恋は終わると愛になる ~富豪オレ様アルファは素直無欲なオメガに惹かれ、恋をし、愛を知る~

大波小波

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1話 デート

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 ある日の朝、哲哉は食卓のサラダを食べてうなずいた。
「美味い。今日のサラダは、ひときわ新鮮だな」
 瑞々しい、ラディッシュ。
 パリッとした、リーフレタス。
 甘い、ミニトマト。

「食材の仕入れを、変えたのか?」
 傍に控える池崎に問うと、彼はにっこりと笑顔で言った。
「実は、すべて今朝の採れたてでございます」
「ほう」
 道理で、美味い訳だ。
 野菜は、新鮮に限る。
「そして、仕入れ先は玲衣くんです」
「何?」

 玲衣を見ると、嬉しそうに。
 そして、少し照れて微笑んでいる。
「僕、嬉しいです」
「玲衣が育てたのか? この野菜を」
「はい」
 聞けば、哲哉の絵のモデルを務める時以外は、時間を持て余す玲衣だ。
「だから、池崎さんに園芸を教わったんです」
「なるほど」
 哲哉は、もう一口サラダを食べた。

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