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「私、パリヤ・ルーセントはアリシア・ウィルフィスとの婚約を破棄する!」
急に自分の名前を呼ばれ、アリシアが驚いて声のした方へ振り向くと、人垣の向こうにこの国の王太子であり、アリシアの婚約者であるパリヤ・ルーセントの姿が見えた。
途端に目の前の人垣が割れ、アリシアとパリヤの間に道が出来る。
あれは…マリーナ・ザイル男爵令嬢。
厳しい顔でアリシアを見るパリヤ、そのパリヤの腕にしがみつくマリーナ。
マリーナの顔は真っ青で、震えているようだった。
「アリシア、愛するマリーナを非難した君を、私は決して許さない」
…は?
今日は学園の春期の終わりに開かれる舞踏会だ。沢山の人がいるのに会場の講堂は静まり返っていた。
「アリシア…」
隣でアリシアの友人ホリー・ロビンソン伯爵令嬢が心配そうに声を掛ける。
アリシアは何を言われているのか心底理解できなかった。
「私はマリーナを愛している。誰が何と言おうと」
非難?って何?
マリーナ様に「パリヤ殿下との距離が近すぎる」と言った事?それとも「身分を弁えなさい」と言った件かしら?
でもそれは、いくら殿下がクラス委員長、マリーナ様が副委員長であっても、見過ごせない程の仲の良さだったから。側から見て分かるほど親密だなんて、王太子…以前に貴族としてあり得ないから忠告をしただけよ。
裏で皆に分からないように親密になったのなら何も言わなかったのに。
パリヤは興奮した様子で何事かを喚いている。
講堂の扉が開いて、王城から駆け付けたらしい、宰相や文官がドヤドヤと入って来た。
そして、パリヤとマリーナを引き摺るようにして講堂を出て行こうと扉へ近付く。
「私は…私は『真実の愛』を見つけたんだ!」
パリヤの声が響き、扉が閉じられた。
パリヤとマリーナが出て行った講堂は、静まり返っていた。
…何が起きたの?
アリシアは何かとんでもない出来事が起きた事を察し、目の前が段々白くなるのを感じた。
足から力が抜けて倒れるアリシアを、ホリーが支えようとするが、そのままアリシアはその場に倒れ込んでしまった。
アリシアの銀色の真っ直ぐな髪が床に広がる。
「お嬢様!」
講堂の扉から、ウィルフィス公爵家の第二執事と侍女が駆け込んで来た。
「私、パリヤ・ルーセントはアリシア・ウィルフィスとの婚約を破棄する!」
急に自分の名前を呼ばれ、アリシアが驚いて声のした方へ振り向くと、人垣の向こうにこの国の王太子であり、アリシアの婚約者であるパリヤ・ルーセントの姿が見えた。
途端に目の前の人垣が割れ、アリシアとパリヤの間に道が出来る。
あれは…マリーナ・ザイル男爵令嬢。
厳しい顔でアリシアを見るパリヤ、そのパリヤの腕にしがみつくマリーナ。
マリーナの顔は真っ青で、震えているようだった。
「アリシア、愛するマリーナを非難した君を、私は決して許さない」
…は?
今日は学園の春期の終わりに開かれる舞踏会だ。沢山の人がいるのに会場の講堂は静まり返っていた。
「アリシア…」
隣でアリシアの友人ホリー・ロビンソン伯爵令嬢が心配そうに声を掛ける。
アリシアは何を言われているのか心底理解できなかった。
「私はマリーナを愛している。誰が何と言おうと」
非難?って何?
マリーナ様に「パリヤ殿下との距離が近すぎる」と言った事?それとも「身分を弁えなさい」と言った件かしら?
でもそれは、いくら殿下がクラス委員長、マリーナ様が副委員長であっても、見過ごせない程の仲の良さだったから。側から見て分かるほど親密だなんて、王太子…以前に貴族としてあり得ないから忠告をしただけよ。
裏で皆に分からないように親密になったのなら何も言わなかったのに。
パリヤは興奮した様子で何事かを喚いている。
講堂の扉が開いて、王城から駆け付けたらしい、宰相や文官がドヤドヤと入って来た。
そして、パリヤとマリーナを引き摺るようにして講堂を出て行こうと扉へ近付く。
「私は…私は『真実の愛』を見つけたんだ!」
パリヤの声が響き、扉が閉じられた。
パリヤとマリーナが出て行った講堂は、静まり返っていた。
…何が起きたの?
アリシアは何かとんでもない出来事が起きた事を察し、目の前が段々白くなるのを感じた。
足から力が抜けて倒れるアリシアを、ホリーが支えようとするが、そのままアリシアはその場に倒れ込んでしまった。
アリシアの銀色の真っ直ぐな髪が床に広がる。
「お嬢様!」
講堂の扉から、ウィルフィス公爵家の第二執事と侍女が駆け込んで来た。
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