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物理系魔法少女、報告しに行く
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紗奈ちゃんが家に帰って来て、俺を見てから静かな笑みを浮かべる。
その後は語る必要も無いだろう。
時間は過ぎて、なんとか胃に優しい晩御飯を手に入れた俺は、今後について紗奈ちゃんと相談する。
「当分はマスコミが来るだろうね。ちょうど休日だし、約束通り行かない?」
「そうだな。それもアリだな」
「やった」
ご両親への挨拶か、緊張するな。
社会人時代のスーツはもうヨレヨレだし、新しいのを買いたいところだ。
さらに髪の毛などもどうにかしないといけない。
それをやってから行くとしよう。
秘書さんも本部の方で忙しいのか、今日は帰って来なかった。
翌日、転移が利用できないので俺は一旦、アルファに変身する。
「間近で見ると不思議~」
「そうだね。心の方はそのままなんだよね?」
「そうですね。ただ、ちょっと若返りますね」
「心が少しだけ身体に寄る訳だ」
俺は紗奈ちゃんに指定された美容室に堂々と向かった。
張り込んでいるマスコミも当然、話題の俺と今の俺を一緒にする訳ないので話しかけては来ない。
もしもこの姿を悪用しようと考えたら、沢山できるのかもしれない。しないけど。
既に空を歩いて美容室の方に先回りしている紗奈ちゃんと合流する。
元の姿に戻り、入る。
「紗奈さんいらっしゃい⋯⋯お父さん?」
「違いますよ!」
紗奈ちゃんはここを良く利用しているのだろう。とても仲が良さそうだ。
紗奈ちゃんが俺について、話すと素早く手を引いてコソコソ話を始めてしまう。
「ちょっと紗奈さん! 悪い事は言わないけどさ、止めた方が良いって!」
「ムッ。さすがに怒りますよ」
「いやいや。だってさ。見るからに五十台だよ? 何があったか知らないけど、紗奈さんはまだ若いんだから⋯⋯」
「私が決めた事です。それよりもお願いして良いですか?」
渋々と言った様子で俺にどのようにしたいかと聞いて来るので、適当に答えていく。
それが余計に気に触ったのだろう。
紗奈ちゃんに目線で何かを訴えると、彼女は聖母のような暖かく優しい笑みで返した。ただの受け流しである。
「もしも紗奈さんになにかしてみなさい! 絶対に許さないからね!」
なにかできる勇気なんてのは俺にないし、したとしても良くない事になるのは明白だ。
普段の紗奈ちゃんを知らなければしかたないのだろう。
時間をかけて仕上がった俺の見た目は三十代後半まで戻った気がする。
美容師ってすげぇ。
「少しは若返ったんじゃないですか? 三十代後半に見えますよ!」
「星夜さんはギリギリ三十代じゃないですけどね。そもそも、私達と一歳近くしか変わらないですよ」
「え」
俺と美容師さんの目が合う。
彼女の目は社会人時代、最初で最後の歓迎会の飲み会で年齢を聞かれ、答えた時の周囲の目と一緒だった。
絶対に嘘だろ、そんな目だ。
俺も思うよ。だから傷つかない。
本当に紗奈ちゃんとは不釣り合いな見た目だと、十分に分かっている。
「それじゃ、次行こ次」
「あぁ、うん」
料金を支払って、紗奈ちゃんに腕を引っ張られながら次の場所へと向かう。
「紗奈さんのあんな楽しそうな笑顔、初めて見た」
切り落とされた髪の毛などは魔法によって、一瞬で燃えて消える。
身だしなみを整えた俺達は新幹線を使って紗奈ちゃんの実家へと向かう。
新幹線に乗るまではさほど緊張はしてなかったけど、今は心臓がバクバクである。
現実感がなかったが、近づくとそれが湧いてくる。お陰様で緊張してくるのだ。
「こんな日が来るって、夢にも思わなかったなぁ」
「せめて夢には思って欲しかったな」
今日の紗奈ちゃんは朝からご機嫌であり、ずっと笑顔のままだ。
見た目年齢で言うなら、十代でも全然行ける。
駅を離れてバスを使い、紗奈ちゃんの御家族が住んでいる家に到着した。
「お父さん、お母さん。ただいまぁー」
ドアを開けた瞬間、俺に向かって木製の短刀が飛んで来る。
それをノールックで紗奈ちゃんが掴んだ。
「お父さんなんのつもり?」
「そんな一回りも違うような男に愛娘はやらん! 即刻立ち去れえええええ!」
「あらあら」
紗奈ちゃんのお父さんが叫び、ゆっくりとその背後に忍び寄るお母さん。
その手にはハリセンが握られており、紙製で叩いたとは思えない程の音を出した。
俺と紗奈ちゃんが隣に座って、反対側には紗奈ちゃんご両親が座る。
たんこぶが目立つ。
先程までの緊張がまるで嘘のように消え去った。
なんと言うべきか、いつも通りの光景なので落ち着きを取り戻したのである。
「わたしは神宮寺⋯⋯」
「知らん帰れ娘を置いて立ち去れ二度と⋯⋯」
「あらあら」
頭を押さえつけて、金属製の机に強くぶつけた。
「お母さん。星夜さんの前であまり乱暴な事はしないでよ」
「あらあら」
ずっと笑顔なのに、すごく怖いんだけど。大丈夫ですかね?
紗奈ちゃんも自分の父親の事を全く心配してないんだけど。
「愛娘を、こんなジジイにやらんぞ」
「お母さんいつもの貸して」
「あらあら」
紗奈ちゃんがハリセンを受け取り、凍らせた。
「星夜さんをジジイ呼ばわりするな!」
「ストーップ!」
さすがにまずいと思い、魔法で身体強化を施して受け止める。
ら、乱暴なのはお互い様なようで。さすがは親子だ。
その後は語る必要も無いだろう。
時間は過ぎて、なんとか胃に優しい晩御飯を手に入れた俺は、今後について紗奈ちゃんと相談する。
「当分はマスコミが来るだろうね。ちょうど休日だし、約束通り行かない?」
「そうだな。それもアリだな」
「やった」
ご両親への挨拶か、緊張するな。
社会人時代のスーツはもうヨレヨレだし、新しいのを買いたいところだ。
さらに髪の毛などもどうにかしないといけない。
それをやってから行くとしよう。
秘書さんも本部の方で忙しいのか、今日は帰って来なかった。
翌日、転移が利用できないので俺は一旦、アルファに変身する。
「間近で見ると不思議~」
「そうだね。心の方はそのままなんだよね?」
「そうですね。ただ、ちょっと若返りますね」
「心が少しだけ身体に寄る訳だ」
俺は紗奈ちゃんに指定された美容室に堂々と向かった。
張り込んでいるマスコミも当然、話題の俺と今の俺を一緒にする訳ないので話しかけては来ない。
もしもこの姿を悪用しようと考えたら、沢山できるのかもしれない。しないけど。
既に空を歩いて美容室の方に先回りしている紗奈ちゃんと合流する。
元の姿に戻り、入る。
「紗奈さんいらっしゃい⋯⋯お父さん?」
「違いますよ!」
紗奈ちゃんはここを良く利用しているのだろう。とても仲が良さそうだ。
紗奈ちゃんが俺について、話すと素早く手を引いてコソコソ話を始めてしまう。
「ちょっと紗奈さん! 悪い事は言わないけどさ、止めた方が良いって!」
「ムッ。さすがに怒りますよ」
「いやいや。だってさ。見るからに五十台だよ? 何があったか知らないけど、紗奈さんはまだ若いんだから⋯⋯」
「私が決めた事です。それよりもお願いして良いですか?」
渋々と言った様子で俺にどのようにしたいかと聞いて来るので、適当に答えていく。
それが余計に気に触ったのだろう。
紗奈ちゃんに目線で何かを訴えると、彼女は聖母のような暖かく優しい笑みで返した。ただの受け流しである。
「もしも紗奈さんになにかしてみなさい! 絶対に許さないからね!」
なにかできる勇気なんてのは俺にないし、したとしても良くない事になるのは明白だ。
普段の紗奈ちゃんを知らなければしかたないのだろう。
時間をかけて仕上がった俺の見た目は三十代後半まで戻った気がする。
美容師ってすげぇ。
「少しは若返ったんじゃないですか? 三十代後半に見えますよ!」
「星夜さんはギリギリ三十代じゃないですけどね。そもそも、私達と一歳近くしか変わらないですよ」
「え」
俺と美容師さんの目が合う。
彼女の目は社会人時代、最初で最後の歓迎会の飲み会で年齢を聞かれ、答えた時の周囲の目と一緒だった。
絶対に嘘だろ、そんな目だ。
俺も思うよ。だから傷つかない。
本当に紗奈ちゃんとは不釣り合いな見た目だと、十分に分かっている。
「それじゃ、次行こ次」
「あぁ、うん」
料金を支払って、紗奈ちゃんに腕を引っ張られながら次の場所へと向かう。
「紗奈さんのあんな楽しそうな笑顔、初めて見た」
切り落とされた髪の毛などは魔法によって、一瞬で燃えて消える。
身だしなみを整えた俺達は新幹線を使って紗奈ちゃんの実家へと向かう。
新幹線に乗るまではさほど緊張はしてなかったけど、今は心臓がバクバクである。
現実感がなかったが、近づくとそれが湧いてくる。お陰様で緊張してくるのだ。
「こんな日が来るって、夢にも思わなかったなぁ」
「せめて夢には思って欲しかったな」
今日の紗奈ちゃんは朝からご機嫌であり、ずっと笑顔のままだ。
見た目年齢で言うなら、十代でも全然行ける。
駅を離れてバスを使い、紗奈ちゃんの御家族が住んでいる家に到着した。
「お父さん、お母さん。ただいまぁー」
ドアを開けた瞬間、俺に向かって木製の短刀が飛んで来る。
それをノールックで紗奈ちゃんが掴んだ。
「お父さんなんのつもり?」
「そんな一回りも違うような男に愛娘はやらん! 即刻立ち去れえええええ!」
「あらあら」
紗奈ちゃんのお父さんが叫び、ゆっくりとその背後に忍び寄るお母さん。
その手にはハリセンが握られており、紙製で叩いたとは思えない程の音を出した。
俺と紗奈ちゃんが隣に座って、反対側には紗奈ちゃんご両親が座る。
たんこぶが目立つ。
先程までの緊張がまるで嘘のように消え去った。
なんと言うべきか、いつも通りの光景なので落ち着きを取り戻したのである。
「わたしは神宮寺⋯⋯」
「知らん帰れ娘を置いて立ち去れ二度と⋯⋯」
「あらあら」
頭を押さえつけて、金属製の机に強くぶつけた。
「お母さん。星夜さんの前であまり乱暴な事はしないでよ」
「あらあら」
ずっと笑顔なのに、すごく怖いんだけど。大丈夫ですかね?
紗奈ちゃんも自分の父親の事を全く心配してないんだけど。
「愛娘を、こんなジジイにやらんぞ」
「お母さんいつもの貸して」
「あらあら」
紗奈ちゃんがハリセンを受け取り、凍らせた。
「星夜さんをジジイ呼ばわりするな!」
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ら、乱暴なのはお互い様なようで。さすがは親子だ。
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