メビウスの輪を超えて 【カフェのマスター・アルファ×全てを失った少年・オメガ。 君の心を、私は温めてあげられるんだろうか】

大波小波

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第二十章 揺れる心

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 メビウスに現れた白いクリスマスツリーは、お客たちを喜ばせた。
「ここは、そういうイベントはしないと思ってたけど」
「ぱっと、明るくなったね」
「雰囲気、良いよ!」
 クリスマスブレンドのコーヒーも、評判は上々だ。
 そして、それに添えられる、早紀が焼いたジンジャーマンクッキーも。
 180度がらりと変わったメビウスのクリスマス商戦に、秀一は驚いていた。
「マスター、すっかり早紀くんに感化されちゃったんだなぁ」
「秀一さんのおかげだよ。折り紙の星、すごい効き目だったよ!」
「作った星は、どうしたの? もう、捨てちゃった?」
「こっそり、お店のツリーに飾ってあるよ」
 大切な、お星さまだからね。
 僕と衛さんに、クリスマスを運んでくれた、思い出のお星さま。
 ベッドのヘッドボードなんて、ちょっと動けば破れてしまうようなところに貼っていたのに、衛さんはそうしなかった。
 大事に、痛まないように、貼りなおしてくれていた。
 早紀には、それが一番嬉しかった。
「来年も、再来年も。衛さんと一緒に、クリスマスが祝えればいいな」
 そして、その時はお父さんも一緒に。
 そうつぶやきながら、早紀は折り紙でまた星を作り始めた。

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