家まで運んでくださったようで、何故に意識がなかった私。一生の思い出なのにと、目が覚めてから後悔した。
照明の光が目に入った。
「お嬢様、目が覚めましたか。すぐに温かいスープをお持ちします。
皆さま、ご心配されてます、馬車で戻ってきて、こちらのベッドに寝かそうとしたら目が覚めそうだったので出ていかれました、少しでも休んでいただきたいと。
奥様はまだ寝込んでます。」
侍女のアンヌが覗き込んできた。優しい瞳に、ここが王宮でないことを知る。
そういえばお腹が空いてる。
「私はどれほど、気を失っていたの?」
「王宮からここまでの20分とこちらのベッドで20分ぐらいでしょうか。」
スープを飲んで体力もどしたら戦うんだから!
側妃!? なに、それ!!
あの場では、気弱になってしまった、決してアラン許すもんか、公爵家を侮辱している。
お父様はまず了承しないだろうけど、アランを殴ってやる!
今までの抵抗は、おとなしすぎた、この怒りの今ならイケル!
「お嬢様、旦那様がお呼びです。お着替えをなさってください。」
アンヌが食べ終わったスープを片づけながら、言った。
たしかに、パーティードレスのままで、ベッドに寝ていたから、髪はくずれているし、泣いた目は腫れぼったいに違いない。
「お父様、シーリアです。入ります。」
ドアをノックしながら、声をかけるとすぐに入室するよう返事がきた。
「マクレンジー様。」
そこにいたのは、父のデュバル公爵と兄のフェルナンデス、グレネド伯リヒトール・マクレンジー。
執事もさげているので、3人で内密の話をしていたようだ。
家族はともかく、リヒトール様に、私の目が覚めるまでどれほど待たせたか。
というより、リヒトール様が帰られる前に目が覚めてよかった、顔を見れた。
アランへの怒りも忘れそうです、私のためにリヒトール様がここにいるなんて。
「シーリア座りなさい。今日のことは、よく耐えた。お前を側妃になど、とんでもない。
こちらから、婚約解消の書類はもう準備した。明日1番で提出する、撤回はしない。」
お父様ーーーーーーーーーーー!!!
「さすがに、王家も拒めはしないだろう。あの場所での醜聞では。」
お父様に抱きつきたいぐらいうれしさMAXのとこに、兄が冷水をかけてきた。
「ただ、あの男爵令嬢では、王妃は務まらないだろう。アランもいつまでもバカじゃないから、すぐに気付く。かわいい御令嬢ではあるが、それだけだ。数年たてばそれもなくなる。その前に貴族の洗礼に耐えられないだろう。他の女に目がいってても、シーリアを側妃に望んだ。
それが、執着でなければよいと思っている。」
「シーリア姫、もうすでにわかってることと思うが、王は貴女を諦めないだろう、アラン王太子の目が覚めるまで、貴方を手元に置こうとするはずだ。
先程まで、こちらで情報を話していたが、あの後パーティーは予定より早く終わり、王はそのまま執務室に入った、対策をとっているはずだ。」
リヒトール様が立ちあがって私の手を持ち、騎士の礼をした。
今回、アランの要求どおり婚約破棄がなったとしても王家は持てる手すべてで、私の婚姻をつぶしてくるということだ。
私以上に、貴族のバランスをとり、政治の補助をし、外交の場に出せる姫が見当たらない、全ての根回しが終わっている。
だから心のどこかではアランと結婚するしかないと諦めてもいた。
だての婚約期間10年ではない、なんたって公爵家の娘、傾国の美姫と呼ばれた母譲りの美貌、そしてお妃教育により数多くの情報を有してる、外には出したくない。
王陛下が、嫁にいった妹王女が産んだ娘を、我娘にと執着しているのは有名な話で誰でも知っている、兄が言ったように、アラン自身も私に執着してるかもしれない。
「シーリア姫、私と国外に出ましょう。この国にいると王家から逃れられない、王の勅命を出されたらお終いだ。私に美しい貴女を守らせて欲しい。
貴女は、今でも王太子妃を望まれているのか?」
「いいえ、グレネド伯爵さま。」
「私の妻になって欲しい。生涯あなただけと誓おう。」
リヒトール様の言葉に世界が止まったようにさえ感じるのに、あふれる涙が止まらない、なにこれ、なにこれ、夢みてるみたい。
そんなの答えは決まってるわ!!
「はい、グレネド伯爵さま。」
立っていられない。
建国200年記念パーティー会場で、人々の視線にさらされる、舞踏音楽が流れてるはずなのに、耳にはいってこない、自分の心臓の音が大きく響いてる。
10年間婚約者だった令嬢を衆人注視の場で切り捨てるような婚約破棄。
しかも、男爵令嬢を正妃で、公爵令嬢を側妃って、あまりにバカにしている。
私はそんなに、どうにでもできる存在なんだ、結局、アランから逃れられないなんて。
悲しみと怒りでどうにかなってしまいそう。
「リヒトール様」
小さな小さな声が洩れて出た。
周りは気付かないけど、側にいた兄とリヒトール様には聞こえてしまったらしい。
そのまま意識をなくし倒れた私をリヒトール様がささえ、公爵家まで運んでくださったようで、何故に意識がなかった私。一生の思い出なのにと、目が覚めてから後悔した。
照明の光が目に入った。
「お嬢様、目が覚めましたか。すぐに温かいスープをお持ちします。
皆さま、ご心配されてます、馬車で戻ってきて、こちらのベッドに寝かそうとしたら目が覚めそうだったので出ていかれました、少しでも休んでいただきたいと。
奥様はまだ寝込んでます。」
侍女のアンヌが覗き込んできた。優しい瞳に、ここが王宮でないことを知る。
そういえばお腹が空いてる。
「私はどれほど、気を失っていたの?」
「王宮からここまでの20分とこちらのベッドで20分ぐらいでしょうか。」
スープを飲んで体力もどしたら戦うんだから!
側妃!? なに、それ!!
あの場では、気弱になってしまった、決してアラン許すもんか、公爵家を侮辱している。
お父様はまず了承しないだろうけど、アランを殴ってやる!
今までの抵抗は、おとなしすぎた、この怒りの今ならイケル!
「お嬢様、旦那様がお呼びです。お着替えをなさってください。」
アンヌが食べ終わったスープを片づけながら、言った。
たしかに、パーティードレスのままで、ベッドに寝ていたから、髪はくずれているし、泣いた目は腫れぼったいに違いない。
「お父様、シーリアです。入ります。」
ドアをノックしながら、声をかけるとすぐに入室するよう返事がきた。
「マクレンジー様。」
そこにいたのは、父のデュバル公爵と兄のフェルナンデス、グレネド伯リヒトール・マクレンジー。
執事もさげているので、3人で内密の話をしていたようだ。
家族はともかく、リヒトール様に、私の目が覚めるまでどれほど待たせたか。
というより、リヒトール様が帰られる前に目が覚めてよかった、顔を見れた。
アランへの怒りも忘れそうです、私のためにリヒトール様がここにいるなんて。
「シーリア座りなさい。今日のことは、よく耐えた。お前を側妃になど、とんでもない。
こちらから、婚約解消の書類はもう準備した。明日1番で提出する、撤回はしない。」
お父様ーーーーーーーーーーー!!!
「さすがに、王家も拒めはしないだろう。あの場所での醜聞では。」
お父様に抱きつきたいぐらいうれしさMAXのとこに、兄が冷水をかけてきた。
「ただ、あの男爵令嬢では、王妃は務まらないだろう。アランもいつまでもバカじゃないから、すぐに気付く。かわいい御令嬢ではあるが、それだけだ。数年たてばそれもなくなる。その前に貴族の洗礼に耐えられないだろう。他の女に目がいってても、シーリアを側妃に望んだ。
それが、執着でなければよいと思っている。」
「シーリア姫、もうすでにわかってることと思うが、王は貴女を諦めないだろう、アラン王太子の目が覚めるまで、貴方を手元に置こうとするはずだ。
先程まで、こちらで情報を話していたが、あの後パーティーは予定より早く終わり、王はそのまま執務室に入った、対策をとっているはずだ。」
リヒトール様が立ちあがって私の手を持ち、騎士の礼をした。
今回、アランの要求どおり婚約破棄がなったとしても王家は持てる手すべてで、私の婚姻をつぶしてくるということだ。
私以上に、貴族のバランスをとり、政治の補助をし、外交の場に出せる姫が見当たらない、全ての根回しが終わっている。
だから心のどこかではアランと結婚するしかないと諦めてもいた。
だての婚約期間10年ではない、なんたって公爵家の娘、傾国の美姫と呼ばれた母譲りの美貌、そしてお妃教育により数多くの情報を有してる、外には出したくない。
王陛下が、嫁にいった妹王女が産んだ娘を、我娘にと執着しているのは有名な話で誰でも知っている、兄が言ったように、アラン自身も私に執着してるかもしれない。
「シーリア姫、私と国外に出ましょう。この国にいると王家から逃れられない、王の勅命を出されたらお終いだ。私に美しい貴女を守らせて欲しい。
貴女は、今でも王太子妃を望まれているのか?」
「いいえ、グレネド伯爵さま。」
「私の妻になって欲しい。生涯あなただけと誓おう。」
リヒトール様の言葉に世界が止まったようにさえ感じるのに、あふれる涙が止まらない、なにこれ、なにこれ、夢みてるみたい。
そんなの答えは決まってるわ!!
「はい、グレネド伯爵さま。」
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