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条件8*部外者は完全阻止!
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副社長と相良さんは約束通りに1時間以内に会社に戻り、あの人の姿はなかった。
定時時刻間近、来週の会議に向け、業者から届いたペットボトルを会議室へと搬入していると廊下で相良さんに出会った。
目が合ったけれど思わず顔を背けてしまう。
「お疲れ様です…」
聞きたい事は沢山あるけれど、今は社内で勤務中。
顔を背けて歩き出すと台車が横にそれて、お茶のペットボトルのダンボールが少しだけ傾いて落ちる。
「あっ、…やっちゃった…」
しゃがんでダンボールを真ん中に直そうとすると、横側から足で押し出された。
「な、何で!足で押すんですか!」
あまりの事に驚き、声を張り上げる。
「…別に。機嫌が悪いだけ」
き、機嫌が悪いって私の方が機嫌悪いよ。
あの人は誰?貴方にとってどんな人?元彼女?
沢山、沢山聞きたい事があるのに聞けない。
心の中がモヤモヤしてる。
「…俺に何か言いたい事があるんでしょ?…言えば?」
冷たい瞳で見られ、上から見下ろされると威圧感が半端ない。
「あっ、ありますけど…勤務中だからいいですっ。失礼します…」
軽くお辞儀をして、逃げる様に立ち去る。
涙が溢れそうになるが、唇を噛み締めて我慢する。
この時に聞いてしまえば良かったんだ。
今更、後悔しても遅いのだけれど…。
その後はメールも電話もしづらく、次の日にすれ違っても会話も出来ないまま、約束の土曜日になってしまっても、相良さんからも連絡なんて来ないままだった。昨日の夜からつけっぱなしのテレビ。
少しだけ眠っては直ぐに目が覚めて、涙がこぼれて…を繰り返しは朝になった。
不思議とお腹も空かず、昨日の夜から何にも食べてない。
起きる気力もない、ゴロゴロしたまま。
眠いけれど眠れない…。
カーテンから漏れる日差しが眩しい。
気付けばもう10時30分を過ぎているし、・・・そう言えば以前の約束のままなら、11時に駅に待ち合わせしてランチをして、ドラマをレンタルする流れだったなぁ。
どうせ、相良さんから連絡なんて来てないよね?
ベッドの隅に放り投げていたスマホを手に取り、確認すると…
何度も着信があった様だった。
メールも来ていた。
仕事中のままでサイレントにしたままで、朝の着信とメール音に気付けなかった。
"11時に自宅に迎えに行く"━━━簡単な文章だったけれど、私に活力を与えてくれた。
飛び起きてカーテンを開けて、慌てて準備をする。
鏡を見ると泣き腫らした目…
嫌だなぁ…。
何とかならないかな…?
鏡と睨めっこしてメイクをしている途中で、来客を知らせるチャイムが響く。
相良さんかもしれない…。
早くメイクを終わらせなきゃいけないのに、冷やしても腫れぼったい目がどうにもならず、玄関先に行く事も出来ない。
困った…!
とりあえず、インターフォンで相良さんかどうかを確認するしかないな。
「くるみちゃん…?」
インターフォンを確認しようとしていたら、玄関先からトントンとドアを叩く音がして、何故か秋葉さんの声が聞こえた。
ナイトプールに一緒に行ってから、私の名字からつけたあだ名で"くるみちゃん"と呼ばれている。
秋葉さんは胡桃沢と言う名字が可愛いと気に入っていて、気軽に呼んでくれている。
秋葉さんが1人みたいだったので、恐る恐るドアを開けてみる。
「…おはようございます」
「おはようございます。くるみちゃん…お迎え来たよ!」
「えっと…はい、すみません、今すぐ行きます…」
…………?
相良さんからメールが来てたけれど、時間の連絡しかなく、状況が良く分からない。
今日はドラマを見る事はなさそうな事だけは、何となく分かる。
「目が腫れてる。大丈夫…?もしかして、昨日の女性の事で何かあった?」
「…秋葉さんも知ってるんですね。副社長の事も知ってたみたいですもんね」
「うん、有澄から聞いたよ。本当の事は相良さんから聞いた方がいいと思うから、私は何も言わないけど…。
あんなに美人な人と知り合いだなんて、私もヤキモチ妬いちゃったよ。たまたま遠くから見えたから、有澄に聞いたんだけどね…、あんなに親しげに話してたら、色々疑う…」
秋葉さんも昨日の女性と副社長が親しげだったのが嫌だったのか、少しだけ膨れっ面の様な表情で話してくれた。
アパート横の道路に車を停車して待っていてくれているらしく、これ以上待たせる訳には行かず、目が腫れているが仕方ないと覚悟を決めて部屋の外へ出る。
秋葉さんは今日もキラキラオーラを纏い充分に可愛いのに、可愛い自覚がないのか、美人に怖気付いているらしい。
「…すみません、お待たせしました」
相良さんの運転する車の後部座席に副社長と秋葉さんが乗り、助手席が空いていたのでおずおずと乗り込む。
腫れぼったい目のカモフラージュになる様に、大きなリボンのついたツバの大きめな帽子を深めに被っている。
相良さんは横目で見ただけで、挨拶もしなければ何にも言わない。
「おはよう、胡桃沢さん。あのね、相良が昨日の誤解を解きたいんだって!」
後部座席から話しかけたのは副社長で、秋葉さん同様にプライベートで会う時は気軽に話をかけてくれる。
「…誤解とか言われると俺が悪いみたい」
「…誤解される原因は大貴が作ってんだから、その通りでしょ?」
「職場にまで押し掛けてきて本当に迷惑だし、…それに胡桃沢さんは何で通したの?」
副社長に責められた怒りの矛先が私に向いてしまったのか、低い冷たい声で問われた。
「…古くからの…友人って…言われたので…」
小さな声で区切りながら伝える。
運転している相良さんが機嫌が悪そうな事ぐらい、見れば分かる。
「その答えに間違えはないよね。…だって、高校の時からの付き合いだから。ね、大貴?」
「…そうですけど。断ってくれたら面倒事にならなくて済んだのに…」
副社長が助け船を出してくれたので私はホッと胸を撫で下ろしたのだが、相良さんはいつになく弱気な態度。
あの人と何か深い関わりがあるに違いない、と直感で分かる。
聞きたいけれど、聞いてしまったら、私達の関係にヒビが入るかもしれない。
そんな予感すらも感じる。
「秘密主義の彼氏を持つとモヤモヤするんだよね。私も有澄にはモヤモヤさせられたし。カフェのバイトの男の子が、花野井グループの御曹司だなんて…知らずに付き合ってたから、知った時は心底驚いたの」
副社長は訳ありで、婿養子のお父様の名字を借りてカフェで働いていたので、副社長の辞令が下りるまでは花野井グループの御曹司だという事は秘密だった。
花野井グループは百貨店、不動産等を手がける老舗のトップ企業。
私が受付嬢を務めている彩羽コーポレーションは副社長のお母様が手がける会社で、花野井グループの傘下には属していない。
現在はお母様の会社を手伝っている副社長もいずれは花野井グループの方に移動するらしいので、もしかしたら相良さんも移動するのかもしれない。
その"いずれ"がいつになるかは分からないのだけれども、私か相良さんのお互いのどちらかが会社から身を引けば、私達の関係なんてなかったかの様になるかもしれない…と心の奥底では考えたりする。
定時時刻間近、来週の会議に向け、業者から届いたペットボトルを会議室へと搬入していると廊下で相良さんに出会った。
目が合ったけれど思わず顔を背けてしまう。
「お疲れ様です…」
聞きたい事は沢山あるけれど、今は社内で勤務中。
顔を背けて歩き出すと台車が横にそれて、お茶のペットボトルのダンボールが少しだけ傾いて落ちる。
「あっ、…やっちゃった…」
しゃがんでダンボールを真ん中に直そうとすると、横側から足で押し出された。
「な、何で!足で押すんですか!」
あまりの事に驚き、声を張り上げる。
「…別に。機嫌が悪いだけ」
き、機嫌が悪いって私の方が機嫌悪いよ。
あの人は誰?貴方にとってどんな人?元彼女?
沢山、沢山聞きたい事があるのに聞けない。
心の中がモヤモヤしてる。
「…俺に何か言いたい事があるんでしょ?…言えば?」
冷たい瞳で見られ、上から見下ろされると威圧感が半端ない。
「あっ、ありますけど…勤務中だからいいですっ。失礼します…」
軽くお辞儀をして、逃げる様に立ち去る。
涙が溢れそうになるが、唇を噛み締めて我慢する。
この時に聞いてしまえば良かったんだ。
今更、後悔しても遅いのだけれど…。
その後はメールも電話もしづらく、次の日にすれ違っても会話も出来ないまま、約束の土曜日になってしまっても、相良さんからも連絡なんて来ないままだった。昨日の夜からつけっぱなしのテレビ。
少しだけ眠っては直ぐに目が覚めて、涙がこぼれて…を繰り返しは朝になった。
不思議とお腹も空かず、昨日の夜から何にも食べてない。
起きる気力もない、ゴロゴロしたまま。
眠いけれど眠れない…。
カーテンから漏れる日差しが眩しい。
気付けばもう10時30分を過ぎているし、・・・そう言えば以前の約束のままなら、11時に駅に待ち合わせしてランチをして、ドラマをレンタルする流れだったなぁ。
どうせ、相良さんから連絡なんて来てないよね?
ベッドの隅に放り投げていたスマホを手に取り、確認すると…
何度も着信があった様だった。
メールも来ていた。
仕事中のままでサイレントにしたままで、朝の着信とメール音に気付けなかった。
"11時に自宅に迎えに行く"━━━簡単な文章だったけれど、私に活力を与えてくれた。
飛び起きてカーテンを開けて、慌てて準備をする。
鏡を見ると泣き腫らした目…
嫌だなぁ…。
何とかならないかな…?
鏡と睨めっこしてメイクをしている途中で、来客を知らせるチャイムが響く。
相良さんかもしれない…。
早くメイクを終わらせなきゃいけないのに、冷やしても腫れぼったい目がどうにもならず、玄関先に行く事も出来ない。
困った…!
とりあえず、インターフォンで相良さんかどうかを確認するしかないな。
「くるみちゃん…?」
インターフォンを確認しようとしていたら、玄関先からトントンとドアを叩く音がして、何故か秋葉さんの声が聞こえた。
ナイトプールに一緒に行ってから、私の名字からつけたあだ名で"くるみちゃん"と呼ばれている。
秋葉さんは胡桃沢と言う名字が可愛いと気に入っていて、気軽に呼んでくれている。
秋葉さんが1人みたいだったので、恐る恐るドアを開けてみる。
「…おはようございます」
「おはようございます。くるみちゃん…お迎え来たよ!」
「えっと…はい、すみません、今すぐ行きます…」
…………?
相良さんからメールが来てたけれど、時間の連絡しかなく、状況が良く分からない。
今日はドラマを見る事はなさそうな事だけは、何となく分かる。
「目が腫れてる。大丈夫…?もしかして、昨日の女性の事で何かあった?」
「…秋葉さんも知ってるんですね。副社長の事も知ってたみたいですもんね」
「うん、有澄から聞いたよ。本当の事は相良さんから聞いた方がいいと思うから、私は何も言わないけど…。
あんなに美人な人と知り合いだなんて、私もヤキモチ妬いちゃったよ。たまたま遠くから見えたから、有澄に聞いたんだけどね…、あんなに親しげに話してたら、色々疑う…」
秋葉さんも昨日の女性と副社長が親しげだったのが嫌だったのか、少しだけ膨れっ面の様な表情で話してくれた。
アパート横の道路に車を停車して待っていてくれているらしく、これ以上待たせる訳には行かず、目が腫れているが仕方ないと覚悟を決めて部屋の外へ出る。
秋葉さんは今日もキラキラオーラを纏い充分に可愛いのに、可愛い自覚がないのか、美人に怖気付いているらしい。
「…すみません、お待たせしました」
相良さんの運転する車の後部座席に副社長と秋葉さんが乗り、助手席が空いていたのでおずおずと乗り込む。
腫れぼったい目のカモフラージュになる様に、大きなリボンのついたツバの大きめな帽子を深めに被っている。
相良さんは横目で見ただけで、挨拶もしなければ何にも言わない。
「おはよう、胡桃沢さん。あのね、相良が昨日の誤解を解きたいんだって!」
後部座席から話しかけたのは副社長で、秋葉さん同様にプライベートで会う時は気軽に話をかけてくれる。
「…誤解とか言われると俺が悪いみたい」
「…誤解される原因は大貴が作ってんだから、その通りでしょ?」
「職場にまで押し掛けてきて本当に迷惑だし、…それに胡桃沢さんは何で通したの?」
副社長に責められた怒りの矛先が私に向いてしまったのか、低い冷たい声で問われた。
「…古くからの…友人って…言われたので…」
小さな声で区切りながら伝える。
運転している相良さんが機嫌が悪そうな事ぐらい、見れば分かる。
「その答えに間違えはないよね。…だって、高校の時からの付き合いだから。ね、大貴?」
「…そうですけど。断ってくれたら面倒事にならなくて済んだのに…」
副社長が助け船を出してくれたので私はホッと胸を撫で下ろしたのだが、相良さんはいつになく弱気な態度。
あの人と何か深い関わりがあるに違いない、と直感で分かる。
聞きたいけれど、聞いてしまったら、私達の関係にヒビが入るかもしれない。
そんな予感すらも感じる。
「秘密主義の彼氏を持つとモヤモヤするんだよね。私も有澄にはモヤモヤさせられたし。カフェのバイトの男の子が、花野井グループの御曹司だなんて…知らずに付き合ってたから、知った時は心底驚いたの」
副社長は訳ありで、婿養子のお父様の名字を借りてカフェで働いていたので、副社長の辞令が下りるまでは花野井グループの御曹司だという事は秘密だった。
花野井グループは百貨店、不動産等を手がける老舗のトップ企業。
私が受付嬢を務めている彩羽コーポレーションは副社長のお母様が手がける会社で、花野井グループの傘下には属していない。
現在はお母様の会社を手伝っている副社長もいずれは花野井グループの方に移動するらしいので、もしかしたら相良さんも移動するのかもしれない。
その"いずれ"がいつになるかは分からないのだけれども、私か相良さんのお互いのどちらかが会社から身を引けば、私達の関係なんてなかったかの様になるかもしれない…と心の奥底では考えたりする。
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