きっと、君は知らない

mahiro

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部屋の中にある暖炉に火をつければ、動物はその前で丸くなりまた目を閉じてしまった。
ここまで来るのに体力が消耗してしまったのだろうか。
まぁ、悪さをするようにも思えないし、そのままにしておくことにして、俺は借りてきた本でも読むことにしよう。


『世界を救った矢』


ある日、少年はお願いをされました。


『この国にある邪悪な闇を消すため各国に散らばっている七本の矢を集めて欲しい』


七本の矢とは、遠い昔に女神様が平和を願って各国に放たれたものとされています。
その1本1本には幸福がもたらされるよう願いが込められ、それが全て揃ったとき、皆が神様より願いが叶えられると古くから言い伝えられています。

その矢ですが、皆が見えるわけではありません。
触れられるわけではありません。

それらが出来るのは選ばれし者だけ。
その者のひとりが少年だったのです。

少年は幼い頃から魔法が使え、様々な人たちを救ってきたのです。
その功績からなのか分かりませんが、彼にはその矢が何処にあるのか感覚で分かっていたのです。
それを知った大人たちが各国に覆われ始めている闇を消すため、その少年にお願いをしたのでした。


少年はそれに対し『分かりました』と迷わず返し、魔法を使える仲間を引き連れ、様々な困難の末、矢を全て揃えたのです。
そして無事、闇は消され、この国に平和が戻ってきたのでした。


「………ありそうな話だな」


それが俺の感想だった。
俺のような悪役とか出てくると思っていたが、特にそういう登場人物は出てこなかったが、闇に覆われた場所は生気を失い、人たちがバタバタと倒れていくシーンが描かれていた。
そういえば、最近、そんなようなことが起きてるとか町の人たちが話していたっけ。
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