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「ヴァネッサ!良かった、会えた!」
安堵したような声を出しながら男性はヴァネッサを強く抱きしめ、ヴァネッサはヴァネッサでその手を握り返すか悩んでいるようだった。
握り締めたって何の問題もないのに、と私なんかは思ってしまう。
「何でここにいるの」
「ん?そんなのヴァネッサを探すために決まってるだろう?」
「違う、そうじゃない。ここに住んでること誰にも知らせてないし、辿れないように予防線沢山張ってたのに、何でここにいるって分かったの」
彷徨わせていた手を宙に浮かせながら、諦めたように大きな溜め息を吐いたヴァネッサはそう訪ねた。
それは私も知りたい。
誰もヴァネッサの存在は知らないはずなのに、何処から情報を得たというのだろう。
「そんなの勘だよ」
「その勘、本当に当たるの?たまたまじゃなくて?」
「当たるよ!でなきゃ、ヴァネッサといまだに会えてないし」
勘、ね。
勘だけで、情報が全くない人物を探し出すのは不可能に近い。
だから、絶対他の情報も収集していると思うのだけど、男性はそれ以上、話すつもりはないようだ。
これがもし運命の赤い糸が実在していたとして、二人を再会させたというのならば、なんと素敵な場面に立ち合えたのかと感動するのだが、本当のところは当事者たちでなければ分からないだろう。
安堵したような声を出しながら男性はヴァネッサを強く抱きしめ、ヴァネッサはヴァネッサでその手を握り返すか悩んでいるようだった。
握り締めたって何の問題もないのに、と私なんかは思ってしまう。
「何でここにいるの」
「ん?そんなのヴァネッサを探すために決まってるだろう?」
「違う、そうじゃない。ここに住んでること誰にも知らせてないし、辿れないように予防線沢山張ってたのに、何でここにいるって分かったの」
彷徨わせていた手を宙に浮かせながら、諦めたように大きな溜め息を吐いたヴァネッサはそう訪ねた。
それは私も知りたい。
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だから、絶対他の情報も収集していると思うのだけど、男性はそれ以上、話すつもりはないようだ。
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