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舞踏会編
ほいほい?
しおりを挟む腕のなかで、ぴょこんと跳びあがったノィユを、ヴィルが抱っこしなおしてくれる。やさしい。
はー♡
今日も伴侶が、かっこいー♡♡♡
うっとりするノィユをなでなでしてくれる伴侶が、今日もやさしいです!
「……ノィユ? ヴィルにうっとりするのはいいけど……聞いてる?」
ネメド王ザイアに謁見中でした!
あわあわしたノィユは、改めて会話を思いだす。
「ヴィルと僕が、ドディア帝国の舞踏会に、ご招待、ですか? ……ヴィルがご招待? 強いから?」
舞踏会に強いが関係あるのか分からないけれど、魔物の出没するヴァデルザ領の領主は、他国ではちょこっと有名だったりするらしい。
他にそんな土地がないから、魔物を研究したい人とかは興味があるみたいだよ。
滅多とないけど。
ほとんど知られていないけど。
ドディア帝国は研究熱心だし、大陸の最先端を走ってるし、この間、ゾンデ王国にある魔界の境界が薄くなっちゃうという大事件が起こったんだけど、何とかしてくれたのもドディア帝国らしい。
ゾンデ王国で魔界との境界が薄まって、魔物が溢れてきたんだって。
ヴァデルザ領では常にあふれてるけど、そんなのこの大陸でヴァデルザ領だけらしいからね。
他で魔物が出ると、びっくりだよね。
しかも瘴気で、次々にゾンデ王国の植物や動物が魔物化してしまうという、おそろしい事態に!
『え、この世界が魔界になっちゃうの? やばくない?』
『今まで放置してごめんよ、ゾンデ王国!』
『対岸の家事だった!』
『……いや、火事じゃね……?』
『いや、家事は大変なんだよ! 真剣にやると死んじゃうよ!』
『よし、こういう時こそ、ヴィルが行ったら何とかなるんじゃないかな! 行ってもらおう!』
『……家事をしに……?』
とかいう無茶振りが、王族と高位貴族のなかで決定し、ヴィルに
『お願いだからゾンデ王国に行って、たすけてあげて!』
という依頼をかけようとしたら、ドディア帝国が光の速さで解決してくれたという報が入ったという。
後から聞いたよ。
ヴィルが行って酷い怪我をしたりしなくてよかった!
解決してくれたドディア帝国、ありがとう!
泣いて感謝したノィユだったけれど、召喚されちゃったよ。
『……来てくれなかったね……』
とかいう恨み節を聞かされたりするのかな……?
そ、それは伴侶を守らねばならないのです!
『ヴィルは行こうとしてくれたけど、ドディア帝国があまりに速く解決してくれたので! 悪気はないんです、ごめんなさい!』
誠心誠意、謝罪しないとね。
伴侶としてはね!
えへん。
「僕が、ヴィルに代わって謝ってきます!」
ちっちゃな胸を叩くノィユに、ネメド王ザイアが、生あたたかい目になってる。
「……いや、うん、何か誤解があるようだが、招待される主賓はノィユで、ヴィルは伴侶枠らしい」
「………………え………………?」
何か、しましたか……?
ドディア帝国に叱られるようなことを……?
「も、もしかして、ほいほい踊り!?」
めちゃくちゃ流行って、ネメド王国中がほいほいしてて、ドディア帝国までほいほいしちゃった!?
『皆で、ほいほいしてて、困るんだけど』
しかられちゃうの──!?
「ちがうと思うな」
呟くザイアに、ヴィルもこっくり頷いてる。
────────────────
ずっと読んでくださって、心からありがとうございます!
この間書くのを忘れていたのですが、舞踏会編、はじまりましたー!
ノィユとヴィルが『もふもふ獣人転生』に遊びにゆくお話なのですが、お読みでない方もお楽しみいただけるようにお書きするつもりなので、気楽に読んでくださったら、とてもうれしいです。
お気に入り3800もありがとうございます……!
ノィユとヴィルが、一番お気に入りに入れていただいたお話になりました。
ひとつひとつのお気に入り、いいね、エール、ご感想が、とてもとてもうれしいです。
ふたりと皆と一緒に、心から御礼申しあげます。
ほんとうに、ありがとうございます!
完結したお話ですが、まだ読んでくださる方がいらっしゃるなら何かお書きしてみようと思って、ひねりだしたのが舞踏会編なので、ちょこっとでも楽しんでくださったら、とてもとてもうれしいです。
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