きっと、君は知らない

mahiro

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「ほな、これからの話をするで。どうやらムシューニ君はそのままみたいやな」


「あーそうだな。夢オチってわけじゃなかった」


「残念ながら現実や」


「みたいだな。俺ってこのままムシューニとして生きて行くのか?それとも元の世界に戻るのか?って聞いても分からないか」


どうなのだろう。
俺やアレシアはあの世界に己が存在しないことを知っているから『転生』したと考えられたけど、先輩の場合は違うもんな。
昨日の先輩の話だと日本にいたときに生命が危ぶまれる出来事はなかったようだし。


「残念だが、あんたはもう戻れない」


フランさんがそう言うとショウンさんは首を傾けた。


「何でや?たまたま気を失ったムシューニ君に別の魂が入り込んだとかやないんか?」


「『別の魂』じゃないから戻れないんですよ、ショウンさん」


「どういうことや?」


「そのままの意味です。ムシューニと今ここにいる彼は同じ魂で彼はもともとその身体に入っていたんです。今はそれが表に出ているってわけです」


つまり、ムシューニの身体の中には潜在的に先輩がいてたまたま俺の傷を見たことがきっかけとなり隠れていた先輩が表に出てきたと。


「とういうことはムシューニさんはまだ身体の中にいるってことですよね、フランさん」


物凄い勢いでフランさんの肩を掴んだケイトが鬼のような形相で問いかけると、ショウンさんはそれを引き剥がしていた。


「落ち着きや、ケイト君。ムシューニ君が心配なのは分かるけどな」


「すみません、つい」


そのやり取りを黙ってみていたフランさんはひと息吐いた後にムシューニを見た。


「身体にはいるが、もう単独では出てこないだろうな」
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