28 / 202
第6章 嵐と実りの季節です
28 離脱不可能な罠
しおりを挟む
暴風雨の中女子高生が水着で歌いながら踊る。
そんな白昼夢のような時間の後、俺達はバーベキューを開始した。
バーベキュー用の鉄板その他は工房にあった鉄板で適当に作った。
俺の魔法で鉄板を切って曲げて脚をつけただけだけれども。
後は香緒里ちゃんの魔法で鉄板の端付近以外に200℃になる魔法をかけた。
お手軽だがこれで充分だろう。
由香里姉が油を油を引いて冷凍ラム肉ともやしをドン、と載せる。
「ミドリ、解凍魔法頼むわ」
「そんな魔法無いけどな」
そう言いつつ鈴懸台先輩が冷凍肉に軽く火炎魔法をかける。
これできれいに解凍されてしまうあたり熟練の技を感じる。
「ついでに先取り!」
鈴懸台先輩がまだ生の状態の冷凍ラム肉を箸で取った。
しかし自分の皿に置く時には既に焼いた状態になっている。
「あ、ミドリそれ反則!生取って魔法で焼いて食べるなんでずるい!」
「じゃあ平等に火を通してやろうか」
鈴懸台先輩は箸で肉ともやしを平らに広げ、そしてわざとらしく呪文を唱える。
「ふふふふふ、炎を極めたる者の技とくと見よ!秘技、バーベキューファイア!」
一瞬でもやしがしんなりとし、肉の色が変わった。
「おおっ!」
と驚くと同時に全員の箸が自分の分確保に動く。
あっという間にもやしだけになる鉄板。
取り損ねた俺は仕方なくもやしを残ったラム肉のたれに絡めて集めて皿に取る。
あ、でもこれも結構美味しいかも。
すると月見野先輩が俺を突っついた。
「長津田君、接着剤を使っていない熱加えても大丈夫な板ってありますかしら。幅は30センチ位長さ1メートル以上欲しいのですけれど」
ちょっと考える。
「杉の目地板でよければありますよ」
「お願いしていいですか」
「ええ」
俺は目地板を4本ストックから持ってきて作業台の上に並べる。
「これでいいですか」
「ありがとう」
月見野先輩は清浄魔法をかけて板を綺麗にすると、まだ膨れている買い物袋の中から冷凍ピザを数枚出してきて板の上に載せた。
「ミドリ、こっちも一焼きして欲しいのですけれど」
「おいよ、ピザ・ファイア!」
どこかのヨガ超人のようなイントネーションで鈴懸台先輩が言葉をかける。
するとピザの表面にみるみる焦げ目が出来て、チーズが溶けだす。
「こんなものかな。中まで火が通っている筈だよ」
「ありがとうございますですわ。炭水化物がちょっと食べたくなりましたの」
「私もゲットですわ!」
小型ピザ5枚入り398円(賞味期限が今日までで半額シール付)が瞬殺。
「食べて汗かいたので冷やしてくるす」
ジェニーがそう言ってTシャツを脱ぎ、水着になって倉庫の外へ出ていった。
「変質者に見つかるなよ」
「私のレーダー魔法監視中す。監視カメラも私の魔法からは逃れられないす。フルヌードで出ても問題ないす」
何か危険なことを言いながら外へ出ていき、大雨の音をバックに歌を歌いだす。
もう何だかわけがわからない。
でも楽しい。
そして俺にとって苦痛の時間がやってくる。
広げられた青い見慣れた巨大円形プール。
水道出しっぱなしで水はほぼ適量。
ポンプの取水口と吐水口を両方プールの中に入れて温度調整中だ。
待ちきれない鈴懸台先輩が小声で魔法で湯温を上げている。
「風呂、ファイア!風呂、ファイア!」
「そろそろ適温じゃないの?」
由香里姉が手で湯を確認して、そしておもむろにTシャツを脱いだ。
更にビキニの上を外し下にも手をかける。
「由香里姉、水着でいいじゃないですか。学校内なんだし」
「長津田君、風呂に水着で入るなんて日本文化の冒涜だよ」
そう言う鈴懸台先輩は既に全裸。
「私の魔法で近づく人や機械がいればわかるす。心配はいらないす」
そう言うジェニーも既に脱いでいる。
ただでさえ幼馴染や同じ学校の先輩後輩の裸なんて禁断の薫りがして危険なのだ。
それが見慣れた工房内でなんてもう、ヤバさ爆発寸前。
背徳感満載だ。
俺は参加せず工房隅でロボコン用機体制作でもしようと後ろを向いた。
直後に誰かに背後を取られ、Tシャツの裾に手をかけられた。
「離脱できるかどうかは、わかっているよね」
背後から由香里姉にTシャツの上を剥かれる。
「下は自分で脱げるよね。お姉さんが脱がせてあげてもいいけれど」
「大丈夫です、大丈夫ですから!」
断固拒否する。
「そう、そんなに遠慮しなくていいわよ」
そう言って由香里姉は後ろに抱きついてくる。
思い切り柔らかい感触が背中に当たる。
「お姉抜け駆けずるい!」
「私も参加するす」
あ、人数が増える気配。
「行きますから、行けばいいんでしょ」
やけになって俺はサポーターごと短パンを脱ぐ。
脱いだ短パンを横の作業台に置いて、振り返る。
由香里姉、香緒里ちゃん、ジェニーが全裸でこっち向きに立っていた。
いつもの海辺と違い工房内には照明がある。
つまり影になって見えない場所はない。
由香里姉も香緒里ちゃんもおっぱいの先はもとより股間の薄い毛とその奥にうっすら見える何かまで見えてしまう。
もっとヤバイのはジェニーだ。
義足のシリコンライナーに巻き込むのを防ぐためか、下の毛が剃られている。
つまり、割れ目もその奥も丸見え状態。
「修兄、興奮して成長している」
「あの小4の時に比べて大分成長したね」
「大人の男の子の部分を見るのは初めてす。大きいす」
気を落ち着けるために、昔の偉人の言葉を思い出そう。
偉大なる哲学者ニーチェ曰く。
『深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ』
こっちから見えているという事は相手からも見えているという事。
ここで下手な反応をしてはいけない。
落ち着け、俺。
たとえこれが負け戦確定であっても。
そんな白昼夢のような時間の後、俺達はバーベキューを開始した。
バーベキュー用の鉄板その他は工房にあった鉄板で適当に作った。
俺の魔法で鉄板を切って曲げて脚をつけただけだけれども。
後は香緒里ちゃんの魔法で鉄板の端付近以外に200℃になる魔法をかけた。
お手軽だがこれで充分だろう。
由香里姉が油を油を引いて冷凍ラム肉ともやしをドン、と載せる。
「ミドリ、解凍魔法頼むわ」
「そんな魔法無いけどな」
そう言いつつ鈴懸台先輩が冷凍肉に軽く火炎魔法をかける。
これできれいに解凍されてしまうあたり熟練の技を感じる。
「ついでに先取り!」
鈴懸台先輩がまだ生の状態の冷凍ラム肉を箸で取った。
しかし自分の皿に置く時には既に焼いた状態になっている。
「あ、ミドリそれ反則!生取って魔法で焼いて食べるなんでずるい!」
「じゃあ平等に火を通してやろうか」
鈴懸台先輩は箸で肉ともやしを平らに広げ、そしてわざとらしく呪文を唱える。
「ふふふふふ、炎を極めたる者の技とくと見よ!秘技、バーベキューファイア!」
一瞬でもやしがしんなりとし、肉の色が変わった。
「おおっ!」
と驚くと同時に全員の箸が自分の分確保に動く。
あっという間にもやしだけになる鉄板。
取り損ねた俺は仕方なくもやしを残ったラム肉のたれに絡めて集めて皿に取る。
あ、でもこれも結構美味しいかも。
すると月見野先輩が俺を突っついた。
「長津田君、接着剤を使っていない熱加えても大丈夫な板ってありますかしら。幅は30センチ位長さ1メートル以上欲しいのですけれど」
ちょっと考える。
「杉の目地板でよければありますよ」
「お願いしていいですか」
「ええ」
俺は目地板を4本ストックから持ってきて作業台の上に並べる。
「これでいいですか」
「ありがとう」
月見野先輩は清浄魔法をかけて板を綺麗にすると、まだ膨れている買い物袋の中から冷凍ピザを数枚出してきて板の上に載せた。
「ミドリ、こっちも一焼きして欲しいのですけれど」
「おいよ、ピザ・ファイア!」
どこかのヨガ超人のようなイントネーションで鈴懸台先輩が言葉をかける。
するとピザの表面にみるみる焦げ目が出来て、チーズが溶けだす。
「こんなものかな。中まで火が通っている筈だよ」
「ありがとうございますですわ。炭水化物がちょっと食べたくなりましたの」
「私もゲットですわ!」
小型ピザ5枚入り398円(賞味期限が今日までで半額シール付)が瞬殺。
「食べて汗かいたので冷やしてくるす」
ジェニーがそう言ってTシャツを脱ぎ、水着になって倉庫の外へ出ていった。
「変質者に見つかるなよ」
「私のレーダー魔法監視中す。監視カメラも私の魔法からは逃れられないす。フルヌードで出ても問題ないす」
何か危険なことを言いながら外へ出ていき、大雨の音をバックに歌を歌いだす。
もう何だかわけがわからない。
でも楽しい。
そして俺にとって苦痛の時間がやってくる。
広げられた青い見慣れた巨大円形プール。
水道出しっぱなしで水はほぼ適量。
ポンプの取水口と吐水口を両方プールの中に入れて温度調整中だ。
待ちきれない鈴懸台先輩が小声で魔法で湯温を上げている。
「風呂、ファイア!風呂、ファイア!」
「そろそろ適温じゃないの?」
由香里姉が手で湯を確認して、そしておもむろにTシャツを脱いだ。
更にビキニの上を外し下にも手をかける。
「由香里姉、水着でいいじゃないですか。学校内なんだし」
「長津田君、風呂に水着で入るなんて日本文化の冒涜だよ」
そう言う鈴懸台先輩は既に全裸。
「私の魔法で近づく人や機械がいればわかるす。心配はいらないす」
そう言うジェニーも既に脱いでいる。
ただでさえ幼馴染や同じ学校の先輩後輩の裸なんて禁断の薫りがして危険なのだ。
それが見慣れた工房内でなんてもう、ヤバさ爆発寸前。
背徳感満載だ。
俺は参加せず工房隅でロボコン用機体制作でもしようと後ろを向いた。
直後に誰かに背後を取られ、Tシャツの裾に手をかけられた。
「離脱できるかどうかは、わかっているよね」
背後から由香里姉にTシャツの上を剥かれる。
「下は自分で脱げるよね。お姉さんが脱がせてあげてもいいけれど」
「大丈夫です、大丈夫ですから!」
断固拒否する。
「そう、そんなに遠慮しなくていいわよ」
そう言って由香里姉は後ろに抱きついてくる。
思い切り柔らかい感触が背中に当たる。
「お姉抜け駆けずるい!」
「私も参加するす」
あ、人数が増える気配。
「行きますから、行けばいいんでしょ」
やけになって俺はサポーターごと短パンを脱ぐ。
脱いだ短パンを横の作業台に置いて、振り返る。
由香里姉、香緒里ちゃん、ジェニーが全裸でこっち向きに立っていた。
いつもの海辺と違い工房内には照明がある。
つまり影になって見えない場所はない。
由香里姉も香緒里ちゃんもおっぱいの先はもとより股間の薄い毛とその奥にうっすら見える何かまで見えてしまう。
もっとヤバイのはジェニーだ。
義足のシリコンライナーに巻き込むのを防ぐためか、下の毛が剃られている。
つまり、割れ目もその奥も丸見え状態。
「修兄、興奮して成長している」
「あの小4の時に比べて大分成長したね」
「大人の男の子の部分を見るのは初めてす。大きいす」
気を落ち着けるために、昔の偉人の言葉を思い出そう。
偉大なる哲学者ニーチェ曰く。
『深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ』
こっちから見えているという事は相手からも見えているという事。
ここで下手な反応をしてはいけない。
落ち着け、俺。
たとえこれが負け戦確定であっても。
48
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
宿敵の家の当主を妻に貰いました~妻は可憐で儚くて優しくて賢くて可愛くて最高です~
紗沙
恋愛
剣の名家にして、国の南側を支配する大貴族フォルス家。
そこの三男として生まれたノヴァは一族のみが扱える秘技が全く使えない、出来損ないというレッテルを貼られ、辛い子供時代を過ごした。
大人になったノヴァは小さな領地を与えられるものの、仕事も家族からの期待も、周りからの期待も0に等しい。
しかし、そんなノヴァに舞い込んだ一件の縁談話。相手は国の北側を支配する大貴族。
フォルス家とは長年の確執があり、今は栄華を極めているアークゲート家だった。
しかも縁談の相手は、まさかのアークゲート家当主・シアで・・・。
「あのときからずっと……お慕いしています」
かくして、何も持たないフォルス家の三男坊は性格良し、容姿良し、というか全てが良しの妻を迎え入れることになる。
ノヴァの運命を変える、全てを与えてこようとする妻を。
「人はアークゲート家の当主を恐ろしいとか、血も涙もないとか、冷酷とか散々に言うけど、
シアは可愛いし、優しいし、賢いし、完璧だよ」
あまり深く考えないノヴァと、彼にしか自分の素を見せないシア、二人の結婚生活が始まる。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
異世界へ行って帰って来た
バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。
そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。
才能は流星魔法
神無月 紅
ファンタジー
東北の田舎に住んでいる遠藤井尾は、事故によって気が付けばどこまでも広がる空間の中にいた。
そこには巨大な水晶があり、その水晶に触れると井尾の持つ流星魔法の才能が目覚めることになる。
流星魔法の才能が目覚めると、井尾は即座に異世界に転移させられてしまう。
ただし、そこは街中ではなく誰も人のいない山の中。
井尾はそこで生き延びるべく奮闘する。
山から降りるため、まずはゴブリンから逃げ回りながら人の住む街や道を探すべく頂上付近まで到達したとき、そこで見たのは地上を移動するゴブリンの軍勢。
井尾はそんなゴブリンの軍勢に向かって流星魔法を使うのだった。
二日に一度、18時に更新します。
カクヨムにも同時投稿しています。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
スキル【収納】が実は無限チートだった件 ~追放されたけど、俺だけのダンジョンで伝説のアイテムを作りまくります~
みぃた
ファンタジー
地味なスキル**【収納】**しか持たないと馬鹿にされ、勇者パーティーを追放された主人公。しかし、その【収納】スキルは、ただのアイテム保管庫ではなかった!
無限にアイテムを保管できるだけでなく、内部の時間操作、さらには指定した素材から自動でアイテムを生成する機能まで備わった、規格外の無限チートスキルだったのだ。
追放された主人公は、このチートスキルを駆使し、収納空間の中に自分だけの理想のダンジョンを創造。そこで伝説級のアイテムを量産し、いずれ世界を驚かせる存在となる。そして、かつて自分を蔑み、追放した者たちへの爽快なざまぁが始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる