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21話
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━━━━━━ここからは蓮見尚人の過去の話。
病院の廊下を走る音が聞こえ、尚人は窓の外を見つめていたが視線を扉に映す。
ガラガラッ
勢いよく開かれた扉から息切れしている男女が現れた。そして、尚人をギュッと強く抱きしめる。
「ただいまー!尚人!元気にしてた?」
「おかえり!!」尚人は屈託のない笑顔でベッドから飛び起きお父さんとお母さんの元へ走っていく。
生まれた時から体が弱く病院で過ごすことが多かった尚人は、面会の時でしか両親に会えなかった。心配性な両親は毎日仕事が終わると病院に顔を出し、面白い話を尚人に聞かせていた。
両親と過ごす時間は尚人にとって唯一の宝物だった。学校へ行っても体調を崩しがちで友達を作ることすら叶わない。久しぶりに登校してもクラスの輪から離れている。だから、尚人は学校よりも病院が好きだった。
「ーーーそういえば、もうすぐで尚人の誕生日ね」
「そうだな。何か欲しいものとかあるか?」
お父さんとお母さんに欲しいものを尋ねられ、尚人は少し考え込み……「本が欲しい!!」と答えた。
「よし、分かった!面白そうな本をいっぱい買ってくるぞ!」
お父さんは胸を軽く叩きながら「任せなさい」と言う。
お母さんも「可愛い息子のお願いですものね」と笑顔で応える。そして和やかな雰囲気のまま両親は帰っていった。
尚人は早く誕生日にならないかなと胸を踊らせながら、来る日も来る日もカレンダーに目を通した。
そして誕生日当日ーー
「尚人くん、誕生日おめでとう!」
小さい頃からお世話になってる看護師さんが病室に顔をのぞかせてお祝いの言葉を送る。
「ありがとう!」
「今日で8歳になったんだね!成長が早くてびっくりするよ」と笑顔で話す。そして少し話した後、病室を出た。
尚人は窓の外に視線を移し、病院の駐車場を眺める。
「早く来ないかな」暗くなってからじゃないとお父さんとお母さんは来ないので、ずっとソワソワしていた。
そして、時計の短い針が7を刺した時、病室の扉が勢いよく開かれた。
「尚人ー!遅くなってごめんね!」
「誕生日おめでとう!」
顔が隠れるくらいの大きな花束と大きな紙袋を抱えてお父さんとお母さんが顔を出した。
「遅いよ!」と頬を膨らませながらも笑顔でお父さんお母さんに抱きつく。
「会議が長引いてな、悪かった!」
「花を包んで貰ってたらいつの間にか大きくなってしまったのよ」と笑顔で話すお母さんに自然と笑みが零れる。そこから、ケーキに蝋燭を立て8歳の誕生日を両親と一緒に過ごした。
だが、お母さんとお父さんは病室に来てから僅か1時間ほどで「明日朝イチで仕事があるからそろそろ帰るわね」と帰る準備を始めた。
「もう帰っちゃうの?まだ一緒にいたいよ」と我儘を言う。
「本当はまだ一緒にいたいんだが、明日また来るよ。ごめんな」と申し訳なさそうに謝る両親に尚人は寂しさで泣いてしまう。
今思えば、この時、素直に両親を返していれば長生きしていたのかもしれないと後悔が募る。
最終的に両親は尚人が寝付くまで、そばに居てくれた。そして、尚人が寝たのを確認すると病室を出て帰っていった。
次の日、尚人が看護師から聞いたのは両親の死だった。飲酒運転をしていた車が両親の車に正面衝突をしたらしい。大雨で視界が悪く夜遅かったというのもあり、発見が遅れてしまった。初めは聞き入れられない単語だらけだった。
両親の葬儀に参加をしていた時、お父さんのお兄さんが泣き崩れていた。その光景をただ呆然と遠くで眺めているだけしか出来なかった。
伯父さんは尚人を見つけると、鬼の形相で胸ぐらを掴み暴言を吐いた。
「お前の我儘が一輝を殺したんだぞ!、病弱なお前が……なんで、生きてるんだよ……」
「ちょっと、やめなさいよ…!」
葬儀に参列していた人が伯父さんと尚人の間に入り距離をとる。
俺の我儘が……お父さんやお母さんを殺した………?
まだ、一緒に居たかっただけなのに……。
伯父さんの言葉を理解するのに時間はかからなかった。それと同時にお父さんやお母さんを俺の我儘で引き止めてしまった事に対する罪悪感が心を支配する。涙がぶわっと一気に溢れてきた。
「っ…ごめんなさい…」
病院の廊下を走る音が聞こえ、尚人は窓の外を見つめていたが視線を扉に映す。
ガラガラッ
勢いよく開かれた扉から息切れしている男女が現れた。そして、尚人をギュッと強く抱きしめる。
「ただいまー!尚人!元気にしてた?」
「おかえり!!」尚人は屈託のない笑顔でベッドから飛び起きお父さんとお母さんの元へ走っていく。
生まれた時から体が弱く病院で過ごすことが多かった尚人は、面会の時でしか両親に会えなかった。心配性な両親は毎日仕事が終わると病院に顔を出し、面白い話を尚人に聞かせていた。
両親と過ごす時間は尚人にとって唯一の宝物だった。学校へ行っても体調を崩しがちで友達を作ることすら叶わない。久しぶりに登校してもクラスの輪から離れている。だから、尚人は学校よりも病院が好きだった。
「ーーーそういえば、もうすぐで尚人の誕生日ね」
「そうだな。何か欲しいものとかあるか?」
お父さんとお母さんに欲しいものを尋ねられ、尚人は少し考え込み……「本が欲しい!!」と答えた。
「よし、分かった!面白そうな本をいっぱい買ってくるぞ!」
お父さんは胸を軽く叩きながら「任せなさい」と言う。
お母さんも「可愛い息子のお願いですものね」と笑顔で応える。そして和やかな雰囲気のまま両親は帰っていった。
尚人は早く誕生日にならないかなと胸を踊らせながら、来る日も来る日もカレンダーに目を通した。
そして誕生日当日ーー
「尚人くん、誕生日おめでとう!」
小さい頃からお世話になってる看護師さんが病室に顔をのぞかせてお祝いの言葉を送る。
「ありがとう!」
「今日で8歳になったんだね!成長が早くてびっくりするよ」と笑顔で話す。そして少し話した後、病室を出た。
尚人は窓の外に視線を移し、病院の駐車場を眺める。
「早く来ないかな」暗くなってからじゃないとお父さんとお母さんは来ないので、ずっとソワソワしていた。
そして、時計の短い針が7を刺した時、病室の扉が勢いよく開かれた。
「尚人ー!遅くなってごめんね!」
「誕生日おめでとう!」
顔が隠れるくらいの大きな花束と大きな紙袋を抱えてお父さんとお母さんが顔を出した。
「遅いよ!」と頬を膨らませながらも笑顔でお父さんお母さんに抱きつく。
「会議が長引いてな、悪かった!」
「花を包んで貰ってたらいつの間にか大きくなってしまったのよ」と笑顔で話すお母さんに自然と笑みが零れる。そこから、ケーキに蝋燭を立て8歳の誕生日を両親と一緒に過ごした。
だが、お母さんとお父さんは病室に来てから僅か1時間ほどで「明日朝イチで仕事があるからそろそろ帰るわね」と帰る準備を始めた。
「もう帰っちゃうの?まだ一緒にいたいよ」と我儘を言う。
「本当はまだ一緒にいたいんだが、明日また来るよ。ごめんな」と申し訳なさそうに謝る両親に尚人は寂しさで泣いてしまう。
今思えば、この時、素直に両親を返していれば長生きしていたのかもしれないと後悔が募る。
最終的に両親は尚人が寝付くまで、そばに居てくれた。そして、尚人が寝たのを確認すると病室を出て帰っていった。
次の日、尚人が看護師から聞いたのは両親の死だった。飲酒運転をしていた車が両親の車に正面衝突をしたらしい。大雨で視界が悪く夜遅かったというのもあり、発見が遅れてしまった。初めは聞き入れられない単語だらけだった。
両親の葬儀に参加をしていた時、お父さんのお兄さんが泣き崩れていた。その光景をただ呆然と遠くで眺めているだけしか出来なかった。
伯父さんは尚人を見つけると、鬼の形相で胸ぐらを掴み暴言を吐いた。
「お前の我儘が一輝を殺したんだぞ!、病弱なお前が……なんで、生きてるんだよ……」
「ちょっと、やめなさいよ…!」
葬儀に参列していた人が伯父さんと尚人の間に入り距離をとる。
俺の我儘が……お父さんやお母さんを殺した………?
まだ、一緒に居たかっただけなのに……。
伯父さんの言葉を理解するのに時間はかからなかった。それと同時にお父さんやお母さんを俺の我儘で引き止めてしまった事に対する罪悪感が心を支配する。涙がぶわっと一気に溢れてきた。
「っ…ごめんなさい…」
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