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子爵家と弟のこれから
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侍従長のロバートはラウール弁護士が密かに匿い連絡を取り合ってくれていました。
「これも、もしもの時の為にアンダーソン子爵から指示を受けていた事です。
カミラ様、子爵はあなたと侍従長の意見がいつも対立していたことを知っていましたよ。
考えてもみてください。侍従長は子爵に仕えて彼の指示で全てを取り計らっていたのですよ。
あなたがそれに否を唱えればそれはあなたのご主人に否と言っているようなものだった。
子爵が何も言わなかったとしても、あなたの家での行動は全て侍従長によって報告されてご主人は全てを把握していたのですよ」
「くっ!」
カミラ様は何も言わずラウール弁護士を睨み付けています。
カミラ様以前から女主人としての責務は放棄して、権利ばかりを主張していた。
侍従長のロバートは私が生まれる前から仕えていて、お父様に最も信頼されていた人なのです。
私が子爵家にいる時から、度々カミラ様がロバートに不満をぶつけて、2人が言い争う事がありました。
「なんで使用人を辞めさせただけで、私の相続権利がなくなるのよ、そんなのおかしいわよ」
もう、何を言っても遅いと弁護士や叔父様に言われてしまったカミラ様。
結局は別邸へ移る事を余儀なくされました。
ここで一生をすごすか、ジュードが成人するまでに貰えるお金を貯めてこの家から出ていくか…
どちらにしろカミラ様が描いた未来とは違っていたでしょう。
当分の間子爵家の管理は叔父様と戻って来てもらうロバートに頼む事が決まりました。
そして私の弟ジュードはどうしているのだろう。
遺言の所為でジュードから母親を引き剥がすことになってしまうけど、果たしてあの子はこの事をどう思うのかしら?
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「ジュード入ってもいいかしら?」
「え? お姉ちゃま、いつ帰ってきたの?」
弟の部屋に行くとジュードが駆け寄ってきた。
「お母様はもうお姉ちゃまは帰って来ないって言ったんだよ。
お母様は僕に嘘をついたんだね。
よかったお姉ちゃまが帰ってきて、僕1人で寂しかったんだ」
ジュードは私に抱き付いてそう言った。
やはり私がいなくなった後もカミラ様はジュードの面倒はミリーに任せっきりだったのね。
「ジュード、ミリーは?」
「今ねおやつの準備をしにいってるの。
お姉ちゃま一緒に食べようよ」
ミリーはジュードの世話役の侍女だ。彼女は辞めさせられる事はなかったようだ。
コンコン
「坊ちゃん、おやつですよ。
あら? まぁ、ステラお嬢様お戻りになったんですね」
「ミリー 久しぶりね。
元気だった?」
「はい、私は元気なんですが、侍従長や他の皆は辞めさせられてしまって…」
「大丈夫よ。ロバートはすぐに戻ってくるわ」
「本当ですか? お嬢様」
ミリーはとても期待するように私に確認する。
「これも、もしもの時の為にアンダーソン子爵から指示を受けていた事です。
カミラ様、子爵はあなたと侍従長の意見がいつも対立していたことを知っていましたよ。
考えてもみてください。侍従長は子爵に仕えて彼の指示で全てを取り計らっていたのですよ。
あなたがそれに否を唱えればそれはあなたのご主人に否と言っているようなものだった。
子爵が何も言わなかったとしても、あなたの家での行動は全て侍従長によって報告されてご主人は全てを把握していたのですよ」
「くっ!」
カミラ様は何も言わずラウール弁護士を睨み付けています。
カミラ様以前から女主人としての責務は放棄して、権利ばかりを主張していた。
侍従長のロバートは私が生まれる前から仕えていて、お父様に最も信頼されていた人なのです。
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「なんで使用人を辞めさせただけで、私の相続権利がなくなるのよ、そんなのおかしいわよ」
もう、何を言っても遅いと弁護士や叔父様に言われてしまったカミラ様。
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どちらにしろカミラ様が描いた未来とは違っていたでしょう。
当分の間子爵家の管理は叔父様と戻って来てもらうロバートに頼む事が決まりました。
そして私の弟ジュードはどうしているのだろう。
遺言の所為でジュードから母親を引き剥がすことになってしまうけど、果たしてあの子はこの事をどう思うのかしら?
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「ジュード入ってもいいかしら?」
「え? お姉ちゃま、いつ帰ってきたの?」
弟の部屋に行くとジュードが駆け寄ってきた。
「お母様はもうお姉ちゃまは帰って来ないって言ったんだよ。
お母様は僕に嘘をついたんだね。
よかったお姉ちゃまが帰ってきて、僕1人で寂しかったんだ」
ジュードは私に抱き付いてそう言った。
やはり私がいなくなった後もカミラ様はジュードの面倒はミリーに任せっきりだったのね。
「ジュード、ミリーは?」
「今ねおやつの準備をしにいってるの。
お姉ちゃま一緒に食べようよ」
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あら? まぁ、ステラお嬢様お戻りになったんですね」
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元気だった?」
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