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村で邪魔者として育った少年・楓は、唯一の家族だった母を村人に殺され、自身も山の鬼への生贄として差し出される。山の神である鬼・煌鬼は、本来なら楓を返すつもりだったが、強がりながらもすぐ泣いてしまう楓を気に入り、そのまま屋敷に住まわせる。
楓は最初、煌鬼の過剰な世話や甘やかしを拒絶するが、煌鬼は気にせず抱き上げたり構い続けたりする。やがて楓は、母を失った孤独と「捨てられる恐怖」を抱えていることが明らかになり、煌鬼のそばにいると安心してしまう自分に気づき始める。
村人に連れ戻されそうになった時、楓は思わず煌鬼にしがみつき「行きたくない」と本音を漏らす。煌鬼は村人を追い払い、「余は捨てぬ」と楓に告げる。それ以降、楓は煌鬼を避けようとしながらも逆に離れられなくなり、自分でも気づかないうちに依存を深めていく。
文字数 23,654
最終更新日 2026.05.21
登録日 2026.05.15
神エリオスが治める天界には、十二人の眷属が暮らしている。
その六番目に生まれたシンは、戦いや役目に秀でているわけではなく、ただ台所に立ち、皆のために料理を作る穏やかな存在だった。
シンの作る食事に惹かれて集まる眷属たち。
年少のルカやユウは特に懐き、上位の眷属たちも気づけば彼の周りで過ごす時間を当たり前にしていた。そんな中、主神エリオスだけは誰よりも静かに、けれど確かにシンを見つめ続けていた。みんなに等しく優しい神でありながら、ほんの少しだけシンに甘い。ある日、天界の結界が揺らぐ事件が起きる。
その異変を、シンは無意識に鎮めてしまう。それをきっかけに明かされていくのは、「六番目」にだけ与えられた特別な役割。
シンはただ愛されていたのではなく、天界そのものを穏やかに保つ“境目の存在”だった。眷属たちに囲まれながら、少しずつ自分の力と向き合うシン。
そして、長い時を生きる神エリオスが、なぜ最初からシンだけを少し特別に見つめていたのか。穏やかな日常の中で育つ、静かな恋。
世界を支える力と、ひとつの居場所を巡る、優しいファンタジーBL。
文字数 107,262
最終更新日 2026.05.21
登録日 2026.05.12
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