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61包んで② ※
しおりを挟む湯の中で長いこと抱き合い、濃厚な口付けを数度重ねた。汗が吹き出るほどの熱さは心地よく、身体中から性欲以外の毒素は抜けてきた頃合いであろう。
欲情の底から立ち上がって、アルベールはハヤセの尻を入念に浄める。どこも問題はないか、痛くはないかとしつこいほど身を尋ねながら。
「いいから……もう……!!アルベール…………!!」
湯のせいか、はたまた湧いた欲情のせいか。ハヤセの顔はわかりやすく真っ赤に燃え上がる。
尻をほじくられるだけほじられてお預けをくらっていたから。ハヤセの身はさらに激しい刺激を渇望していた。
早く済ませてほしいと立て続けにアルベールを煽るような声を投げてくると思えば、急に弱気そうに「ひっ」と可愛らしく声をあげる。
水面にはゆらゆらと張りを示すハヤセの小さなペニスが見える。
これを弄ってやりたい気持ちはもちろんあるが、荒ぶる男の欲望もすでに限界寸前であった。ハヤセの身体を軽々と持ち上げたアルベールは、相手の細い脚をおもむろに開いて、脇の下を通して楽にさせた。
「痛かったら言えよ?」
うんうんと相手が頷くのを確認してから、片手で腫れあがったペニスを差し向ける。尻との距離を推し量って、適度なところであてがった箇所へと挿入していく。
「ひ……ひぅ……!!」
痛みはないが緊張で強張る。ハヤセの締め付けに攻め手は、水に足を取られているため、上半身の姿勢を保つので精一杯だった。
深呼吸をするハヤセの吐息がかかる。湯と性交の熱気に、二人とも頭が冴えずにいた。
「ゆっくり挿れていくからな」
腰を強く押して繋がろうとしても尻の開口部で止まってしまう。アルベールが手間取っている中で、ハヤセは空いた腕をアルベールの首に巻き付けていた。
鎧も盾も、隔てるものが何もない、お互いの肌と肌が強く付き合うことだ。この瞬間を望んでいたのは貴方だけではないのだとハヤセは興奮ながらに、アルベールにこれ以上ないほど密着した。
「は……あぁ、アルベールの」
「そうだ。俺のが入っていくの、わかるか?」
「ん、わ……かる。奥の…………じんじんしてる」
目と鼻の距離。何も障害はない。くびれた腰を掴んで奥の奥にまでペニスの形を突き入れていく。挿入が進むたび、黒々とした相手の瞳は恍惚の色で満たされていった。かつて妄想していた相手のとろけた顔。待ち焦がれていた瞬間にアルベールの心は舞い踊った。
「好きだ。好きだハヤセ、こんなに好きなんだ。俺だけを見ろ」
「うっ……あっ、みてる……!!こんなにっ」
「もっと見ろ。俺以外のことは考えなくていい!!」
深く寄せて、浅い振動を送ったり。逆に強く震わせてハヤセの様子を見たりする。歯を食いしばって耐えているのがわかる。それは明らかに快楽を感じている人の顔であった。
「ハヤセ……ハヤセ!!」
「あっ……はっ、だめ、そ、そこ……」
「お前は俺のものだ。俺がいるんだ!!」
「や……っ!!ひっ……あっ!!あぁっ!!!!」
独占欲をこれでもかと暴発させるアルベール。ずっとこれをひた隠していたのはハヤセが不信感を抱かないようにするためだ。手に負えないほどの愛情をもらっても、相手は困るだけだろうと。表に出すことを避けていた。
「あぁん、あぁ!!だめ………ああぁ……ふうぅん!!」
「ぐっ……きついな!!もうイキそうだ……!!」
ハヤセが快楽に喘ぐ。これではもうアルベールが好意を隠す手間だっていらないように見える。どれほどの愛情を注いでも、快楽と一緒に溶けていくだろうから。
「中に出すぞ……ハヤセ!!俺の子種をいれるからな!!」
「うぅっ、うん……!!うん!!出して!!お願いっ……!!」
チカチカと暗転する視界。ハヤセは絶頂の瞬間に、くらりと意識を飛ばしかけた。とてつもない快感の波にアルベールの方も眩暈がしかける。二人はほとんど同時に快楽の絶頂を感じ、精を放った。
抱え上げられた身軽な人の尻から、ぽたぽたと粘り気のあるものが垂れ落ちていく。それが何であるかを見やる余裕もなかったのがハヤセである。性交の昂りと、熱風にやられ頭がぼうっとする。ぐるぐると視界が揺れて、心まで浮くような気持ち。
ハヤセは煙と一緒に意識が立ちのぼっていくところだったが、アルベールがきつく抱きしめたおかげで、かろうじて気を失わずに済んだ。
夜闇の下、燭台が照らす二つの影は、まだ動きを止めることはしなかった。ほとんど貪るように愛を確かめあい、互いが求めるものを分かち合っていった。
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