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第16話 ついに○○設立へ
68 学校と教科書と教員と
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私は土地神だから、昔のケカハで教育がどうなっていたかは、全知で把握出来る。
更に私はミョウドーの土地神でもあるから、ミョウドーでの教育方法や教員の採用、報酬についても、かなり細かいところまで把握可能だ。
という事で、昔のケカハと今のミョウドーの教育制度について書いたメモを作って、皆に回して検討開始だ。
「制度そのものは以前のケカハと同様、公営で、最低限の読み書き計算以外は役人、商人等目的に沿った内容を選んで学ぶようにすればいいだろう。建物を作るのも今の我々なら問題ない。
だから問題は、教員の確保と教科書の確保だろう」
『この世界の教育は、教科書を貸し与えて読ませ、課題を解かせて教師に採点して貰うという方式が主流です。ですので目的と段階に会わせて、多種の教科書が存在します。以前のケカハの教処では、教科書をおよそ500種類3,000冊以上を所蔵し、生徒に貸し出していました』
全知の説明を聞いて思う。
私が学校と聞いてイメージするような一斉授業ではなく、個別学習に近い形式だった訳か。
『その通りです。ですので所蔵する教科書の種類が教育の程度を左右します。ですがケカハの教所にあった教科書は、ケカハ脱出後、長のヨーナリが不要不急品だという事でセキテツにて全て売却してしまいました。結果、現在のケカハおよび避難民の村には残っていません』
つまり買い集めないとならない訳か。
『その通りです。教科書は比較的数多く作られているので本としては安い方ですが、それでも1冊で大銀貨1枚はします。ミョウドーから帰還する900人のことも考慮すると、8歳から12歳までの子供の人数はおよそ120人。必要な冊数を考えると、最低で1,400冊程度となります』
かなり多い。
『避難直前時のケカハの学所には、3,081冊の教科書がありました』
子供の人数が倍以上だとしても、おそらくは大丈夫だろう量だ。
それらはどうなったのだろう。避難時にうち捨てられてしまったのだろうか。
『これらは避難先でも必要だということで、セキテツに持ち込まれています。ですがセキテツに到着して10日も経たないうちに、長であるヨーナリにより、セキテツの業者に一括で売却されました。後ほどこの金を含めた5件の資金私的流用に抗議して、元ケカハの有力区長等が村民を引き連れ、村から出て行っています。また現在まで残ったケカハに元有力者がほとんど残っていない理由でもあります』
ここでもやらかしていたのか、駄目な長が。
もちろん本当は別の理由で使っていた可能性も、わずかながら残ってはいる。
本人がまだケカハに来ていないので、全知による確認が出来ないからだ。
でもまあ、おそらくは長は交代となるだろう。
ミョウドーの時と同様、人事に強権を発動する必要があるかもしれない。
しかし教科書千冊以上となると、今の村では厳しいのは確かだ。
まずは必要最低限の教育をと割り切って、本を買い集めるしかないだろう。
ただその辺りについては、基本的に私は口出ししない方針でいこうと思う。
無論協力を求められたら、できる限りは何とかするつもりだけれども。
◇◇◇
会議の結果、とりあえず文字の読み書きと簡単な計算に必要な初級クラスの教科書を80冊、購入することになった。
それくらいなら、酒やみりん等の儲けで何とかなる。
「ただ今から注文すると、8月半ばくらいになるだろう。微妙な時期だな。教員もいない事だし、もう少し遅くした方がいいだろう」
8月18日に神々の戦闘が行われる可能性が高い事は、此処にいる幹部には話してある。
ビブラムが言う微妙な時期とは、そういう意味だ。
「確かに教員については、ケカハ内部では探しようがありませんね。オーギに頼んで外から来て貰うしかないのですが、これは今年中に手配できれば早い位でしょう」
『ケカハで最後に正規の教育を受けたのは、現在22歳。ミマス達の世代となります。しかしケカハやミョウドーの避難所に残っているのは、当時の下級役人クラスまでです。当時の幹部やその子弟がヨーナリ一族を見切った結果、高等教育を受けた者が残っていない状態となっています。現在大人に対して教師役をしている サレルモも、元は単なる区長補佐で、人に十分に教えられる程の教育は受けていません』
クエルチェの言葉に対する全知の補足に、ため息をついてしまう。
これでもかという位にヨーナリとやらに足を引っ張られている。
でもここで愚痴を言っても、はじまらない。
「まずは教師捜しを先行して貰うことにしよう。本を選ぶのも、出来ればその教師にやっていただいた方がいいだろう。あとはオーギがそういった伝手を持っているかだが」
「半月に一度は醸造所の方に来ますので、そこで相談するしかないでしょう」
現在のケカハは、ある程度は商人の行き来がある。
その中では元ケカハの区長だったオーギが、商会としての規模が大きいし、信用も出来る。
だからオーギに頼むのが、一番正しいのだろう。
「その時は私とイルザも一緒の方が良いだろう。次はいつになる」
「明後日、6月8日の予定です」
何というか、結構早い
更に私はミョウドーの土地神でもあるから、ミョウドーでの教育方法や教員の採用、報酬についても、かなり細かいところまで把握可能だ。
という事で、昔のケカハと今のミョウドーの教育制度について書いたメモを作って、皆に回して検討開始だ。
「制度そのものは以前のケカハと同様、公営で、最低限の読み書き計算以外は役人、商人等目的に沿った内容を選んで学ぶようにすればいいだろう。建物を作るのも今の我々なら問題ない。
だから問題は、教員の確保と教科書の確保だろう」
『この世界の教育は、教科書を貸し与えて読ませ、課題を解かせて教師に採点して貰うという方式が主流です。ですので目的と段階に会わせて、多種の教科書が存在します。以前のケカハの教処では、教科書をおよそ500種類3,000冊以上を所蔵し、生徒に貸し出していました』
全知の説明を聞いて思う。
私が学校と聞いてイメージするような一斉授業ではなく、個別学習に近い形式だった訳か。
『その通りです。ですので所蔵する教科書の種類が教育の程度を左右します。ですがケカハの教所にあった教科書は、ケカハ脱出後、長のヨーナリが不要不急品だという事でセキテツにて全て売却してしまいました。結果、現在のケカハおよび避難民の村には残っていません』
つまり買い集めないとならない訳か。
『その通りです。教科書は比較的数多く作られているので本としては安い方ですが、それでも1冊で大銀貨1枚はします。ミョウドーから帰還する900人のことも考慮すると、8歳から12歳までの子供の人数はおよそ120人。必要な冊数を考えると、最低で1,400冊程度となります』
かなり多い。
『避難直前時のケカハの学所には、3,081冊の教科書がありました』
子供の人数が倍以上だとしても、おそらくは大丈夫だろう量だ。
それらはどうなったのだろう。避難時にうち捨てられてしまったのだろうか。
『これらは避難先でも必要だということで、セキテツに持ち込まれています。ですがセキテツに到着して10日も経たないうちに、長であるヨーナリにより、セキテツの業者に一括で売却されました。後ほどこの金を含めた5件の資金私的流用に抗議して、元ケカハの有力区長等が村民を引き連れ、村から出て行っています。また現在まで残ったケカハに元有力者がほとんど残っていない理由でもあります』
ここでもやらかしていたのか、駄目な長が。
もちろん本当は別の理由で使っていた可能性も、わずかながら残ってはいる。
本人がまだケカハに来ていないので、全知による確認が出来ないからだ。
でもまあ、おそらくは長は交代となるだろう。
ミョウドーの時と同様、人事に強権を発動する必要があるかもしれない。
しかし教科書千冊以上となると、今の村では厳しいのは確かだ。
まずは必要最低限の教育をと割り切って、本を買い集めるしかないだろう。
ただその辺りについては、基本的に私は口出ししない方針でいこうと思う。
無論協力を求められたら、できる限りは何とかするつもりだけれども。
◇◇◇
会議の結果、とりあえず文字の読み書きと簡単な計算に必要な初級クラスの教科書を80冊、購入することになった。
それくらいなら、酒やみりん等の儲けで何とかなる。
「ただ今から注文すると、8月半ばくらいになるだろう。微妙な時期だな。教員もいない事だし、もう少し遅くした方がいいだろう」
8月18日に神々の戦闘が行われる可能性が高い事は、此処にいる幹部には話してある。
ビブラムが言う微妙な時期とは、そういう意味だ。
「確かに教員については、ケカハ内部では探しようがありませんね。オーギに頼んで外から来て貰うしかないのですが、これは今年中に手配できれば早い位でしょう」
『ケカハで最後に正規の教育を受けたのは、現在22歳。ミマス達の世代となります。しかしケカハやミョウドーの避難所に残っているのは、当時の下級役人クラスまでです。当時の幹部やその子弟がヨーナリ一族を見切った結果、高等教育を受けた者が残っていない状態となっています。現在大人に対して教師役をしている サレルモも、元は単なる区長補佐で、人に十分に教えられる程の教育は受けていません』
クエルチェの言葉に対する全知の補足に、ため息をついてしまう。
これでもかという位にヨーナリとやらに足を引っ張られている。
でもここで愚痴を言っても、はじまらない。
「まずは教師捜しを先行して貰うことにしよう。本を選ぶのも、出来ればその教師にやっていただいた方がいいだろう。あとはオーギがそういった伝手を持っているかだが」
「半月に一度は醸造所の方に来ますので、そこで相談するしかないでしょう」
現在のケカハは、ある程度は商人の行き来がある。
その中では元ケカハの区長だったオーギが、商会としての規模が大きいし、信用も出来る。
だからオーギに頼むのが、一番正しいのだろう。
「その時は私とイルザも一緒の方が良いだろう。次はいつになる」
「明後日、6月8日の予定です」
何というか、結構早い
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