不貞の濡れ衣を着せられて婚約破棄されましたがお陰で素敵な恋人ができました

ゆうゆう

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バッハ商会副会長の気がかり

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バッハ商会の商会長代理であるニコルはこの数ヶ月ずっと気にかかる事があり、仕事に集中出来ずにいた。

バッハ商会の商会長であるアンダーソン子爵が亡くなってから、商会を今まで通り運営していくため、皆一丸となって頑張った。
それが亡きアンダーソン子爵にとって1番の供養になると信じていたからだ。

その甲斐もあり遺言公開の日には以前と変わらない業績も保てていた。
弁護士から商会はステラお嬢様とジュードぼっちゃまが半々で権利を持つ事になったと聞いて、ホッとした。

なぜかと言えば子爵が亡くなり少しして、後妻であるカミラ夫人がいろいろと商会に口を出そうとしてきたからだ。

その時は弁護士が間に入って遺言公開までは誰が意見を言える立場にあるか分からない。
子爵には何かあったら副会長のニコル氏を会長代理として運営をするように言われているので、夫人には権利はないとハッキリ言ってもらえた。

しかし遺言公開後、1人息子のジュード様を跡継ぎにするとハッキリ言われてしまえば、幼い子供の後見人として夫人がでしゃばって来るのは目に見えていた。

彼女は事業の事は何も知らない素人だし、どんな事を言い出すか分からない怖さがあった。
皆戸惑いこれからの事を不安に思っていたのだ。

少なくともステラお嬢様が半分権利を持てば、弁護士もいるので夫人が勝手な真似は出来ない。

しかし安堵したのもつかの間、頼みの綱のステラお嬢様と連絡がつかない。

子爵から言われていたのはステラお嬢様は伯爵家に花嫁修業に行っているとの事だった。

だからまず、私はステラお嬢様が行かれたと言う伯爵家を探した。
しかし子爵家の者達も知らないと言う。
そんな事があるのかと思ったが、私が知らぬ間に子爵家の使用人が殆んど新しく入れ替わっていたのだ。

昔からいた顔馴染みは1人も残っておらず、話を聞ける者がいなかった。

一体夫人は何を考えているのか?
彼女に聞けばいいと思うのだが、なぜかそれは躊躇われた。

仕方なく子爵家の弁護士に尋ねたが、なぜか歯切れの悪い返答が返ってきた。
納得出来ずに問い質すとステラお嬢様が行方不明だとしぶしぶ教えてくれた。
子爵夫人から口止めされているから、他言しないように言われたが、益々子爵夫人の事が信用出来ないと思ってしまった。

それから八方手をつくしステラお嬢様の情報を集めているがまだ何も入ってきていない。
一体ステラお嬢様は何処へ行ってしまわれたのだろう。

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