魔剣士「お姫様の家出に付き合うことになった」【現在完結】

Naminagare-波流-

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第四章【新たなる旅路】

4-9 王国の闇

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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 数分後 】

…ガチャッ!
魔剣士「…ただいま」
白姫「ただいまです~…」ヒョコッ

猛竜騎士「…遅かったな。仲直りできたのか?」
魔剣士「仲直りって…」
猛竜騎士「いやなんか、喧嘩してただろ?」
魔剣士「そ、それはその…まぁな……」
猛竜騎士「そうか。まぁ知らんが、仲良く二人で戻ってきたならいいんだけどな」ニヤニヤ
魔剣士「…オッサン、色々と知ってるだろアンタ」
猛竜騎士「なんのことやら」ムフー!!
魔剣士「…むふーじゃねえよ!!つーか、色々勝手に言いやがって…!!ぜってぇ殺すぞコラァっ!!」
猛竜騎士「やれるかぁ、ガキがっ!!」
魔剣士「やってやるよ、コラァァァアアっ!!!」
猛竜騎士「やってみろやぁぁああっ!!」
ドタドタッ……!!

白姫「…っ」
白姫「……あ、あの!待ってください!」

猛竜騎士「ん…」
魔剣士「なんだ!?」

白姫「……今回のこと、色々とごめんなさい!」
白姫「これからは、もっと色々考えて……色々……その……!」

猛竜騎士「気にするな。同じパーティ、こういういざこざは珍しくねーからな」
魔剣士「…もう、マジで気にしちゃいねーよ」フン
白姫「ありがとう……ございました……っ」ペコッ
魔剣士「おうよ」
猛竜騎士「うむ!」
猛竜騎士「…」
猛竜騎士「……それよか、二人とも」

魔剣士「ん?」
白姫「は、はいっ?」
猛竜騎士「これからのことだが、君らはこれからも旅を続ける…ということでいいんだな?」
魔剣士「…そりゃ」
白姫「…」

猛竜騎士「……いいんだな?」
猛竜騎士「本当にそれが望みならいいが、戻りたいというのなら俺が連れて行く。」
猛竜騎士「そこだけは、ハッキリしてほしい」

魔剣士「…」
白姫「…」
魔剣士「…」
白姫「…」

猛竜騎士「魔剣士の気持ちは分かっている。白姫、君は…どうだ?」
猛竜騎士「誰の想いでもない、今…自分の素直な気持ちを聞かせてもらおうか」
白姫「…」
白姫「……私は、昨日まで一人で戻ろうと思っていました。」
白姫「だけど、猛竜騎士さんの"怖さ"と、魔剣士の気持ちや、色々知って、経験して……」
白姫「何が正解か分からないけど……。けど……」
魔剣士「…」
猛竜騎士「…」

白姫「私は今、目の前の私を想ってくれた人と行動をしたい……!」
白姫「だから……!」

猛竜騎士「つまり」

白姫「魔剣士と一緒に…世界を見たいです!」
白姫「私の夢のままに、魔剣士と夢と一緒に、世界へ飛び出したいです!」

魔剣士「…!」

猛竜騎士「……良く言った!」パチンッ!
猛竜騎士「次の目的地は既に決まっていてな…」
猛竜騎士「俺の古い馴染みの家がある場所で、そこでちょっと色々話をまとめたいんだ」

魔剣士「…か、勝手に決めてたのかよ」
白姫「古い馴染みの方ですか?」
猛竜騎士「俺の現役時代の元パーティの場所だ。少々、性格に問題もあるが……」
猛竜騎士「船に乗り、このセントラルのある大地から離れられる分、追手も少なくなるはずだ」

魔剣士「…へぇ、なるほどな。それで、その人がいるのはどこなんだ?」
白姫「ふ、船を使うってことは、海を渡った別の大地なんですよねっ」

猛竜騎士「あぁ、ちーっと遠いが……」
猛竜騎士「サウスアイランド、西の大地。」
猛竜騎士「そこは、鬱蒼なる森林や洞窟、大自然が広がる神秘の土地だ」ニヤッ

魔剣士「サウス…アイランド……」
白姫「大自然の…土地っ!!」


……………
………

 
南方港、冒険者の始まりの町。
そこで起きた問題は、
魔剣士のパーティをより固める力となり、白姫が心から「世界へと飛び出す決意の種」と「経験」を、大きく成長する結果となった。
また、魔剣士の気持ちが恥ずかしくも表へ出てしまったが、白姫はあまり理解できず。
ただ、魔剣士の眼差しが熱く……心に響いていた。

そして1時間後、彼らが次の目的地である
「大自然の大地、サウスアイランド」行きの船へと乗り込んだ頃――……



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――【 同時刻 セントラル王国 王城地下 】

執行人「……フンッ!!」ビュオッ!
……ビシィッ!!バシッ!!
側近「あがっ!」
兵士長「がはっ…!」
伝令兵士「っ……!」
ポタタッ…!

王様「…一旦やめにしろ」バッ

執行人「…はっ!」
 
側近「ごほっ……!」
王様「側近よ…。痛かろう、辛かろう……」
側近「お、王…さま……」
王様「…望んで抜けたことを隠し通せると思うたか」
側近「……っ」

王様「…兵士長、伝令兵士、無能な奴らめが!!」
王様「あれほど、ワシに隠し事をするなと!」
王様「兵士長、貴様は我が王城の兵士の長にして……なんたる無様なことだ!!」

兵士長「も、申し訳……」
伝令兵士「ございま…せぬ……っ」

王様「あの女め、不自由のない暮らしをさせていたというのに……!」ギリッ…
側近「お、王様……」
王様「なんだ」
側近「姫様は…今も……逃げているのですか……」
王様「話す必要があるか」
側近「…っ」
王様「……まぁいい。もう、娘とは思わんことにした」
側近「ま、まさ…か……」

王様「お前たちを地下へ閉じ込めたあと、ワシが直々に賞金首として配布してやったわ!」
王様「そのクビを持ってこれば、10億ゴールドとな……!」

側近「じ、10……億っ……!?」

王様「裏切りは許さん…。ワシのものはワシのものだ……」
王様「いかなる形であれ、今回の件は許すものか……!」
王様「……いや。」
王様「その姿を首だけにして、我が前にひれ伏せさせることで許してやるということになるのか……?」ブツブツ

側近「……っ」
伝令兵士(なんて…ことだ……)
兵士長「…ッ!」ギリッ!

王様「…くくく」
王様「はは、はっはっはっはっはっ!!」
王様「不思議だ、あの女がワシの前にひれ伏すのが楽しみになってきおった……!」ゾクッ!
王様「元とはいえ、我が娘を殺しにかけるというのも…また一興かもしれないのう……」

兵士長「な…に……っ!」
王様「くっはっはっはっ!」

兵士長「…ふ、ふざけるなよ」ボソッ…

王様「…何?」ピクッ

側近「おい、兵士長!」
伝令兵士「兵士長殿っ!?」

王様「今、なんと言った……?」

兵士長「…ふざけるなと言ったんだ!!」
王様「口を慎め」
兵士長「…何が口を慎めよだ。貴様が口を慎めっ!!」
王様「…そんなに死にたいのか。いや、殺す以外の道はもうないな」
兵士長「姫様が、父上である貴方をどれだけ慕っていたか知っているのか!!」
王様「慕っている人間が、ワシの手の元を離れると思うか」
兵士長「あの姫様は、王妃の忘れ形見…。なのにあなたは…!」
王様「知ったことか」
兵士長「我が娘まで手にかけるとは、畜生が……」
王様「…なんだと」
兵士長「何度も言ってやる。貴様は、人の親……いや!人のうえに立つ資格などない大ばか者だ!!」
王様「貴様っ!!」
兵士長「姫様も貴様のようなクソの塊のような人間から離れられて、せいせいしているだろう!!」ハハハ!

王様「…ッ!」ブルブルッ
王様「……執行人っ!!」パチンッ!

…サッ!
執行人「はっ!」

王様「兵士長は、出来る限りの拷問のうえ、あらゆる痛みの中で殺せぇっ!!」
執行人「……はいっ」ニタァ

兵士長「……ッ!」
兵士長「や、やってみろよ…。やれるものなら、やってみろぉぉおっ!!」

王様「…ククク、あの女を好いていたのか?」
王様「ならば、自分があの女と出会ったことですらも後悔させてくれる……!」

執行人「こっちに…来い……」
グイッ…!
兵士長「…ぐっ!」
執行人「えへ…えへえへえへ……」
兵士長「…どうせ、この王国は長くはもたんっ!貴様のような存在がいる限りなっ!!」

王様「…ほざいていろ」ククク

側近「…っ」
伝令兵士「……っ」


執行人「早くこっちへ来い!楽しみだなぁ……!兵士長を自由にできるなんて……!」


兵士長(……ま、魔剣士ィッ!!!)
兵士長(姫様は今、笑っているか?自由を手に入れて、笑顔なのか!?)
兵士長(俺が出来なかった、白姫様との旅は楽しいか……!?)
兵士長(側近様と伝令兵士に聞いた話じゃ、白姫様はお前との旅に笑顔で、信頼があって、そう聞いた……!)
兵士長(……だったら、最後まで守ってくれ、貫き通してくれ……!)
兵士長(俺が出来なかった、夢……)ゴクッ…
兵士長(姫様との幸せの日々を、本当の笑顔を、守り続けて…く…………っ!)

執行人「二度と、明るい世界はお前さんは見れないよ~……っと」

ギィィィッ……

…………バタンッ…………

……………
………
……


 
白姫たちが西方大地行きを決めた頃、

王城では裏切りとみなした王が側近、伝令兵士、兵士長の3人を投獄し、拷問を行っていた。

その最中、王様の言葉に兵士長が怒りのあまりに刃向い、拷問の死刑を宣告。

兵士長の夢見ていた世界は遥か遠くに、闇の世界へと誘われていった……。


 
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