悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ

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あれ?

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 めちゃくちゃかっこいいカイと、めちゃくちゃ凛々しいのーすちゃんが、魔力欠乏でよれよれになった僕を、両脇から支えてくれました。

 確かに立ってるのもつらかったので、ありがたいし、うれしいんだけど、両手に花感が半端ないよ……!


「……主人公って、俺じゃなくて、ユィリくんじゃないの……?」

 アーシェくんの目が、うろんになってる。

 きゃ──!


「僕、魔力が少ないから、カイが水の魔力を、のーすちゃんが光の魔力を補充してくれるだけなんだよ」

 説明してみました。

「ふぅううん」

 アーシェくんの、うろんな目が、止まらない……!


「ちょっと魔力欠乏でよれよれしちゃって、立ってるのも、つらい感じだから、支えてくれてるだけなんだよ」

 さらに説明を重ねてみました!

「ふぅううぅうぅん」

 ………………?

 ……あれ?

 説明をすればするほど、アーシェくんの目が、うろんになってる!

 きゃ──!


「元王太子殿下をお助けするために、ユィリおぼっちゃまは魔力欠乏状態であられます。
 回復なさるために、お部屋をお貸しください」

 さっくりカイが、仕切ってる!

「あ、あぁ、すぐに用意してもらうね」

 トトラが従僕さんに指示を出してくれて、すぐにお部屋を使えるようにしてくれたみたいです。

 従僕さんに何かを耳打ちされて、かすかに目を見開いたトトラが、うなずいた。

 お仕事はやい!

「ではユィリおぼっちゃま、参りましょう」

 微笑んだカイが、おひめさま抱っこしてくれようとするのを、のーすちゃんが止める。

「俺が運ぶよ」

 さっと僕を、おひめさま抱っこしてくれようとする、のーすちゃんの手をカイが阻んで、ふたりが、バチバチしてる──!

 きゃ──!


「なんか二人とも忙しそうだから、僕が運んであげるね」

 トトラが、ひょいと僕をおひめさま抱っこしてくれました。


「あぁあぁアア──!」

 カイと、のーすちゃんと、アーシェくんに、叫ばれました。

 ……ご、ごめんなさい?


「あ、あの、僕ひとりで歩けるよ。ありがとう、トトラくん」

 背が高くて、ほっそりしているのに、意外に僕を軽々と抱きあげてくれたトトラに、びっくりしながら遠慮してみました。

『鉄板BL』のお話がなかなか思い出せないんだけど、トトラも攻略対象みたいな扱いだったのかも……!

 トトラ、めちゃくちゃいい匂いするよ!

 王太子と第11王子の間で揺れ動く恋心とか、とっても鉄板だよね!

 ……鉄板かな……?

 不思議になりつつ、とりあえず腕の中から抜けだそうとしたら、やさしく止められました。


「すんごくちっちゃいから、だいじょうぶ」

 とってもいい笑顔でした。


 …………………………。

 そこは、『羽のように軽いから心配しないで♡』──って言うところじゃないの!?

 やっぱりトトラは、ちょっと攻略対象じゃないような気がする──!


 抱きあげてもらっているのに、ぷりぷりおこになる僕を、さくさくトトラが運んでくれたのは王宮の離れの宮だった。

 ちいさな噴水が、ちいさな水の玉をふりまいて、ちいさな虹が白い宮を彩った。
 真白な花々の咲き乱れる宮は、あまい香りに満ちている。

「……え、こんな豪華なお部屋じゃなくて、従僕さんが使ってる仮眠室とかでいいんだよ?」

 あわあわする僕に、トトラがささやいた。


「もっちもっちに、お客さま」

「……え……?」


 きょとんとする僕の前で、真白な宮の扉が開いてく。









────────────────


 ずっと読んでくださって、ほんとうにありがとうございます!

 ほんとのほんとに一瞬でしたね!(笑)
 応援してくださった皆さまのおかげげす、ほんとうに、ありがとうございます!

 感謝の気もちをこめて?(笑) きんにくひめの動画をつくりました(笑)

 インスタ @siro0088 
 Youtube @BL小説動画 アカウントなしでも、どなたでもご覧になれます
 プロフのWebサイトから、どちらにも飛べるので、もしよかったら!

 まじめな?(笑)動画ばかりじゃなくて、楽しいのもあげられたらいいなと思います!(笑)

 もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです!





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