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第五章【西方大地】
5-1 いざ、西方大地へ
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セントラル王国の闇から、
丁度2時間後、魔剣士サイド―……
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――【 西方大地行きの船 客室 】
ボォォー……!!
白姫「すっごーい!なんか色々あるよ!」
魔剣士「…豪華な部屋だなしかし」
猛竜騎士「お前が一等客室に勝手にサインしたんだろうが!!」
魔剣士「まぁまぁ、どうせ稼いでんだろ?」
猛竜騎士「先が見えない旅に、贅沢をするんじゃない!」
白姫「うぅ……」シュン
魔剣士「また落ち込んだじゃねえか、発言には気をつけろよバカッ!!」
猛竜騎士「お前がこんな贅沢すっからだろうが!」
魔剣士「まぁいいじゃねえかよ。船の上だし、少しは休めるだろ?」
魔剣士「地上に降りたら敵だらけかもしれねぇし、こういう時くらい贅沢させろって」
猛竜騎士「……ったく」ハァ
魔剣士「白姫、元気出せ。オッサンは、こういいながらも許してくれるからよ」ソッ
…ポンポンッ
白姫「う、うん……」
魔剣士「すっげー広い船だし、購買とかあとでいってみるか~?」
白姫「うんっ」
猛竜騎士「…お前、あの時から白姫にベッタベタ触りすぎじゃね」
魔剣士「な、何っ!?そんなんじゃねえしっ!!」
魔剣士「スキンシップだ、スキンシップ!!」
白姫「スキンシップって、仲良くなるっていう行為のことだよねっ」
魔剣士「お、おう。そうだぜ?」
白姫「じゃあ、あの時に屋上で抱きしめたり…お尻触ったりしたのもスキンシップなんだ~」フムフム
魔剣士「」
猛竜騎士(見てたけどな……)ゴホンッ
白姫「でも、そうだったらブレイダーくんとかに触られるのは嫌だったし……」
白姫「スキンシップっていうのは、嫌いな人とは嫌なものなんだね……」
魔剣士「俺が悪かった、もう忘れよう」
白姫「忘れろって…。魔剣士は、私とスキンシップするの…嫌い?」ジッ…
魔剣士「…っ!」ドキッ!
魔剣士「き、嫌いなわけねーだろ!お前が良ければ、どんどん仲良くなってやるっつーの!!」プイッ!
白姫「そ、そっかぁ…。良かった……」
白姫「本当は嫌だって言われたら、どうしようかなって……」
魔剣士「あのな…」
魔剣士「そういうことばっか言ってると、ケツとか色々、身体中を触りまくるぞコラ」
白姫「ま、魔剣士ならいいよっ!すきんしっぷは大事ってきいたもん!」
魔剣士「」ズルッ
猛竜騎士「」ズルッ
魔剣士「こ、このアホっ!!」
…ゲシゲシッ!!
白姫「な、なんで蹴るの~!!」
魔剣士「そういうことはあまり言うなっつっただろーが!!」
白姫「ま、魔剣士以外に言うなっていってたもん!魔剣士にならいいんでしょっ!」
魔剣士「た、確かにそうだけどよ!!」
猛竜騎士「どれ、それならお兄さんが」キリッ
魔剣士「……待て、クソジジィ」
…………
……
…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――【 船の廊下 】
ドシャッ!ゴロゴロッ!!
猛竜騎士「あ、あだだだっ!」
魔剣士「外で反省してろ、ボケッ!!」
猛竜騎士「お前、仮にも師匠にむかって蹴飛ばして追い出すか普通!!」
魔剣士「うっせぇ!!」
……バタンッ!
猛竜騎士(…し、閉められた)ガーン
猛竜騎士(追い出されてしまった……)ポツーン
猛竜騎士(つーか、うまいこといって二人きりになりたかったのか?)ククク
猛竜騎士(まぁいいさ、俺はバウンティハンターがいないか見回りにでもいってきますよ……)
タッタッタッ……
…………
……
…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
…ゴロンッ
魔剣士「あーいきなり疲れた…。ベッドに横になったまま眠っちまいそうなほどだよ……」フワァ
白姫「ずーっと大声で怒鳴るから…。それに、追い出しちゃって良かったのかな?」
魔剣士「いいんだよ、あいつがいると危険だ」フリフリ
白姫「ま、魔剣士がそういうなら……」
魔剣士「…」
魔剣士「……つーかさ、お前こっちのベッドに来てちょっと座れ」クイッ
白姫「え?」
白姫「う、うんっ……」
トコトコトコ……ボスンッ
魔剣士「…俺の隣じゃなくて、正面に」
白姫「こっちっていうから…」
魔剣士「…」
白姫「…はいっ、じゃあここねっ」
…ポスンッ
魔剣士「はい、よろしい」
白姫「うんっ」
魔剣士「……で、ちょっと言いたいことがある」
白姫「好きっていうこと?」
魔剣士「な、なんでそうなるっ!?」
白姫「お、男の人が話があるっていうのは、好きって伝えることが多いって猛竜騎士さんが言ってたからっ」
魔剣士(あの野郎……)ピクピク
白姫「でも、何度も言わなくて大丈夫だよっ!」アセアセッ
白姫「魔剣士が私のことを好きなんだって、あの時も聞いた……」
…グイッ!
魔剣士「ちょっと静かにしてくれ、その話はもういいから……」
白姫「もがもがっ!」
魔剣士「……いいか、お前に話ておきたいことっつーか、教えておきたいことがある」
白姫「…ぷはっ!う、うん……?」
魔剣士「……あまり、外で触っていいとか、身体がどうとかそういう言葉は使うな」
白姫「え?」
魔剣士「あと、裸を見られたら恥ずかしがれ。お前、そういう基本的な部分が抜けてるんだよ……」
白姫「う……」
魔剣士「勉強してなかったとか、本だけが知識だったとか、世間知らずはしゃあない」
魔剣士「俺も世間は知らないが、基本的な貞操概念っつーか…そういうのは分かってるつもりだ」
魔剣士「だから……」
白姫「……誰にでも色々言うわけじゃないよ」
魔剣士「ん…」
白姫「その…。ブレイダーくんに見られたり、触られたりするのはなんか嫌だったって言ったよね……」
魔剣士「…」
白姫「気持ち悪かった……」
魔剣士「…」
白姫「だから、誰でもってわけじゃないよ」
魔剣士「……いや、お前がそうかもしれないけど」
魔剣士「俺にとったら、そういう問題じゃないんだよ……」
白姫「どーいうこと…?」
魔剣士「オッサンとか、俺以外の人で心許す人がいるかもしれねぇけど……」
魔剣士「そういう人に触られたり見られたりするのは、ちょーっとムカつくっつーか…なんか……」
魔剣士(何言ってんだ俺は……)
白姫「……そっか。魔剣士が嫌だっていうなら、もうそういうことは言わないようにする」
魔剣士「お…」
白姫「魔剣士も、そういう私を嫌いなんだよね……」
魔剣士「あまり表にそうやりすぎると嫌いになるかもしれねえな」
白姫「…わかった。じゃあ、魔剣士にもこれから嫌だっていうね」
魔剣士「」
魔剣士「…ちげぇよ!!」
白姫「えぇっ!?」
魔剣士「俺にはいいの!」
白姫「う?」
魔剣士「あっ、いや!違う!そうじゃないんだ!!」
白姫「えっ、えっ?」
魔剣士「……あぁもう!!あのな、男はお前みたいな女の裸を見たり触ったりするのが好きなの!!」
魔剣士「だけど、俺はお前を他人に触られたり見られたりするのが嫌なんだよ!」
魔剣士「でも、俺はお前にそういうことするのが好きで……!!」
白姫「!?」
魔剣士「……って、何言ってるんだ俺はああああああっ!!!」
ドタァンッ!!!ゴロゴゴロゴロッ!!ガシャアンッ!!!
白姫「ま、魔剣士ーーーっ!?」
魔剣士「違うんだ、うおぉぉおおっ!!」
白姫「お、おお、落ち着いてっ!?」
魔剣士「なんでお前の前で、男の欲望について語ってるんだよおぉぉぉおっ!!」
白姫「私に色々教えてくれようとしたんでしょ!き、気にしてないよ!?」
魔剣士「俺が気にすんだよ~~!!」
白姫「落ち着いてよ~~!!」
魔剣士「うがああっ!!!」
ゴロゴロゴロッ!!
白姫「……もーっ!!」
…ピョンッ!!ドスンッ!!
魔剣士「げぇっほっ!?」
白姫「…落ち着いてってば!」
魔剣士「おま、え…!俺の腹の…うえに……」ピクピク
白姫「落ち着いて!魔剣士が言いたいことは何となくだけど分かったし、大丈夫だからっ!」
魔剣士「そ、そう……?」
白姫「…他の人に、魔剣士みたく接してほしくないってことだよね?」
魔剣士「ま、まぁ…そうだ……」
白姫「だけど、魔剣士は今まで通りが良くて……」
白姫「そ、その……」
白姫「私と触れていたい…とか……?」
魔剣士「……っ」
魔剣士「そ…!そうだよ!!文句あっかよ!!」プイッ
白姫「…ないよ。あるわけない」ニコッ
魔剣士「うっ…」
白姫「いつも、私のために色々してくれてるのは知ってるから。魔剣士が喜ぶなら、私は何をされてもいいよ?」
魔剣士「……ッ!!!」
白姫「その代わり、守ってね…」エヘヘ
魔剣士「……ふ、ふんっ!」プイッ
白姫「…むぅ」
魔剣士「……っつーか、人の腹のうえにいつまでも!引っ張ってやる!」
…グイッ!
白姫「きゃあっ!?」
…バフッ
魔剣士「ククク……」
白姫「……だ、抱きしめるのはいいけど乱暴は痛いよ~!」
魔剣士(…って、やっべ。こうやってやるのがクセになっちまってる……)
白姫「痛いよ…。魔剣士、優しくしてよ~っ…」クスンッ
魔剣士「……っ!」
魔剣士「…う、うっせぇ!!言い方がいちいち…アレなんだよお前は!!」
白姫「あっ、ひどい!」
魔剣士「いいんだよ、ふんっ!」
白姫「もー……」
…ガチャッ、ギィ……
猛竜騎士「……そろそろ、俺も部屋に戻らせてもらうぞ」
魔剣士「…あっ」
白姫「おかえりなさい!」
猛竜騎士「…」
猛竜騎士「……魔剣士、優しくしてやれよ」クルッ
……バタンッ
魔剣士「な、ななななっ!?」
白姫「ほら、猛竜騎士さんだって優しくしろって!」
魔剣士「そういうことじゃねーよ!!」
白姫「じゃあどういうこと?」
魔剣士「っつーか待て!まずはオッサンの誤解を!」
白姫「優しくしてほしいのはダメなの…?」ジィ…
魔剣士「…そんな目で見るんじゃねぇぇぇっ!!」
……………
………
…
…
………
……………
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 そして 夜 】
カチャカチャ……
夜、三人の部屋にルームサービスのディナーが運ばれた。
白姫「…おいしいー!」パァァ
猛竜騎士「ルームサービスですまないな。レストランに行くと、さすがにローブを着こんでると怪しまれるからな」
白姫「全然構いません!すごくおいしいです!」
猛竜騎士「鮭のムニエルやら、ありふれた料理だがいっぱしのコックが作っているんだな」
白姫「美味しい…」モグモグ…
猛竜騎士「姫様はワインを…さすがに飲めないか」グビッ…
白姫「お酒は、兵士長によく止められていました」エヘヘ…
猛竜騎士「さすがに未成年に飲ませないか」
白姫「未成年で飲むなんていけません!って、叱られてました…」
猛竜騎士「兵士長っていうのは立派だな。強かったのか?」
白姫「はいっ!兵士たちに慕われてて、凄くすっごくかっこよかったんですよ!」
猛竜騎士「へぇ、その中で魔剣士がよく姫様を盗めたもんだ」
白姫「魔剣士の魔法も不思議で、きっと驚いちゃったのかもしれないです」
猛竜騎士「はっはっは、運が良かっただけだろう」
白姫「あははっ」
魔剣士「う゛~……!」
魔剣士「で、でめ゛ぇ゛ら゛……。人が弱ってい゛でいい気に゛なりやがっで……」
猛竜騎士「まさか、お前が船酔いするとはな」ハハハ
魔剣士「頭いてぇ、吐き気する……」グルグル
猛竜騎士「冒険者、失格!」
魔剣士「うっせぇ……」
白姫「ま、魔剣士…。お水持って来ようか……?」
魔剣士「…白姫の口移しなら」
白姫「えぇっ!?」
魔剣士「なーんつって……」エヘラエヘラ
猛竜騎士「お、お前な……」
魔剣士「うっせーな、元々俺は欲に素直な性格なの……」
猛竜騎士「姫様に変なことを覚えさすなよ…」
魔剣士「変なことってなんだよ……」
猛竜騎士「今みたいな事とかだよ!!」
魔剣士「はっはっは、いくら白姫でもそこまでするなんて……」
白姫「……ん、んむむっんむ!んんむむっ!」コプッ…
(ま、待っててね魔剣士!)
魔剣士「」
猛竜騎士「」
白姫「…っ!」ムー…
魔剣士「じ、冗談だよバカッ!!」
白姫「むぐっ……」ヨロヨロ
魔剣士「いいから早く飲みこめ、あほっ!!」
白姫「…っ」コクン
白姫「ぷはっ、はぁ…はぁ……」
魔剣士「ほ、本気でやるつもりだったのか……」
白姫「だって、魔剣士が元気になるならって……」
魔剣士「あのな!口移しって…その、キキキ、キスになるだろうが!!」
白姫「!」
魔剣士「さすがにお前も、本とかでどういう行為か知ってるだろ!?」
白姫「う、うん…。白馬の王子様とかのやつだよね!」
魔剣士「ま、まぁお前の知識だとそういうもんか……」
白姫「魔剣士のためになると思ったのに…」
魔剣士「そ、そういう行為もするんじゃねえよ!!他の人には絶対にするなよ!?」
白姫「も、もちろんだよっ!」
魔剣士「…わかってんのか本当に」
猛竜騎士「…健気なんだ。イジめるなよ」
魔剣士「オッサン…。俺、白姫のためにもあまり容易に変なことは言わないようにするわ……」
猛竜騎士「それがよい…」
魔剣士「あぁ…」
白姫「むぅ~、心配したのに……」プクー…
…………
……
…
―――その後。
のんびりと三人を乗せた船は、西方大地へと進んでいった。
猛竜騎士の読み通りに敵の存在は皆無で、船上にいる間、三人は落ち着いて休みを得ることが出来た。
そして時間は少しばかり流れ……3日後。
船は、「ネイチャーワールド」の異名を持つ、大自然の土地、
西方大地(サウスアイランド)へと無事に着港する――――……
丁度2時間後、魔剣士サイド―……
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――【 西方大地行きの船 客室 】
ボォォー……!!
白姫「すっごーい!なんか色々あるよ!」
魔剣士「…豪華な部屋だなしかし」
猛竜騎士「お前が一等客室に勝手にサインしたんだろうが!!」
魔剣士「まぁまぁ、どうせ稼いでんだろ?」
猛竜騎士「先が見えない旅に、贅沢をするんじゃない!」
白姫「うぅ……」シュン
魔剣士「また落ち込んだじゃねえか、発言には気をつけろよバカッ!!」
猛竜騎士「お前がこんな贅沢すっからだろうが!」
魔剣士「まぁいいじゃねえかよ。船の上だし、少しは休めるだろ?」
魔剣士「地上に降りたら敵だらけかもしれねぇし、こういう時くらい贅沢させろって」
猛竜騎士「……ったく」ハァ
魔剣士「白姫、元気出せ。オッサンは、こういいながらも許してくれるからよ」ソッ
…ポンポンッ
白姫「う、うん……」
魔剣士「すっげー広い船だし、購買とかあとでいってみるか~?」
白姫「うんっ」
猛竜騎士「…お前、あの時から白姫にベッタベタ触りすぎじゃね」
魔剣士「な、何っ!?そんなんじゃねえしっ!!」
魔剣士「スキンシップだ、スキンシップ!!」
白姫「スキンシップって、仲良くなるっていう行為のことだよねっ」
魔剣士「お、おう。そうだぜ?」
白姫「じゃあ、あの時に屋上で抱きしめたり…お尻触ったりしたのもスキンシップなんだ~」フムフム
魔剣士「」
猛竜騎士(見てたけどな……)ゴホンッ
白姫「でも、そうだったらブレイダーくんとかに触られるのは嫌だったし……」
白姫「スキンシップっていうのは、嫌いな人とは嫌なものなんだね……」
魔剣士「俺が悪かった、もう忘れよう」
白姫「忘れろって…。魔剣士は、私とスキンシップするの…嫌い?」ジッ…
魔剣士「…っ!」ドキッ!
魔剣士「き、嫌いなわけねーだろ!お前が良ければ、どんどん仲良くなってやるっつーの!!」プイッ!
白姫「そ、そっかぁ…。良かった……」
白姫「本当は嫌だって言われたら、どうしようかなって……」
魔剣士「あのな…」
魔剣士「そういうことばっか言ってると、ケツとか色々、身体中を触りまくるぞコラ」
白姫「ま、魔剣士ならいいよっ!すきんしっぷは大事ってきいたもん!」
魔剣士「」ズルッ
猛竜騎士「」ズルッ
魔剣士「こ、このアホっ!!」
…ゲシゲシッ!!
白姫「な、なんで蹴るの~!!」
魔剣士「そういうことはあまり言うなっつっただろーが!!」
白姫「ま、魔剣士以外に言うなっていってたもん!魔剣士にならいいんでしょっ!」
魔剣士「た、確かにそうだけどよ!!」
猛竜騎士「どれ、それならお兄さんが」キリッ
魔剣士「……待て、クソジジィ」
…………
……
…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――【 船の廊下 】
ドシャッ!ゴロゴロッ!!
猛竜騎士「あ、あだだだっ!」
魔剣士「外で反省してろ、ボケッ!!」
猛竜騎士「お前、仮にも師匠にむかって蹴飛ばして追い出すか普通!!」
魔剣士「うっせぇ!!」
……バタンッ!
猛竜騎士(…し、閉められた)ガーン
猛竜騎士(追い出されてしまった……)ポツーン
猛竜騎士(つーか、うまいこといって二人きりになりたかったのか?)ククク
猛竜騎士(まぁいいさ、俺はバウンティハンターがいないか見回りにでもいってきますよ……)
タッタッタッ……
…………
……
…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
…ゴロンッ
魔剣士「あーいきなり疲れた…。ベッドに横になったまま眠っちまいそうなほどだよ……」フワァ
白姫「ずーっと大声で怒鳴るから…。それに、追い出しちゃって良かったのかな?」
魔剣士「いいんだよ、あいつがいると危険だ」フリフリ
白姫「ま、魔剣士がそういうなら……」
魔剣士「…」
魔剣士「……つーかさ、お前こっちのベッドに来てちょっと座れ」クイッ
白姫「え?」
白姫「う、うんっ……」
トコトコトコ……ボスンッ
魔剣士「…俺の隣じゃなくて、正面に」
白姫「こっちっていうから…」
魔剣士「…」
白姫「…はいっ、じゃあここねっ」
…ポスンッ
魔剣士「はい、よろしい」
白姫「うんっ」
魔剣士「……で、ちょっと言いたいことがある」
白姫「好きっていうこと?」
魔剣士「な、なんでそうなるっ!?」
白姫「お、男の人が話があるっていうのは、好きって伝えることが多いって猛竜騎士さんが言ってたからっ」
魔剣士(あの野郎……)ピクピク
白姫「でも、何度も言わなくて大丈夫だよっ!」アセアセッ
白姫「魔剣士が私のことを好きなんだって、あの時も聞いた……」
…グイッ!
魔剣士「ちょっと静かにしてくれ、その話はもういいから……」
白姫「もがもがっ!」
魔剣士「……いいか、お前に話ておきたいことっつーか、教えておきたいことがある」
白姫「…ぷはっ!う、うん……?」
魔剣士「……あまり、外で触っていいとか、身体がどうとかそういう言葉は使うな」
白姫「え?」
魔剣士「あと、裸を見られたら恥ずかしがれ。お前、そういう基本的な部分が抜けてるんだよ……」
白姫「う……」
魔剣士「勉強してなかったとか、本だけが知識だったとか、世間知らずはしゃあない」
魔剣士「俺も世間は知らないが、基本的な貞操概念っつーか…そういうのは分かってるつもりだ」
魔剣士「だから……」
白姫「……誰にでも色々言うわけじゃないよ」
魔剣士「ん…」
白姫「その…。ブレイダーくんに見られたり、触られたりするのはなんか嫌だったって言ったよね……」
魔剣士「…」
白姫「気持ち悪かった……」
魔剣士「…」
白姫「だから、誰でもってわけじゃないよ」
魔剣士「……いや、お前がそうかもしれないけど」
魔剣士「俺にとったら、そういう問題じゃないんだよ……」
白姫「どーいうこと…?」
魔剣士「オッサンとか、俺以外の人で心許す人がいるかもしれねぇけど……」
魔剣士「そういう人に触られたり見られたりするのは、ちょーっとムカつくっつーか…なんか……」
魔剣士(何言ってんだ俺は……)
白姫「……そっか。魔剣士が嫌だっていうなら、もうそういうことは言わないようにする」
魔剣士「お…」
白姫「魔剣士も、そういう私を嫌いなんだよね……」
魔剣士「あまり表にそうやりすぎると嫌いになるかもしれねえな」
白姫「…わかった。じゃあ、魔剣士にもこれから嫌だっていうね」
魔剣士「」
魔剣士「…ちげぇよ!!」
白姫「えぇっ!?」
魔剣士「俺にはいいの!」
白姫「う?」
魔剣士「あっ、いや!違う!そうじゃないんだ!!」
白姫「えっ、えっ?」
魔剣士「……あぁもう!!あのな、男はお前みたいな女の裸を見たり触ったりするのが好きなの!!」
魔剣士「だけど、俺はお前を他人に触られたり見られたりするのが嫌なんだよ!」
魔剣士「でも、俺はお前にそういうことするのが好きで……!!」
白姫「!?」
魔剣士「……って、何言ってるんだ俺はああああああっ!!!」
ドタァンッ!!!ゴロゴゴロゴロッ!!ガシャアンッ!!!
白姫「ま、魔剣士ーーーっ!?」
魔剣士「違うんだ、うおぉぉおおっ!!」
白姫「お、おお、落ち着いてっ!?」
魔剣士「なんでお前の前で、男の欲望について語ってるんだよおぉぉぉおっ!!」
白姫「私に色々教えてくれようとしたんでしょ!き、気にしてないよ!?」
魔剣士「俺が気にすんだよ~~!!」
白姫「落ち着いてよ~~!!」
魔剣士「うがああっ!!!」
ゴロゴロゴロッ!!
白姫「……もーっ!!」
…ピョンッ!!ドスンッ!!
魔剣士「げぇっほっ!?」
白姫「…落ち着いてってば!」
魔剣士「おま、え…!俺の腹の…うえに……」ピクピク
白姫「落ち着いて!魔剣士が言いたいことは何となくだけど分かったし、大丈夫だからっ!」
魔剣士「そ、そう……?」
白姫「…他の人に、魔剣士みたく接してほしくないってことだよね?」
魔剣士「ま、まぁ…そうだ……」
白姫「だけど、魔剣士は今まで通りが良くて……」
白姫「そ、その……」
白姫「私と触れていたい…とか……?」
魔剣士「……っ」
魔剣士「そ…!そうだよ!!文句あっかよ!!」プイッ
白姫「…ないよ。あるわけない」ニコッ
魔剣士「うっ…」
白姫「いつも、私のために色々してくれてるのは知ってるから。魔剣士が喜ぶなら、私は何をされてもいいよ?」
魔剣士「……ッ!!!」
白姫「その代わり、守ってね…」エヘヘ
魔剣士「……ふ、ふんっ!」プイッ
白姫「…むぅ」
魔剣士「……っつーか、人の腹のうえにいつまでも!引っ張ってやる!」
…グイッ!
白姫「きゃあっ!?」
…バフッ
魔剣士「ククク……」
白姫「……だ、抱きしめるのはいいけど乱暴は痛いよ~!」
魔剣士(…って、やっべ。こうやってやるのがクセになっちまってる……)
白姫「痛いよ…。魔剣士、優しくしてよ~っ…」クスンッ
魔剣士「……っ!」
魔剣士「…う、うっせぇ!!言い方がいちいち…アレなんだよお前は!!」
白姫「あっ、ひどい!」
魔剣士「いいんだよ、ふんっ!」
白姫「もー……」
…ガチャッ、ギィ……
猛竜騎士「……そろそろ、俺も部屋に戻らせてもらうぞ」
魔剣士「…あっ」
白姫「おかえりなさい!」
猛竜騎士「…」
猛竜騎士「……魔剣士、優しくしてやれよ」クルッ
……バタンッ
魔剣士「な、ななななっ!?」
白姫「ほら、猛竜騎士さんだって優しくしろって!」
魔剣士「そういうことじゃねーよ!!」
白姫「じゃあどういうこと?」
魔剣士「っつーか待て!まずはオッサンの誤解を!」
白姫「優しくしてほしいのはダメなの…?」ジィ…
魔剣士「…そんな目で見るんじゃねぇぇぇっ!!」
……………
………
…
…
………
……………
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 そして 夜 】
カチャカチャ……
夜、三人の部屋にルームサービスのディナーが運ばれた。
白姫「…おいしいー!」パァァ
猛竜騎士「ルームサービスですまないな。レストランに行くと、さすがにローブを着こんでると怪しまれるからな」
白姫「全然構いません!すごくおいしいです!」
猛竜騎士「鮭のムニエルやら、ありふれた料理だがいっぱしのコックが作っているんだな」
白姫「美味しい…」モグモグ…
猛竜騎士「姫様はワインを…さすがに飲めないか」グビッ…
白姫「お酒は、兵士長によく止められていました」エヘヘ…
猛竜騎士「さすがに未成年に飲ませないか」
白姫「未成年で飲むなんていけません!って、叱られてました…」
猛竜騎士「兵士長っていうのは立派だな。強かったのか?」
白姫「はいっ!兵士たちに慕われてて、凄くすっごくかっこよかったんですよ!」
猛竜騎士「へぇ、その中で魔剣士がよく姫様を盗めたもんだ」
白姫「魔剣士の魔法も不思議で、きっと驚いちゃったのかもしれないです」
猛竜騎士「はっはっは、運が良かっただけだろう」
白姫「あははっ」
魔剣士「う゛~……!」
魔剣士「で、でめ゛ぇ゛ら゛……。人が弱ってい゛でいい気に゛なりやがっで……」
猛竜騎士「まさか、お前が船酔いするとはな」ハハハ
魔剣士「頭いてぇ、吐き気する……」グルグル
猛竜騎士「冒険者、失格!」
魔剣士「うっせぇ……」
白姫「ま、魔剣士…。お水持って来ようか……?」
魔剣士「…白姫の口移しなら」
白姫「えぇっ!?」
魔剣士「なーんつって……」エヘラエヘラ
猛竜騎士「お、お前な……」
魔剣士「うっせーな、元々俺は欲に素直な性格なの……」
猛竜騎士「姫様に変なことを覚えさすなよ…」
魔剣士「変なことってなんだよ……」
猛竜騎士「今みたいな事とかだよ!!」
魔剣士「はっはっは、いくら白姫でもそこまでするなんて……」
白姫「……ん、んむむっんむ!んんむむっ!」コプッ…
(ま、待っててね魔剣士!)
魔剣士「」
猛竜騎士「」
白姫「…っ!」ムー…
魔剣士「じ、冗談だよバカッ!!」
白姫「むぐっ……」ヨロヨロ
魔剣士「いいから早く飲みこめ、あほっ!!」
白姫「…っ」コクン
白姫「ぷはっ、はぁ…はぁ……」
魔剣士「ほ、本気でやるつもりだったのか……」
白姫「だって、魔剣士が元気になるならって……」
魔剣士「あのな!口移しって…その、キキキ、キスになるだろうが!!」
白姫「!」
魔剣士「さすがにお前も、本とかでどういう行為か知ってるだろ!?」
白姫「う、うん…。白馬の王子様とかのやつだよね!」
魔剣士「ま、まぁお前の知識だとそういうもんか……」
白姫「魔剣士のためになると思ったのに…」
魔剣士「そ、そういう行為もするんじゃねえよ!!他の人には絶対にするなよ!?」
白姫「も、もちろんだよっ!」
魔剣士「…わかってんのか本当に」
猛竜騎士「…健気なんだ。イジめるなよ」
魔剣士「オッサン…。俺、白姫のためにもあまり容易に変なことは言わないようにするわ……」
猛竜騎士「それがよい…」
魔剣士「あぁ…」
白姫「むぅ~、心配したのに……」プクー…
…………
……
…
―――その後。
のんびりと三人を乗せた船は、西方大地へと進んでいった。
猛竜騎士の読み通りに敵の存在は皆無で、船上にいる間、三人は落ち着いて休みを得ることが出来た。
そして時間は少しばかり流れ……3日後。
船は、「ネイチャーワールド」の異名を持つ、大自然の土地、
西方大地(サウスアイランド)へと無事に着港する――――……
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