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ヴィルの夢
なかよくしたい
ヴィルの夢は、魔物となかよくすることらしい。
ツーもホーも、とびきり可愛いよね。
魔物だなんて信じられない!
ちがう。
魔物のことを、怖くて凶暴で残忍だって決めつけてる自分たちのほうに問題があるんじゃないのかな。
ぬくぬくの温泉からでて、ヴィルのお背なを流しながら、ノィユは首をかしげる。
「魔物さんと、なかよくするにはどうしたらいいのかな。
ツーとホーは、どうやって、なかよくなったの?」
聞いたノィユを抱っこして、のぼせるからとヴィルは温泉を出た。
バチルタ邸に帰って、ノィユの髪を拭きながら、ツーとホーと出逢った時のお話をしてくれる。
「あぁ……!
ツーとホーのために、ヴィルは5歳で覚醒したの──!?」
泣いてしまったノィユを、ヴィルのたくましい腕が抱っこしてくれた。
「ノィユ、3歳で、借金を、返済して、領地を、復興、させた。
俺より、ずっと、すごい」
ぶんぶん僕は、首をふる。
「僕の中身は今のヴィルとおんなじくらいなんだよ。全然ちっともすごくないよ」
やさしく僕の髪をふいてくれたヴィルも、首をふる。
「今まで、の、バチルタ家の、誰も、できなかった、ことを、ノィユは、したんだ」
僕を抱きしめてくれたヴィルが、輝くようなかんばせで、微笑んでくれる。
「俺は、ノィユを、誇りに、思う」
「……っ……泣いちゃうよ……ヴィル……」
ぎゅうぎゅう抱きついたら、ぎゅうぎゅう抱きしめてくれる。
「僕は、ヴィルが、誇りだよ。
辺境の地でずっとずっと領地を守って、国を守って、世界で一番強くなったヴィルが、僕の誇り」
ささやいたら、ヴィルの凛々しい眉がさがる。
「……いちばん、じゃ、ない、かも……」
しょんぼりする伴侶が、今日も世界で一番可愛いです──!
「透夜のこと?
あの人は異世界転生でチートだから。ヴィルのほうが、すんごいの!」
たぶん!
ヴィルは小さく首をふった。
「ひどい目に、あって、ひどい、鍛錬を、したんだと、思う。あの子たち、みんな」
「……そうなんだね」
そう、魔法とファンタジーの夢の世界のようで、この世界はなかなかに厳しい。
僕も草で生きてたからね!
そう思ってから、前世でもひどいことはたくさんあって、戦争や、いさかいがいつも起こっていたことを思いだす。
自分にできることが募金くらいで、ただ祈ることしかできなかったことを。
「……僕、今度こそ何かしたい。
みんなが、なかよく生きられるように。
それがヴィルの願いなら、なおさら」
最愛の伴侶の頬に手をのばす。
思いをこめて
ちゅ
くちづけたら、紅いまなじりで笑ってくれる。
「ノィユ、だいすき」
ささやいてくれるから。
……ちがう、何にもしてくれなくたって
「ヴィル、だいすき」
伴侶はやっぱり、最愛なのです。
ヴィルのためなら、どんなことだって、やれちゃう気がするのです。
────────────────
ずっと読んでくださって、ほんとうにありがとうございます!
今、他のお話でルビーファンタジーBL大賞様に応募しているのですが、せっかくなのでノィユとヴィルも一緒に応募してみることにしました!(笑)
というわけで、ノィユとヴィルの動画を作ってみました!(笑)
インスタ @siro0088
Youtube @BL小説動画 です!
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったらお話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです!
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