婚約破棄された悪役令嬢が実は本物の聖女でした。

ゆうゆう

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対面の後

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バイロン様達が帰った後、再び部屋に3人で集まりました。

「セシリア体調は? 大丈夫ですか?」
大叔母様が気遣ってくれます。

「大丈夫ですよ。 大叔母様の言う通りもう私の心は癒されていますし、最後の澱も浄化されたようです」

私はバイロン様を客観的に見ることが出来たし、何の感情も湧いてこなかった事を説明しました。

「そうですか、1つ越えたようですね」
そう微笑まれました。

「さてと… あえて2人を迎え、話を聞いた限りではエレーナに無茶な要求はなさそうでしたね。
私の力で見ている限りは嘘や騙す気はないように見受けられます」

「バイロンと言う元王子より、魔導士の方がエレーナ探しに熱心そうですね。
もともとバイロンはセシリアに会いたがっていたし、もしかしてセシリアがエレーナだと疑っているのか?とも思いましたが、全くその心配はないようでしたし」
とカイルが感想を言います。


「本当に何を考えているのかしら?
パドックと言う人は聖女である大叔母様を敬愛しているように見えたけど。
私が部屋に入ってからバイロン様は何だか気の抜けたような顔をして様子が変だった。
性格は悪いけど、もう少ししっかりした人だと思ったのに…
あれではまるで義妹の前で腑抜けていた時みたい」
と私も会った感想を言いました。


「やっぱり一目惚れってヤツなんじゃないか?」とカイルがからかうように言いました。

「そんなの勝手にして!って感じよ。
彼が見ている一目惚れのハニーブロンドの君は幻だもの。
いっそ私がエレーナだと名乗り出てどんな顔をするか見てやろうかしら?」
と私が言うと。

「それもひとつの解決策だわね…
あなたがエレーナで、もうアランソルに戻らない、もしくは一緒に戻ると言えば無駄に彼らをこの国に留めて置かなくて済むわ」

「え? 大叔母様私もどりませんよ」

「それはあなたの好きにすればいいけど、お父様が心配して悲しんでいるのは間違いないでしょう?」

「それは気になります」
確かにそこは凄く気になる。
パドックと言う魔導士の言葉が本当なら、お義母様も義妹ももういないらしい。お父様はあの広い家に1人なのよね…

少しだけ父が恋しくなって、しまった。

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