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第6章 メイド in 我が家
第34話 サラさんは読者様
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「でもここまで美味しい料理が作れるなら、正直この家のメイドには少し勿体なくないかな」
俺もフィオナの言う通りだなと思う。しかしサラさんは頭を振った。
「私のような経歴も無い田舎の女の子をいきなり雇ってくれるような場所なんてそんなにありません。あったとしても実際に料理に手を出せるようになるのはかなり先の事でしょう。
それに料理は得意というだけで、これでずっとやっていくかどうかはまだわかりません。いままでの生活では料理しかできなかったというだけです。
それにここに来て良かったと思うことはいくつもあります。例えば部屋、個室をいただけた事とか。メイド時代は他の使用人との3人部屋でしたし、叔父の家では中等学校時代にお借りしていた部屋はパン製造の住み込み従業員が使っていて、姪と同じ部屋でしたから。
でも一番嬉しいのは個室の件ではなくてここに来れた事そのものです。
叔父から見せてもらったあの料理の本、あれを見た時世界がちょっと広がった気がしたんです。以前村からこの街に来て、中等学校に通い始めた時と同じかそれ以上に。ここに来ればひょっとしたらもっと世界が広がるかもしれない。あの視界が広がる感覚をもっと感じられるかもしれない。だから私はここがいいんです」
ちょっと待ってくれ。そこまで出来る自信も甲斐性も俺には無いぞ。
そう俺は思うのだが他の皆さんの捉え方はどうも違うようだ。
「確かにそういう意味ではここは面白い場所ですわ。今はちょっと忙しくて他のことが出来ないですけれど」
「だよね。何なら図書室の本棚、見て貰ったら」
「図書室があるのですか」
おっとサラさん、食いついた。
「実際は図書室という程本は多くないし、私達では読めない本も結構あるけれどな。ここで翻訳した本や参考に購入した本、各自が好きで購入した本が一応整理されて並んでいる。聞いていなかったけれどサラは本、好きか?」
「ええ!」
サラさん、おもいきり断言。
「田舎では学校の教科書くらいしか本がありませんでした。ここへ来てから中等学校の図書館でやっと複数の本を読ませてもらった感じです。でも学校の図書館だと小説みたいな本は少ないですし、外の図書館は入るのが有料だから滅多に行けないですし。それでもどうしても読みたい本があるときは、仕方ないから貯めたお小遣いで図書館に行ったりしました」
「なら案内しますわ」
立ち上がりかけたテディをミランダが手で制す。
「それは昼食の片づけが終わってからだな。片付けが終わったら夕食を作り始めるまでは時間があるだろ。その時に案内してもらったり実際に読んだりすればいい。テディは基本的に事務所にいるからさ。
あとゼノア国立図書館ならうちで業者パスを持っているから無料で中に入れる。中の配置はフィオナがほぼ完全に暗記しているから安息日にでも案内して貰えばいい」
「いいのでしょうか、本当に」
「ここのスタッフの一員である以上、当然ですわ」
テディが断言。
「そういう事さ。仕事さえちゃんとやってくれればそれで充分だ。というわけでテディ達はそろそろお仕事の時間だな。私も得意先の様子見とかしてくるからさ」
そんな訳で久しぶりに豪華な昼食は終わり、俺達は再び事務所へ。お仕事再開だ。
◇◇◇
翻訳魔法といっても全自動で訳文が出てくる訳ではない。
『これはスティヴァレでは●●だな』とか、
『でもこの場合は▲▲と訳すべきかな』とか、
『この子の言い方なら■■と訳すべきだな』とか、
『前の文章やこの子の気持ちから●●と意訳すべきだな』といった思考が最適化かつ高速化されるだけだ。
だから時間こそ普通に翻訳している時の数十分の一まで短縮されるが、頭は同じくらいかそれ以上に疲れる。最適化かつ高速化しているのでその分周りが見えなくなったりもする。
そんな訳で午後に入ってから一気に2章分訳して一息ついた時、ふと隣にいたはずのテディがいない事に気が付いた。どこかと思えば事務所と本棚で区切った向こう側、図書室スペースにいる模様だ。
「この花の名前シリーズもここだったんですね」
「知っていていただいて嬉しいですわ。どれか読まれたのでしょうか」
「『フィリカリス』は学校の図書館に入ったんです。凄く良かったんですけれど、学校では続きが入らなくて。どうしても気になったので図書館で『ゼオノーマ』と『サキタリス』までは読んだのですけれど……」
「今出版されているのはその後、ジレーネ、リリアスⅠ、リリアスⅡ、オカエリナまでですわ。でも原稿でよければその続きのサマエラとショージラは私が複写を持っています。そしてシリーズ10冊目のヴァルエンデを翻訳しているところです」
ヴァルエンデについては俺の作業は終わってテディの校正&清書待ちだけれどな。
ちなみに俺が今訳しているのは更にその後、11冊目のアルトリア。正確にはアルトリアの全12章のうち8章が終わったところだ。
このシリーズも原作は15冊だからあと4冊で終わりなんだよな。そろそろ次のシリーズを探しておいた方がいいかもしれない。
「これって全部読んでいいんですか」
「勿論ですわ。まだ原稿段階のものは私が持っていますけれど、言っていただけたら出しますね」
「嬉しいです。早速読ませて貰います」
「良かったですわ。それではまた何かあったら言って下さいね」
「はい!」
そんな返事が聞こえた後、テディが事務室に戻ってくる。
「気分良さそうだね」
彼女はフィオナにそう言われて大きく頷いた。
「自分が好きな物を好きと言っていただけるのは嬉しいですわ」
「でもそれなら早く仕上げないとな。テディがヴァルエンデを終わらせる前にサラがショージラまで読み終えて、早く訳せと催促してくるぞ」
「ああ、アシュの気持ちがわかりましたわ」
うんうんと俺は頷く。まあ俺も次作を今訳している最中だけれどさ。
「でも待ってくれている人がいるとなると張り合いも出ますわ」
「確かにな」
プレッシャーであると同時に張り合いとか心の支えになったりもする訳だ。
そんな訳で俺達は再び、各自の作業へと戻るのだった。若干のプレッシャーとやりがいを同時に感じながら。
俺もフィオナの言う通りだなと思う。しかしサラさんは頭を振った。
「私のような経歴も無い田舎の女の子をいきなり雇ってくれるような場所なんてそんなにありません。あったとしても実際に料理に手を出せるようになるのはかなり先の事でしょう。
それに料理は得意というだけで、これでずっとやっていくかどうかはまだわかりません。いままでの生活では料理しかできなかったというだけです。
それにここに来て良かったと思うことはいくつもあります。例えば部屋、個室をいただけた事とか。メイド時代は他の使用人との3人部屋でしたし、叔父の家では中等学校時代にお借りしていた部屋はパン製造の住み込み従業員が使っていて、姪と同じ部屋でしたから。
でも一番嬉しいのは個室の件ではなくてここに来れた事そのものです。
叔父から見せてもらったあの料理の本、あれを見た時世界がちょっと広がった気がしたんです。以前村からこの街に来て、中等学校に通い始めた時と同じかそれ以上に。ここに来ればひょっとしたらもっと世界が広がるかもしれない。あの視界が広がる感覚をもっと感じられるかもしれない。だから私はここがいいんです」
ちょっと待ってくれ。そこまで出来る自信も甲斐性も俺には無いぞ。
そう俺は思うのだが他の皆さんの捉え方はどうも違うようだ。
「確かにそういう意味ではここは面白い場所ですわ。今はちょっと忙しくて他のことが出来ないですけれど」
「だよね。何なら図書室の本棚、見て貰ったら」
「図書室があるのですか」
おっとサラさん、食いついた。
「実際は図書室という程本は多くないし、私達では読めない本も結構あるけれどな。ここで翻訳した本や参考に購入した本、各自が好きで購入した本が一応整理されて並んでいる。聞いていなかったけれどサラは本、好きか?」
「ええ!」
サラさん、おもいきり断言。
「田舎では学校の教科書くらいしか本がありませんでした。ここへ来てから中等学校の図書館でやっと複数の本を読ませてもらった感じです。でも学校の図書館だと小説みたいな本は少ないですし、外の図書館は入るのが有料だから滅多に行けないですし。それでもどうしても読みたい本があるときは、仕方ないから貯めたお小遣いで図書館に行ったりしました」
「なら案内しますわ」
立ち上がりかけたテディをミランダが手で制す。
「それは昼食の片づけが終わってからだな。片付けが終わったら夕食を作り始めるまでは時間があるだろ。その時に案内してもらったり実際に読んだりすればいい。テディは基本的に事務所にいるからさ。
あとゼノア国立図書館ならうちで業者パスを持っているから無料で中に入れる。中の配置はフィオナがほぼ完全に暗記しているから安息日にでも案内して貰えばいい」
「いいのでしょうか、本当に」
「ここのスタッフの一員である以上、当然ですわ」
テディが断言。
「そういう事さ。仕事さえちゃんとやってくれればそれで充分だ。というわけでテディ達はそろそろお仕事の時間だな。私も得意先の様子見とかしてくるからさ」
そんな訳で久しぶりに豪華な昼食は終わり、俺達は再び事務所へ。お仕事再開だ。
◇◇◇
翻訳魔法といっても全自動で訳文が出てくる訳ではない。
『これはスティヴァレでは●●だな』とか、
『でもこの場合は▲▲と訳すべきかな』とか、
『この子の言い方なら■■と訳すべきだな』とか、
『前の文章やこの子の気持ちから●●と意訳すべきだな』といった思考が最適化かつ高速化されるだけだ。
だから時間こそ普通に翻訳している時の数十分の一まで短縮されるが、頭は同じくらいかそれ以上に疲れる。最適化かつ高速化しているのでその分周りが見えなくなったりもする。
そんな訳で午後に入ってから一気に2章分訳して一息ついた時、ふと隣にいたはずのテディがいない事に気が付いた。どこかと思えば事務所と本棚で区切った向こう側、図書室スペースにいる模様だ。
「この花の名前シリーズもここだったんですね」
「知っていていただいて嬉しいですわ。どれか読まれたのでしょうか」
「『フィリカリス』は学校の図書館に入ったんです。凄く良かったんですけれど、学校では続きが入らなくて。どうしても気になったので図書館で『ゼオノーマ』と『サキタリス』までは読んだのですけれど……」
「今出版されているのはその後、ジレーネ、リリアスⅠ、リリアスⅡ、オカエリナまでですわ。でも原稿でよければその続きのサマエラとショージラは私が複写を持っています。そしてシリーズ10冊目のヴァルエンデを翻訳しているところです」
ヴァルエンデについては俺の作業は終わってテディの校正&清書待ちだけれどな。
ちなみに俺が今訳しているのは更にその後、11冊目のアルトリア。正確にはアルトリアの全12章のうち8章が終わったところだ。
このシリーズも原作は15冊だからあと4冊で終わりなんだよな。そろそろ次のシリーズを探しておいた方がいいかもしれない。
「これって全部読んでいいんですか」
「勿論ですわ。まだ原稿段階のものは私が持っていますけれど、言っていただけたら出しますね」
「嬉しいです。早速読ませて貰います」
「良かったですわ。それではまた何かあったら言って下さいね」
「はい!」
そんな返事が聞こえた後、テディが事務室に戻ってくる。
「気分良さそうだね」
彼女はフィオナにそう言われて大きく頷いた。
「自分が好きな物を好きと言っていただけるのは嬉しいですわ」
「でもそれなら早く仕上げないとな。テディがヴァルエンデを終わらせる前にサラがショージラまで読み終えて、早く訳せと催促してくるぞ」
「ああ、アシュの気持ちがわかりましたわ」
うんうんと俺は頷く。まあ俺も次作を今訳している最中だけれどさ。
「でも待ってくれている人がいるとなると張り合いも出ますわ」
「確かにな」
プレッシャーであると同時に張り合いとか心の支えになったりもする訳だ。
そんな訳で俺達は再び、各自の作業へと戻るのだった。若干のプレッシャーとやりがいを同時に感じながら。
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