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tu fui, ego eris
septendecim
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「サイラス!」
背後から声を上げて呼ぶ声が聞こえ、サイラスは振り返る。待ちくたびれたとでも言わんばかりの羽角の姿が目に入った。
「悪りぃ……産みの親より育ての親ていうやろ?」
そう言った瞬間、サイラスは斎に向かい裏拳を叩き込む。それを寸前で止めるが、受け止めた腕に痛みが走り痺れる。
「先生やったら、本気でやってもほぼ無事やしな」
とはいえ、言うほど本気ではない攻撃だった。今まで手合わせしてきて実力は見えている相手だ。本気に見えるよう装ってはいるが、手加減されていることも理解できる。
「反対なら、説得すればいいだろう?」
サイラスの攻撃を受け止め、捌きながら斎が問う。
「分かっとる……せやけど……」
戦いを長引かせたいのか、サイラスから致命傷を受けるような攻撃が来ない。
「ハズミの望みは叶えたいんや。それが、せめてもの恩返しやと思うから……」
傍から見ていると、素人目には壮絶な戦いをしているように見えるだろう。せめてもの時間稼ぎなのかもしれない。
「俺……天弥が羨ましかった。ハズミの孫で……なんで、俺じゃないんだって……ずっと思っとった……」
「貴方の状況を考えれば、その気持は分かりますけど……」
天弥の言葉が二人の間に割って入ってきた。
「ですから、本当のご両親の元へ戻るのをおすすめするのですが……」
サイラスに視線を向け、言葉を続ける。
「貴方は捨てられたのではなく、誘拐されたのですよ」
天弥の言葉に、サイラスの動きが止まる。
「誘拐……?」
なにか救いを求めるような表情で、サイラスは天弥を見た。
「えぇ。どうしますか? 今、この場から手を引くなら、全て教えますよ?」
「天弥」
斎に呼ばれ、天弥は視線を移す。
「取引は止めろ」
「ですが、僕には……」
「分かっている。だが、そういうことは止めろ」
天弥に出来る戦い方の一つだということは理解している。だが、相手を追い詰めるようなことはして欲しくなかったのだ。それぐらいなら、斎自身がなんとかすると思う。
「分かりました……」
天弥が口を閉ざす。サイラスは不安そうな表情を浮かべた。
「ちょー待ってや! 勝手に決めんといて!」
「天弥と取引したいってことか?」
斎が確認を取る。サイラスは俯き考え込む表情をした。
「分からん……どっちを選べばええのか分からんのや……」
「今なら、聞けば普通に教えてくれると思うが?」
サイラスは顔を上げて斎を見る。
「聞いてしもうたら……選ばなあかんかもしれん。せやけど、聞かなければ選ばなくても済むやろ?」
迷いに彩られた表情や声音は、斎に救いを求める。
「サイラス!」
再び、背後から名を呼ばれ、サイラスは確認するように振り返り羽角を見た。
「俺……ハズミを失いたくない。これは本当や……。願いを叶えたいと思うんも本当や……」
背後から声を上げて呼ぶ声が聞こえ、サイラスは振り返る。待ちくたびれたとでも言わんばかりの羽角の姿が目に入った。
「悪りぃ……産みの親より育ての親ていうやろ?」
そう言った瞬間、サイラスは斎に向かい裏拳を叩き込む。それを寸前で止めるが、受け止めた腕に痛みが走り痺れる。
「先生やったら、本気でやってもほぼ無事やしな」
とはいえ、言うほど本気ではない攻撃だった。今まで手合わせしてきて実力は見えている相手だ。本気に見えるよう装ってはいるが、手加減されていることも理解できる。
「反対なら、説得すればいいだろう?」
サイラスの攻撃を受け止め、捌きながら斎が問う。
「分かっとる……せやけど……」
戦いを長引かせたいのか、サイラスから致命傷を受けるような攻撃が来ない。
「ハズミの望みは叶えたいんや。それが、せめてもの恩返しやと思うから……」
傍から見ていると、素人目には壮絶な戦いをしているように見えるだろう。せめてもの時間稼ぎなのかもしれない。
「俺……天弥が羨ましかった。ハズミの孫で……なんで、俺じゃないんだって……ずっと思っとった……」
「貴方の状況を考えれば、その気持は分かりますけど……」
天弥の言葉が二人の間に割って入ってきた。
「ですから、本当のご両親の元へ戻るのをおすすめするのですが……」
サイラスに視線を向け、言葉を続ける。
「貴方は捨てられたのではなく、誘拐されたのですよ」
天弥の言葉に、サイラスの動きが止まる。
「誘拐……?」
なにか救いを求めるような表情で、サイラスは天弥を見た。
「えぇ。どうしますか? 今、この場から手を引くなら、全て教えますよ?」
「天弥」
斎に呼ばれ、天弥は視線を移す。
「取引は止めろ」
「ですが、僕には……」
「分かっている。だが、そういうことは止めろ」
天弥に出来る戦い方の一つだということは理解している。だが、相手を追い詰めるようなことはして欲しくなかったのだ。それぐらいなら、斎自身がなんとかすると思う。
「分かりました……」
天弥が口を閉ざす。サイラスは不安そうな表情を浮かべた。
「ちょー待ってや! 勝手に決めんといて!」
「天弥と取引したいってことか?」
斎が確認を取る。サイラスは俯き考え込む表情をした。
「分からん……どっちを選べばええのか分からんのや……」
「今なら、聞けば普通に教えてくれると思うが?」
サイラスは顔を上げて斎を見る。
「聞いてしもうたら……選ばなあかんかもしれん。せやけど、聞かなければ選ばなくても済むやろ?」
迷いに彩られた表情や声音は、斎に救いを求める。
「サイラス!」
再び、背後から名を呼ばれ、サイラスは確認するように振り返り羽角を見た。
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