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第九章【セントラル】
9-44 潜入
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―――数時間後。
陽はすっかり落ちて、辺りの民家には明かりが灯っている。
しかし、それもポツポツとわずかなもので、向こう側に見える繁華街までの道を照らすのは月明かりのほうが多いくらいであった。
魔剣士「よし、これで準備は出来たな」
それもそのはずで、時刻は既に深夜1時を回る。
魔剣士たちは猛竜騎士宅で身体を休め、王城を落とすための行動を開始した。
魔剣士「しかし、性に合わない衣装だぜ」
リヒト「ぼ、僕が選んだんですがダメだったでしょうか……」
四人は普通の冒険者用の衣服やコートではなく、漆黒の魔術師用ローブを身に纏う。これはリヒトが街の用品店で購入したもので、充分過ぎるほどに身を隠せるものだったが、どうやら魔剣士には不満の様子。また、各自武器を仕込み、白姫も短剣を装備をしていた。
魔剣士「ダメってわけじゃないが、俺には合わないっつーかさ…。ま、準備は出来たし行くとするか」
リヒト「はいっ」
白姫「うん」
バンシィ「頑張る……」
四人は表ではなく、比較的明かりの少ない裏道を通り抜ける。
漆黒に彩られたローブは暗闇の透過効果を持ち、そうそう人に気付かれることもない。
街路にはまだ兵士と思わしき者たちが多くいたが、騎士団の装備をしている者の姿は見当たらない。
魔剣士「…」
出発から誰にもバレることなく順調に進むが、あれからウィッチの声が帰ってこないことに魔剣士は少し不安があった。
別に"消えた"というわけではなく、しっかりと心の中でイメージとして生きている姿も見えているし、寝息をたてて寝ているだけ。
魔剣士(だけど、弱弱しいかもしれねぇけど起きててくれたら心強かったんだがな……)
唯一の軍師として、彼女がいてくれれば何よりの味方となったのだが、無理に起こすこともせず、今はただ、その道を走り続けた。
魔剣士「…」
リヒト「…」
白姫「…」
バンシィ「…」
やがて、王城が見えてくる。暗がりに輝く巨大な王城は、いつか魔剣士が森から見ていた煌々とした明かりのまま、何も変わってはいない。
魔剣士(ちっ…、思い出すぜ……)
……忘れられるわけがない、あの夜。
意地を張って捨てたシチューに、冒険者を夢見ていたあの頃。
まさか、本当にセントラルを相手に戦いをしているだなんて、過去の自分に聞かせてやりたい。
魔剣士(あの頃の俺は、本当に腐ってたからな…。今も本質は変わっちゃいねーかもしれねーが…、ハハハ……)
・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――約一年前。
いつものように剣を振り、鍛錬に勤しんでいた魔剣士の目は潤む
両親を亡くしてから十年以上、魔剣士は王城を見る度に愛してやまなかった母の姿を思い出した。
魔剣士「……今更、別の場所で鍛錬しようとも思わないがよ…」
魔剣士「ココからいつも見える、セントラル王国の中心にある…王城……!」
魔剣士「まるで昼じゃねえかっつーくらいに明かりを焚いて、笑い声も聞こえてきやがる…」
魔剣士「…」
魔剣士「なぁ。王ってのは、貧しいヤツこその味方じゃねえのかよ?」
魔剣士「だったら、俺を助けろよ……」
魔剣士「俺の母さんも、助けてくれて良かったんじゃねぇのかよ!ふざけやがって!!」
魔剣士「…ふざけ…やがって……!」
いつもの場所で、いつもの台詞。いつもの行動。
冒険者を夢見たまま、いつかできると信じていたけど、ただ無情にも時間は流れるばかりだった。
魔剣士(……虫の声も、なんか笑ってるみてぇに聞こえてムカついてくる…!)
魔剣士(なんだよ……。俺の人生って、こんな感じで終わっちまうのかな……?)
魔剣士(やれば出来るって思い続けたまま、ただただ時間が過ぎて。気が付けば、その時間は取り戻せなくて!)
魔剣士(く、くそっ…!くそぉっ!!)
魔剣士(なんでこんな……)
剣を、遠くそびえる王城に向かい構え、力を込める。
魔剣士「俺は…こんなところで……!」
魔剣士「終わる人間なんかじゃ…、ない…!」
まるで王城を切り裂くかのようにして、その剣は振り下ろされた。
魔剣士「俺はこんなところで終わる人間じゃないんだ……!」
魔剣士「ないんだぁぁぁああああっ!!!」
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・・・・・・
魔剣士(何もかも敵に見えて、どうしようもなかったな……ハハ…)
思わず笑いが込み上げる。誰が、ただのちょっとばかし実力を持った程度の男が巨大な国を相手に戦えると思っただろうか。
魔剣士「フッ…ハハ……」
周りは敵ばかりだったのに、後ろを見れば俺を信用して着いてきてくれる仲間がいる。もちろん、俺も信用できる仲間が出来るなんて思いもしなくて…。
白姫「あれ、魔剣士ちょっと笑ってる?」
魔剣士「…んあ、少し思い出してな」
白姫「思い出した?」
魔剣士「あぁ、俺がずっと独りで森の丘で鍛錬をしてた頃を思い出したんだ」
白姫「私と会う前の話だよね…」
魔剣士「そうそう」
バンシィ「お兄ちゃん、独りだったの…?」
魔剣士「いつか話をしたかもしんねーけど、俺にも家族はいないんだ。この国の政治のせいでな……」
リヒト「そうだったんですか……」
もうじき王城敷地が見えてくる。
ふと思い出してみれば、この道は白姫を連れ出した日に盗賊と通った道だった。
魔剣士(そうか、思い出した。だから、嫌に思い出したんだな……)
思いを馳せつつ、魔剣士たちはその道を走った。
……そして、数分。ついに四人は王城の城門へとたどり着く。
魔剣士「っと、こっちじゃねぇな」
リヒト「え、城門から突破するのではないのですか?」
魔剣士「裏手というか、庭園に忍び込める壁がある。一年前こそ警備は確固だっただろうが、昔のように警備を強化しているということもないだろ」
リヒト「確かに、穴かもしれませんね」
四人は城門に立つ兵士から隠れながら、裏手の城壁へと足を運ぶ。周辺では数人の兵士が守りについていたが、談笑していたり、油断をしていた。
魔剣士「あの頃は城壁の周囲に兵士はいなかったんだが、さすがにちょっとばかし強化されたか」
白姫「初めて、裏側からお城を見たかも…。こんな感じだったんだ……」
魔剣士「酷く隔離されてた時期だもんな。だけど、こんなかたちで"忍び込む"のはもっと楽しいぜ?」
白姫「うんっ、だけどどうやって入るの?」
歩兵が二人、松明で明かりを照らしながら槍を装備している。また、城壁の高さは相当数だが、どちらも問題はない。
魔剣士「その辺の歩兵に負けるかよ…っと!ほっ!」
会話の途中で、魔剣士は姿を消す。
白姫「あっ…!」
バンシィ「消えた……」
リヒト「は、早い!」
消えたと思った瞬間、城壁に立っていた二人の兵士が声も出さずその場に倒れ、魔剣士は再び姿を現した。所詮は一般兵で、魔剣士の敵ではない。
バンシィ「縮地、さすがお兄ちゃん…」
白姫「さすが魔剣士っ」
リヒト「頼もしい味方ですね!」
倒したことを確認した三人は、魔剣士へと近寄ると、壁を見上げた。
バンシィ「それで、ここを上るんだよね?」
白姫「た、高いなー……」
魔剣士「バンシィとリヒトは飛べるか?」
リヒト「もちろんです」
バンシィ「うん、簡単に……」
そう言ったバンシィは、勢いもつけず壁に一回、二回と蹴りあげて城壁の上に立った。漆黒のローブのおかげで、庭園奥にいる兵士には見えることがない。
魔剣士「さすがだな」
バンシィ「もっと褒めて、お兄ちゃん」
嬉しそうなバンシィだったが、立っていた城壁に、何かを見つける。
バンシィ「あれ…、何だろこれ……」
魔剣士「どうした?」
バンシィ「ううん、なんか描いてあるみたい……」
魔剣士「何かって何だ?」
バンシィ「なんか黒い墨みたいので、城壁周りに文字……あっ…、これって……」
魔剣士「黒い墨って、まさか…!」
それに気づいた魔剣士は、白姫を"お姫様抱っこ"すると壁を蹴りあがり、壁に立つ。
白姫「ひゃうっ…!」
バンシィ「いいなー……」
羨ましそうにするバンシィを尻目に、確かに伸びるように描かれる黒い墨文字へと目を向けた。また、続いて壁に飛んだリヒトもそれを見て気が付く。
リヒト「ま、魔剣士さんこれって…!」
魔剣士「あぁ、間違いない…。これは陣だ……」
バンシィ「陣って…」
白姫「もしかして、魔剣士が……」
魔剣士「恐らくな…。そういえば、前にオッサンが話をしてたっけな……」
王城に仕掛けられている陣は、闇魔法を封印するものでもあると。セージが命がけて伝えた情報の一つであった。
魔剣士「白姫、この城壁はどう続いているか分かるか?」
白姫「どうって?」
魔剣士「グルっと城を囲むようにしてるのか?」
白姫「あ、うん。私がいた頃は、城門以外を全部囲むようにしてあった…はずだよ」
魔剣士「じゃあ間違いなさそうだな。これって城壁を壊したり消すだけで効果を発動できないように出来るもんなのか…?」
陣を描いている"円弧"を作っている文字を消せば、陣の発動は抑えられるものと思うのだが。魔剣士は城壁の一部を破壊しようとしたが、リヒトは慌ててそれを止めた。
リヒト「ち、ちょっと待ってください…!」
魔剣士「何だ?」
リヒト「さすがブリレイ、魔法研究をしていただけありますね。これは二重…いえ、三重結界になってますよ……」
魔剣士「ンだと?」
リヒト「この墨文字は確かに魔剣士さんの黒魔石から取ったものでしょう。セージさんの描いた陣の生成呪文と一緒です。…しかし、更に上から発動術が罠のように仕掛けられています」
魔剣士「どういうことだ?」
以前の話を思い出してほしい。
魔剣士たちが船でブリレイに聞いた話では、城内には"魔法が使えないように"既に結界が仕掛けられていると言っていた。
リヒト「壱の陣は対闇魔法。弐の陣が通常魔法結界術。参の陣が、どれか壊すと闇魔法結界が発動するように結び付けられているようです」
魔剣士「は…?」
リヒト「これを解くのはちょっと至難の業ですね。更に、この陣の呪文から推測すると……」
魔剣士「すると…?」
リヒト「恐らく正門の付近もしくは正門の上にある文字部分が解除できる唯一の生成部分。兵士たちが最もいる場所に、結界術の中枢が存在しています」
魔剣士「じゃあ、正門でこれの解除術をやらんといけないのか?」
リヒト「はい。…僕なら何とかできるかもしれません」
魔剣士「頼めるか」
リヒト「念の為、隠密はしますが…バレた時でも闇魔法の術結界を改めて生成するとか言えば、門番の人たちも納得するでしょうし…。じゃあ、僕は先にこの陣を壊しに行ってきますね」
魔剣士「すまんな…、お前がいて本当に助かる……」
リヒト「いえ、これくらい。それに、僕が昼間の段階に気付いていれば、良かったのに…ごめんなさい」
魔剣士「謝らないでくれ。俺らは王室に向かう。陣を壊したら、来てくれるか?」
リヒト「はいっ」
リヒトはローブを深く被り直すと、簡単な呪文を唱えて闇夜に姿を消した。
彼が消えたことを確認した魔剣士たちは、壁から降りて庭園に潜む。
バンシィ「凄いね、リヒトお兄ちゃん…。何でもできるんだ……」
魔剣士「今や頼りになる仲間だと本当に思うぜ。ま、この陣の存在に気付いたお前だってスゲーし、単純なようだけど意外とこれに気付かなかったらヤバかったかもしれんな」
バンシィ「えへへ…、もっと褒めて……」
魔剣士「はいはい……」
ローブフードの上からわしゃわしゃと頭を撫でた。嬉しそうにバンシィは笑い、白姫もどこか嬉しそうにそれを見る。
そして、魔剣士は手を離すと庭の茂みに潜みながら裏口に立つ兵士三人に目を向けた。
魔剣士「あの時より一人増えてるが、やっぱり油断してるな」
白姫「私の時は、二人だったの?」
魔剣士「あぁ。裏口に二人いて、一人は俺が倒してもう一人を盗賊野郎が倒すっつったんだが嘘つかれて…思い出すだけで腹立つわ」
白姫「こ、今回は一人ずつだね…?」
魔剣士「……お前に殴らせるほど野暮じゃねーよ。バンシィ、一人は行けるか?」
バンシィ「お望みなら、いくらでも凍結くらい……」
掌から氷気を出そうとした時、ボシュン!と音を立てて魔法が消える。
バンシィ「あれっ…」
魔剣士「あら…、そうか、陣のせいか……」
バンシィ「私の魔法、使えないんだ……」
魔剣士「完全な陣で覆われてるからな…、リヒトが陣を壊すまでは……」
バンシィ「まぁ仕方ない…かな…。物理的にも、いけるから大丈夫だよ……」
腕を伸ばし、手刀のようにして手先をしゅんしゅんと振ってアピールする。
魔剣士「く、首は刎ねるなよ?」
バンシィ「気絶だけだよね、大丈夫……」
魔剣士「じゃあ行くぞ。頼むから、割とここの場面は俺のトラウマだから…タイミングあわせて倒してくれよ……」
バンシィ「分かった、任せて……」
白姫「うぅ、私ってば役立たずだ……」
魔剣士とバンシィはタイミングを合わせ、一、二、三ッ!と一気に強襲し、三人の兵士を一気に叩いた。魔剣士は両手で二人、バンシィは一人、難なく兵士を気絶させ、白姫にこっちへ来るように誘導する。
白姫「さすがだねっ」
魔剣士「なんか、今日の外側から見た王城の景色といい、このやり取りといい、まるで一年前に戻ったみたいだぜ」
白姫「もしかしたら、まだ私が部屋にいるかも…?」
魔剣士「なんでだよ!」
白姫「えへへっ」
魔剣士「ククッ……」
どこか懐かしく笑いさえ込み上げるが、余裕な時間はない。さっさと王室へと向かい、この王城を乗っ取る算段を整えなければならない。今のところ計画らしい計画はないが、いざとなればウィッチを頼ればいいと考えていた。
魔剣士「さて、行くか」
バンシィ「うん…」
白姫「うんっ…」
扉を静かに開き、城内へと侵入する。軋む木製のドアは昔と変わらず、中の様子をそろっと伺うが兵士の姿はない。
三人は城内の廊下へと踏み入り、王室へと走っていった。
………
…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――セントラル王城、王室。
魔剣士たちは白姫の案内で、かつてハイルがいた王室へと足を運んだ。
ウィッチの予想通り、やはりそこにブリレイやハイルの姿はなく、静まり返る王室に三人は佇む。
魔剣士「さて、着いたわけだがよ……」
バンシィ「誰もいないね…。やっぱり、ウィッチお姉ちゃんの言った通りだったね……」
白姫「王も、ブリレイも……」
"こつ、こつ……"
大理石でできた床なのか、妙に足音が反響する。
魔剣士は玉座へと歩みよると、剣を抜き、クルクルと回して地面へ"ザン!"と突き刺すと両手を刺した剣の柄を杖のようにしながら腰を下ろした。
バンシィ「わぁ…、お兄ちゃんが王様になっちゃった……」
白姫「あはは、魔剣士ったら……」
いい加減鬱陶しくなったローブフードをめくりあげ、顔を出してニタリと笑った。
魔剣士「クックック、もし俺が王様ならバーサーカーの王…魔王だな。剣と魔法を象徴にして、魔王のままに世界平和を望むぜ」
白姫「すっごく優しい魔王になっちゃうね!」
魔剣士「ははは、それも悪くないかもな。このまま王城を奪い、ブリレイを倒したら魔王とでも名乗って世界掌握でもするかぁ!?」
白姫「いいんじゃないかなっ!魔剣士が王様になったら、凄く楽しい世界になるだろうなぁ……」
魔剣士「フフフッ、何だかんだで北の統治国家と、東方最強の国とは誓約を結んでいるに等しいからな。割とマジで、世界平和のために動けるんじゃねーか?」
そんなこんな話をしていると、ふと…王室のドアに誰かの"強い気配"を感じた。
魔剣士「むっ…」
バンシィ「誰か…」
白姫「きた…?」
最初は仕事を終えたリヒトが戻って来たのだと思ったが、バンシィは試しに氷気を出そうと試すが反応がない。だとすれば、この気配はリヒトではない、実力の持ち主になる。
魔剣士「お前ら、俺の脇に来い!」
バンシィ「う、うん……」
白姫「分かった!」
二人は玉座の両脇に走り、魔剣士にくっ付いてドアが開く様を見ていた。
"ギィィ……"
両開きの豪華絢爛な王室の扉はゆっくりと開かれ、やがて強き気の持ち主はのっそりと姿を現した。
魔剣士「はっ…!おいおい……!」
魔剣士は驚き、白姫とバンシィも目を丸くする。現れた"男"は、気持ち良い程の笑顔を見せ、玉座に座る魔剣士を見て一言。
リッター「これはこれは、魔王様とでも呼んだほうがいいのかな?」
魔剣士「リッター…!」
ブリレイでもない、ハイルでもない、猛竜騎士でもない、しかしココにいるべきではない男、リッターが現れたのだった。
………
…
―――数時間後。
陽はすっかり落ちて、辺りの民家には明かりが灯っている。
しかし、それもポツポツとわずかなもので、向こう側に見える繁華街までの道を照らすのは月明かりのほうが多いくらいであった。
魔剣士「よし、これで準備は出来たな」
それもそのはずで、時刻は既に深夜1時を回る。
魔剣士たちは猛竜騎士宅で身体を休め、王城を落とすための行動を開始した。
魔剣士「しかし、性に合わない衣装だぜ」
リヒト「ぼ、僕が選んだんですがダメだったでしょうか……」
四人は普通の冒険者用の衣服やコートではなく、漆黒の魔術師用ローブを身に纏う。これはリヒトが街の用品店で購入したもので、充分過ぎるほどに身を隠せるものだったが、どうやら魔剣士には不満の様子。また、各自武器を仕込み、白姫も短剣を装備をしていた。
魔剣士「ダメってわけじゃないが、俺には合わないっつーかさ…。ま、準備は出来たし行くとするか」
リヒト「はいっ」
白姫「うん」
バンシィ「頑張る……」
四人は表ではなく、比較的明かりの少ない裏道を通り抜ける。
漆黒に彩られたローブは暗闇の透過効果を持ち、そうそう人に気付かれることもない。
街路にはまだ兵士と思わしき者たちが多くいたが、騎士団の装備をしている者の姿は見当たらない。
魔剣士「…」
出発から誰にもバレることなく順調に進むが、あれからウィッチの声が帰ってこないことに魔剣士は少し不安があった。
別に"消えた"というわけではなく、しっかりと心の中でイメージとして生きている姿も見えているし、寝息をたてて寝ているだけ。
魔剣士(だけど、弱弱しいかもしれねぇけど起きててくれたら心強かったんだがな……)
唯一の軍師として、彼女がいてくれれば何よりの味方となったのだが、無理に起こすこともせず、今はただ、その道を走り続けた。
魔剣士「…」
リヒト「…」
白姫「…」
バンシィ「…」
やがて、王城が見えてくる。暗がりに輝く巨大な王城は、いつか魔剣士が森から見ていた煌々とした明かりのまま、何も変わってはいない。
魔剣士(ちっ…、思い出すぜ……)
……忘れられるわけがない、あの夜。
意地を張って捨てたシチューに、冒険者を夢見ていたあの頃。
まさか、本当にセントラルを相手に戦いをしているだなんて、過去の自分に聞かせてやりたい。
魔剣士(あの頃の俺は、本当に腐ってたからな…。今も本質は変わっちゃいねーかもしれねーが…、ハハハ……)
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――約一年前。
いつものように剣を振り、鍛錬に勤しんでいた魔剣士の目は潤む
両親を亡くしてから十年以上、魔剣士は王城を見る度に愛してやまなかった母の姿を思い出した。
魔剣士「……今更、別の場所で鍛錬しようとも思わないがよ…」
魔剣士「ココからいつも見える、セントラル王国の中心にある…王城……!」
魔剣士「まるで昼じゃねえかっつーくらいに明かりを焚いて、笑い声も聞こえてきやがる…」
魔剣士「…」
魔剣士「なぁ。王ってのは、貧しいヤツこその味方じゃねえのかよ?」
魔剣士「だったら、俺を助けろよ……」
魔剣士「俺の母さんも、助けてくれて良かったんじゃねぇのかよ!ふざけやがって!!」
魔剣士「…ふざけ…やがって……!」
いつもの場所で、いつもの台詞。いつもの行動。
冒険者を夢見たまま、いつかできると信じていたけど、ただ無情にも時間は流れるばかりだった。
魔剣士(……虫の声も、なんか笑ってるみてぇに聞こえてムカついてくる…!)
魔剣士(なんだよ……。俺の人生って、こんな感じで終わっちまうのかな……?)
魔剣士(やれば出来るって思い続けたまま、ただただ時間が過ぎて。気が付けば、その時間は取り戻せなくて!)
魔剣士(く、くそっ…!くそぉっ!!)
魔剣士(なんでこんな……)
剣を、遠くそびえる王城に向かい構え、力を込める。
魔剣士「俺は…こんなところで……!」
魔剣士「終わる人間なんかじゃ…、ない…!」
まるで王城を切り裂くかのようにして、その剣は振り下ろされた。
魔剣士「俺はこんなところで終わる人間じゃないんだ……!」
魔剣士「ないんだぁぁぁああああっ!!!」
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魔剣士(何もかも敵に見えて、どうしようもなかったな……ハハ…)
思わず笑いが込み上げる。誰が、ただのちょっとばかし実力を持った程度の男が巨大な国を相手に戦えると思っただろうか。
魔剣士「フッ…ハハ……」
周りは敵ばかりだったのに、後ろを見れば俺を信用して着いてきてくれる仲間がいる。もちろん、俺も信用できる仲間が出来るなんて思いもしなくて…。
白姫「あれ、魔剣士ちょっと笑ってる?」
魔剣士「…んあ、少し思い出してな」
白姫「思い出した?」
魔剣士「あぁ、俺がずっと独りで森の丘で鍛錬をしてた頃を思い出したんだ」
白姫「私と会う前の話だよね…」
魔剣士「そうそう」
バンシィ「お兄ちゃん、独りだったの…?」
魔剣士「いつか話をしたかもしんねーけど、俺にも家族はいないんだ。この国の政治のせいでな……」
リヒト「そうだったんですか……」
もうじき王城敷地が見えてくる。
ふと思い出してみれば、この道は白姫を連れ出した日に盗賊と通った道だった。
魔剣士(そうか、思い出した。だから、嫌に思い出したんだな……)
思いを馳せつつ、魔剣士たちはその道を走った。
……そして、数分。ついに四人は王城の城門へとたどり着く。
魔剣士「っと、こっちじゃねぇな」
リヒト「え、城門から突破するのではないのですか?」
魔剣士「裏手というか、庭園に忍び込める壁がある。一年前こそ警備は確固だっただろうが、昔のように警備を強化しているということもないだろ」
リヒト「確かに、穴かもしれませんね」
四人は城門に立つ兵士から隠れながら、裏手の城壁へと足を運ぶ。周辺では数人の兵士が守りについていたが、談笑していたり、油断をしていた。
魔剣士「あの頃は城壁の周囲に兵士はいなかったんだが、さすがにちょっとばかし強化されたか」
白姫「初めて、裏側からお城を見たかも…。こんな感じだったんだ……」
魔剣士「酷く隔離されてた時期だもんな。だけど、こんなかたちで"忍び込む"のはもっと楽しいぜ?」
白姫「うんっ、だけどどうやって入るの?」
歩兵が二人、松明で明かりを照らしながら槍を装備している。また、城壁の高さは相当数だが、どちらも問題はない。
魔剣士「その辺の歩兵に負けるかよ…っと!ほっ!」
会話の途中で、魔剣士は姿を消す。
白姫「あっ…!」
バンシィ「消えた……」
リヒト「は、早い!」
消えたと思った瞬間、城壁に立っていた二人の兵士が声も出さずその場に倒れ、魔剣士は再び姿を現した。所詮は一般兵で、魔剣士の敵ではない。
バンシィ「縮地、さすがお兄ちゃん…」
白姫「さすが魔剣士っ」
リヒト「頼もしい味方ですね!」
倒したことを確認した三人は、魔剣士へと近寄ると、壁を見上げた。
バンシィ「それで、ここを上るんだよね?」
白姫「た、高いなー……」
魔剣士「バンシィとリヒトは飛べるか?」
リヒト「もちろんです」
バンシィ「うん、簡単に……」
そう言ったバンシィは、勢いもつけず壁に一回、二回と蹴りあげて城壁の上に立った。漆黒のローブのおかげで、庭園奥にいる兵士には見えることがない。
魔剣士「さすがだな」
バンシィ「もっと褒めて、お兄ちゃん」
嬉しそうなバンシィだったが、立っていた城壁に、何かを見つける。
バンシィ「あれ…、何だろこれ……」
魔剣士「どうした?」
バンシィ「ううん、なんか描いてあるみたい……」
魔剣士「何かって何だ?」
バンシィ「なんか黒い墨みたいので、城壁周りに文字……あっ…、これって……」
魔剣士「黒い墨って、まさか…!」
それに気づいた魔剣士は、白姫を"お姫様抱っこ"すると壁を蹴りあがり、壁に立つ。
白姫「ひゃうっ…!」
バンシィ「いいなー……」
羨ましそうにするバンシィを尻目に、確かに伸びるように描かれる黒い墨文字へと目を向けた。また、続いて壁に飛んだリヒトもそれを見て気が付く。
リヒト「ま、魔剣士さんこれって…!」
魔剣士「あぁ、間違いない…。これは陣だ……」
バンシィ「陣って…」
白姫「もしかして、魔剣士が……」
魔剣士「恐らくな…。そういえば、前にオッサンが話をしてたっけな……」
王城に仕掛けられている陣は、闇魔法を封印するものでもあると。セージが命がけて伝えた情報の一つであった。
魔剣士「白姫、この城壁はどう続いているか分かるか?」
白姫「どうって?」
魔剣士「グルっと城を囲むようにしてるのか?」
白姫「あ、うん。私がいた頃は、城門以外を全部囲むようにしてあった…はずだよ」
魔剣士「じゃあ間違いなさそうだな。これって城壁を壊したり消すだけで効果を発動できないように出来るもんなのか…?」
陣を描いている"円弧"を作っている文字を消せば、陣の発動は抑えられるものと思うのだが。魔剣士は城壁の一部を破壊しようとしたが、リヒトは慌ててそれを止めた。
リヒト「ち、ちょっと待ってください…!」
魔剣士「何だ?」
リヒト「さすがブリレイ、魔法研究をしていただけありますね。これは二重…いえ、三重結界になってますよ……」
魔剣士「ンだと?」
リヒト「この墨文字は確かに魔剣士さんの黒魔石から取ったものでしょう。セージさんの描いた陣の生成呪文と一緒です。…しかし、更に上から発動術が罠のように仕掛けられています」
魔剣士「どういうことだ?」
以前の話を思い出してほしい。
魔剣士たちが船でブリレイに聞いた話では、城内には"魔法が使えないように"既に結界が仕掛けられていると言っていた。
リヒト「壱の陣は対闇魔法。弐の陣が通常魔法結界術。参の陣が、どれか壊すと闇魔法結界が発動するように結び付けられているようです」
魔剣士「は…?」
リヒト「これを解くのはちょっと至難の業ですね。更に、この陣の呪文から推測すると……」
魔剣士「すると…?」
リヒト「恐らく正門の付近もしくは正門の上にある文字部分が解除できる唯一の生成部分。兵士たちが最もいる場所に、結界術の中枢が存在しています」
魔剣士「じゃあ、正門でこれの解除術をやらんといけないのか?」
リヒト「はい。…僕なら何とかできるかもしれません」
魔剣士「頼めるか」
リヒト「念の為、隠密はしますが…バレた時でも闇魔法の術結界を改めて生成するとか言えば、門番の人たちも納得するでしょうし…。じゃあ、僕は先にこの陣を壊しに行ってきますね」
魔剣士「すまんな…、お前がいて本当に助かる……」
リヒト「いえ、これくらい。それに、僕が昼間の段階に気付いていれば、良かったのに…ごめんなさい」
魔剣士「謝らないでくれ。俺らは王室に向かう。陣を壊したら、来てくれるか?」
リヒト「はいっ」
リヒトはローブを深く被り直すと、簡単な呪文を唱えて闇夜に姿を消した。
彼が消えたことを確認した魔剣士たちは、壁から降りて庭園に潜む。
バンシィ「凄いね、リヒトお兄ちゃん…。何でもできるんだ……」
魔剣士「今や頼りになる仲間だと本当に思うぜ。ま、この陣の存在に気付いたお前だってスゲーし、単純なようだけど意外とこれに気付かなかったらヤバかったかもしれんな」
バンシィ「えへへ…、もっと褒めて……」
魔剣士「はいはい……」
ローブフードの上からわしゃわしゃと頭を撫でた。嬉しそうにバンシィは笑い、白姫もどこか嬉しそうにそれを見る。
そして、魔剣士は手を離すと庭の茂みに潜みながら裏口に立つ兵士三人に目を向けた。
魔剣士「あの時より一人増えてるが、やっぱり油断してるな」
白姫「私の時は、二人だったの?」
魔剣士「あぁ。裏口に二人いて、一人は俺が倒してもう一人を盗賊野郎が倒すっつったんだが嘘つかれて…思い出すだけで腹立つわ」
白姫「こ、今回は一人ずつだね…?」
魔剣士「……お前に殴らせるほど野暮じゃねーよ。バンシィ、一人は行けるか?」
バンシィ「お望みなら、いくらでも凍結くらい……」
掌から氷気を出そうとした時、ボシュン!と音を立てて魔法が消える。
バンシィ「あれっ…」
魔剣士「あら…、そうか、陣のせいか……」
バンシィ「私の魔法、使えないんだ……」
魔剣士「完全な陣で覆われてるからな…、リヒトが陣を壊すまでは……」
バンシィ「まぁ仕方ない…かな…。物理的にも、いけるから大丈夫だよ……」
腕を伸ばし、手刀のようにして手先をしゅんしゅんと振ってアピールする。
魔剣士「く、首は刎ねるなよ?」
バンシィ「気絶だけだよね、大丈夫……」
魔剣士「じゃあ行くぞ。頼むから、割とここの場面は俺のトラウマだから…タイミングあわせて倒してくれよ……」
バンシィ「分かった、任せて……」
白姫「うぅ、私ってば役立たずだ……」
魔剣士とバンシィはタイミングを合わせ、一、二、三ッ!と一気に強襲し、三人の兵士を一気に叩いた。魔剣士は両手で二人、バンシィは一人、難なく兵士を気絶させ、白姫にこっちへ来るように誘導する。
白姫「さすがだねっ」
魔剣士「なんか、今日の外側から見た王城の景色といい、このやり取りといい、まるで一年前に戻ったみたいだぜ」
白姫「もしかしたら、まだ私が部屋にいるかも…?」
魔剣士「なんでだよ!」
白姫「えへへっ」
魔剣士「ククッ……」
どこか懐かしく笑いさえ込み上げるが、余裕な時間はない。さっさと王室へと向かい、この王城を乗っ取る算段を整えなければならない。今のところ計画らしい計画はないが、いざとなればウィッチを頼ればいいと考えていた。
魔剣士「さて、行くか」
バンシィ「うん…」
白姫「うんっ…」
扉を静かに開き、城内へと侵入する。軋む木製のドアは昔と変わらず、中の様子をそろっと伺うが兵士の姿はない。
三人は城内の廊下へと踏み入り、王室へと走っていった。
………
…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――セントラル王城、王室。
魔剣士たちは白姫の案内で、かつてハイルがいた王室へと足を運んだ。
ウィッチの予想通り、やはりそこにブリレイやハイルの姿はなく、静まり返る王室に三人は佇む。
魔剣士「さて、着いたわけだがよ……」
バンシィ「誰もいないね…。やっぱり、ウィッチお姉ちゃんの言った通りだったね……」
白姫「王も、ブリレイも……」
"こつ、こつ……"
大理石でできた床なのか、妙に足音が反響する。
魔剣士は玉座へと歩みよると、剣を抜き、クルクルと回して地面へ"ザン!"と突き刺すと両手を刺した剣の柄を杖のようにしながら腰を下ろした。
バンシィ「わぁ…、お兄ちゃんが王様になっちゃった……」
白姫「あはは、魔剣士ったら……」
いい加減鬱陶しくなったローブフードをめくりあげ、顔を出してニタリと笑った。
魔剣士「クックック、もし俺が王様ならバーサーカーの王…魔王だな。剣と魔法を象徴にして、魔王のままに世界平和を望むぜ」
白姫「すっごく優しい魔王になっちゃうね!」
魔剣士「ははは、それも悪くないかもな。このまま王城を奪い、ブリレイを倒したら魔王とでも名乗って世界掌握でもするかぁ!?」
白姫「いいんじゃないかなっ!魔剣士が王様になったら、凄く楽しい世界になるだろうなぁ……」
魔剣士「フフフッ、何だかんだで北の統治国家と、東方最強の国とは誓約を結んでいるに等しいからな。割とマジで、世界平和のために動けるんじゃねーか?」
そんなこんな話をしていると、ふと…王室のドアに誰かの"強い気配"を感じた。
魔剣士「むっ…」
バンシィ「誰か…」
白姫「きた…?」
最初は仕事を終えたリヒトが戻って来たのだと思ったが、バンシィは試しに氷気を出そうと試すが反応がない。だとすれば、この気配はリヒトではない、実力の持ち主になる。
魔剣士「お前ら、俺の脇に来い!」
バンシィ「う、うん……」
白姫「分かった!」
二人は玉座の両脇に走り、魔剣士にくっ付いてドアが開く様を見ていた。
"ギィィ……"
両開きの豪華絢爛な王室の扉はゆっくりと開かれ、やがて強き気の持ち主はのっそりと姿を現した。
魔剣士「はっ…!おいおい……!」
魔剣士は驚き、白姫とバンシィも目を丸くする。現れた"男"は、気持ち良い程の笑顔を見せ、玉座に座る魔剣士を見て一言。
リッター「これはこれは、魔王様とでも呼んだほうがいいのかな?」
魔剣士「リッター…!」
ブリレイでもない、ハイルでもない、猛竜騎士でもない、しかしココにいるべきではない男、リッターが現れたのだった。
………
…
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