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第22章 外出予定が続く週
122 来週はお休み?
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前座は『アロカンフ』という名称の男性2人による、『鏡』というタイトルのパントマイムというか劇。
2人が向かい合わせに立っていて、人物役が動くと鏡像役が同じ動きをするという芸。
なのだけれど、途中から鏡像役が動くのに疲れて、鏡の前の人物が見ていない時は動きをサボろうとする。
そしてサボっている時に人物役が鏡を見そうになると、慌てて同じ格好をして誤魔化す。
そのうち人物の方も、鏡像の動きが怪しいと感じてきて、さっと動いて鏡を見るなんてことをやり始める。
何とか鏡の方も同じ動きをするのだけれど、所々微妙に真似し切れていない部分が出て、人物側がますます怪しむ。
人物側は考える素振りをした後、『ひらめいた!』という感じで手をたたき、鏡に向けて目を閉じてキスしようとする。
鏡も嫌そうな顔をしつつ真似をするけれど、唇が近づいたところで『もう勘弁してくれ』とばかりに鏡を押し出す真似をして、人物を倒し、逃げていく。
そんな内容だ。
小道具も言葉による説明も一切無しで、あるのは『鏡』というタイトルと、向かい合わせの2人の動きだけ。
それでも意味が伝わるし、細かい動きが結構笑える。
慌てて真似をした時の、鏡像側の動きとか表情とか。
これはこれで立派な芸として、演劇そのものと同じ位価値がある気がする。
なんて思ったら知識魔法が起動した。
『前座は舞台の一分野として、芸そのものはその後の主公演と同等とされています。主公演の劇団等の新人がやる場合もありますが、前座専門の芸人も多く、また劇団の主役級が前座芸人に転進する例も多く見られます。人気がある俳優の場合、劇団員でいるよりも単独で前説をやる方が収入が多くなることが多い為です。また劇場の公演情報も、主公演のほかに前座芸について記載してあるのが普通で、前座の方が集客力が大きい場合も往々にして存在します』
この辺り、日本と大分違う気がする。
私は日本のこういった世界をよく知らないけれど、ペルリアの公演はピン芸人の公演と劇団の公演がくっついた感じだと思えばいいのだろうか。
そこまで考えたところで、幕が上がる。
舞台上は柱に縛られた男1人と、柱の横で長槍を構えた男2人、そして白い長衣を着用し白く高い冠を被った男1人。
冠を被った男の台詞で、これは処刑会場であり、柱に縛られている男が『神の摂理を乱した』として死刑に処されるということが分かる。
そしてまさに、刑の執行を命じようとしたその時。
暗くなっていた客席側の左右、2人席と4人席の間にある2本の通路部分だけが明るくなった。
左右の通路、客席後ろ方向から、2人ずつ4人の男が、4人とも側転で一気に前へとやってきて、舞台前からジャンプして、舞台の上に降り立つ。
何なんだこれは、そう思う間に妙にダンサブルな殺陣がはじまり……
◇◇◇
約1時間30分後。
いつもの公園のベンチにて。
「『王の帰還』というからトールキンかと思ったら、バーフバリだった気分だ。内容は違うし面白かったけれど」
アキトが言いたいことは分かる。
でもここは、突っ込むというか訂正しておこう。
「わかるけれど、バーフバリは『王の帰還』じゃなくて『王の凱旋』だった気がする」
「そういえばそうだった。ひょっとして見た?」
「家で契約しているサブスクで見た。あんまりちゃんと見なかったけれど」
「なるほど」
「でも確かにそんな感じだよね。やたら踊っていたし。面白かったけれど」
ストーリーそのものは単純。
絶対神権制の王国で、若者達が革命を起こし王国を倒す、以上だ。
一応歴史上の話をモチーフにはしているらしい。
しかし内容は何というか……踊り狂っていたとしか言いようがない。
しかもそのダンスは、舞台上でだけではない。
最初も客席後方から連続側転で舞台にやってきたし、舞台上に人が少ないなと思ったら、客席側が急に明るくなって別のダンスがはじまったりする。
更にその間に左右端前方の席から観客が6名ほど連れ去られ、舞台上で新兵訓練よろしくいじられたりなんて場面が並行していたりする。
もちろん訓練もダンス形式で、お手本通りに踊れないと更なる訓練を受けるという状態。
ある程度の訓練をやらされた後、革命軍に助け出され、無事観客席に戻れるのだけれど。
私だったら勘弁してほしいけれど、あれが好きな観客もきっといるのだろう。
実際、B席は両端の前から売れていた。
あれはきっと、舞台に上がることを期待して席を選んだのだろうから。
「面白かったし生のダンスの迫力もあったし、またエノテーカ舞踏団の公演があったら見たいとは思うけれどさ。とりあえず左右端の前列に座るのはやめておこう。もしチアキがやりたいというなら別だけれど」
どうやらアキトも、同じことを思っていたようだ。
「私もやめとく。ダンスなんて自信は無いし」
「僕もだ。さて、それじゃ来週の予定だけれど、来週は5曜日に一斉試験があるけど、どうする?」
そうだ、今日は4月21日の第2曜日。
それに試験前となると……
「またきっと、5日前くらいに試験の通知が来るんだよね、きっと。多少の変更はあっても問題ないとは思うけれど、用心はしたほうがいいかも」
「確かにそうかな。前回は学習の基準や長期課程(Ⅰ)に残る基準が正答率6割から8割に変わったし。上がっても9割までなら問題ないと思うけどさ。まあ基準を下げることはあっても、上げることはもうないと思うけど」
ちょっと気になることを言ったので、聞いてみる。
「基準を下げることはあっても上げることはないって、どういうこと?」
「表計算の課題で、第一施設と第二施設の人数が出せるようになった。今のポアノンの施設全体の生徒数は69人減って、411人になっている。でも第一施設と第二施設の人数比はほとんど変わっていない。おおむね5対1のままだ。ならきっと、次の試験でも同じ位の人数比になるようにするんじゃないか。ひょっとしたら前の試験で基準を上げたのは、この人数比にするためじゃないか。そう思ったからさ」
なるほど、言われてみれば、確かにそうだ。
「確かにその可能性は高いよね」
「まあ第二施設というか長期課程(Ⅰ)の基準がどうだろうと、こっちは学習内容を全部確実にしておかなきゃならないんだけれどさ。これでようやく全体の半分ってところだし、まだ先は長いかな」
演劇くらい行っても問題ないだろう。
でも一応、用心はした方がいいということで……
「なら来週は見送りで、試験の結果が出たら伝達魔法で連絡が無難かな」
「だね。試験までに再来週の良さそうな劇を調べておくよ」
2人が向かい合わせに立っていて、人物役が動くと鏡像役が同じ動きをするという芸。
なのだけれど、途中から鏡像役が動くのに疲れて、鏡の前の人物が見ていない時は動きをサボろうとする。
そしてサボっている時に人物役が鏡を見そうになると、慌てて同じ格好をして誤魔化す。
そのうち人物の方も、鏡像の動きが怪しいと感じてきて、さっと動いて鏡を見るなんてことをやり始める。
何とか鏡の方も同じ動きをするのだけれど、所々微妙に真似し切れていない部分が出て、人物側がますます怪しむ。
人物側は考える素振りをした後、『ひらめいた!』という感じで手をたたき、鏡に向けて目を閉じてキスしようとする。
鏡も嫌そうな顔をしつつ真似をするけれど、唇が近づいたところで『もう勘弁してくれ』とばかりに鏡を押し出す真似をして、人物を倒し、逃げていく。
そんな内容だ。
小道具も言葉による説明も一切無しで、あるのは『鏡』というタイトルと、向かい合わせの2人の動きだけ。
それでも意味が伝わるし、細かい動きが結構笑える。
慌てて真似をした時の、鏡像側の動きとか表情とか。
これはこれで立派な芸として、演劇そのものと同じ位価値がある気がする。
なんて思ったら知識魔法が起動した。
『前座は舞台の一分野として、芸そのものはその後の主公演と同等とされています。主公演の劇団等の新人がやる場合もありますが、前座専門の芸人も多く、また劇団の主役級が前座芸人に転進する例も多く見られます。人気がある俳優の場合、劇団員でいるよりも単独で前説をやる方が収入が多くなることが多い為です。また劇場の公演情報も、主公演のほかに前座芸について記載してあるのが普通で、前座の方が集客力が大きい場合も往々にして存在します』
この辺り、日本と大分違う気がする。
私は日本のこういった世界をよく知らないけれど、ペルリアの公演はピン芸人の公演と劇団の公演がくっついた感じだと思えばいいのだろうか。
そこまで考えたところで、幕が上がる。
舞台上は柱に縛られた男1人と、柱の横で長槍を構えた男2人、そして白い長衣を着用し白く高い冠を被った男1人。
冠を被った男の台詞で、これは処刑会場であり、柱に縛られている男が『神の摂理を乱した』として死刑に処されるということが分かる。
そしてまさに、刑の執行を命じようとしたその時。
暗くなっていた客席側の左右、2人席と4人席の間にある2本の通路部分だけが明るくなった。
左右の通路、客席後ろ方向から、2人ずつ4人の男が、4人とも側転で一気に前へとやってきて、舞台前からジャンプして、舞台の上に降り立つ。
何なんだこれは、そう思う間に妙にダンサブルな殺陣がはじまり……
◇◇◇
約1時間30分後。
いつもの公園のベンチにて。
「『王の帰還』というからトールキンかと思ったら、バーフバリだった気分だ。内容は違うし面白かったけれど」
アキトが言いたいことは分かる。
でもここは、突っ込むというか訂正しておこう。
「わかるけれど、バーフバリは『王の帰還』じゃなくて『王の凱旋』だった気がする」
「そういえばそうだった。ひょっとして見た?」
「家で契約しているサブスクで見た。あんまりちゃんと見なかったけれど」
「なるほど」
「でも確かにそんな感じだよね。やたら踊っていたし。面白かったけれど」
ストーリーそのものは単純。
絶対神権制の王国で、若者達が革命を起こし王国を倒す、以上だ。
一応歴史上の話をモチーフにはしているらしい。
しかし内容は何というか……踊り狂っていたとしか言いようがない。
しかもそのダンスは、舞台上でだけではない。
最初も客席後方から連続側転で舞台にやってきたし、舞台上に人が少ないなと思ったら、客席側が急に明るくなって別のダンスがはじまったりする。
更にその間に左右端前方の席から観客が6名ほど連れ去られ、舞台上で新兵訓練よろしくいじられたりなんて場面が並行していたりする。
もちろん訓練もダンス形式で、お手本通りに踊れないと更なる訓練を受けるという状態。
ある程度の訓練をやらされた後、革命軍に助け出され、無事観客席に戻れるのだけれど。
私だったら勘弁してほしいけれど、あれが好きな観客もきっといるのだろう。
実際、B席は両端の前から売れていた。
あれはきっと、舞台に上がることを期待して席を選んだのだろうから。
「面白かったし生のダンスの迫力もあったし、またエノテーカ舞踏団の公演があったら見たいとは思うけれどさ。とりあえず左右端の前列に座るのはやめておこう。もしチアキがやりたいというなら別だけれど」
どうやらアキトも、同じことを思っていたようだ。
「私もやめとく。ダンスなんて自信は無いし」
「僕もだ。さて、それじゃ来週の予定だけれど、来週は5曜日に一斉試験があるけど、どうする?」
そうだ、今日は4月21日の第2曜日。
それに試験前となると……
「またきっと、5日前くらいに試験の通知が来るんだよね、きっと。多少の変更はあっても問題ないとは思うけれど、用心はしたほうがいいかも」
「確かにそうかな。前回は学習の基準や長期課程(Ⅰ)に残る基準が正答率6割から8割に変わったし。上がっても9割までなら問題ないと思うけどさ。まあ基準を下げることはあっても、上げることはもうないと思うけど」
ちょっと気になることを言ったので、聞いてみる。
「基準を下げることはあっても上げることはないって、どういうこと?」
「表計算の課題で、第一施設と第二施設の人数が出せるようになった。今のポアノンの施設全体の生徒数は69人減って、411人になっている。でも第一施設と第二施設の人数比はほとんど変わっていない。おおむね5対1のままだ。ならきっと、次の試験でも同じ位の人数比になるようにするんじゃないか。ひょっとしたら前の試験で基準を上げたのは、この人数比にするためじゃないか。そう思ったからさ」
なるほど、言われてみれば、確かにそうだ。
「確かにその可能性は高いよね」
「まあ第二施設というか長期課程(Ⅰ)の基準がどうだろうと、こっちは学習内容を全部確実にしておかなきゃならないんだけれどさ。これでようやく全体の半分ってところだし、まだ先は長いかな」
演劇くらい行っても問題ないだろう。
でも一応、用心はした方がいいということで……
「なら来週は見送りで、試験の結果が出たら伝達魔法で連絡が無難かな」
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