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第二章 冒険者登録編
第85話 ギルドからの謝罪
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「いやぁ~、流石の俺も肝を冷やしたぞ。参加者が銃を隠し持っていたなんてな。油断していたよ」
ギルドマスターが頭を掻きながらそう口にし、頬をかいた。直接ではないにしろ犯人の行動を予見出来なかったことを申し訳なく思っているようだった。
「そこはギルドとしても反省すべき点ですね。今後は荷物検査をもっと徹底するべきです」
ため息混じりに香川が口にし、その目が俺に向けられた。
「貴方も、さっきはついキツイことを言ってしまいましたが、一番の問題はギルドの管理が甘かった事です。それについてはお詫び申し上げます」
香川が深く頭を下げてきた。俺はつい慌てて両手を左右に振ってしまう。
「そんな謝らないで大丈夫だから! 大体あんなもの持ってくるのがいるなんて予想つかないだろうし」
「いや、それは予想つかないじゃ済まないからな。今後同じような事が起きないよう徹底させようと思う」
俺のセリフを聞き、ギルドマスターが答えた。普段は強面でありながら可愛いもの好きの親しみやすいギルドマスターだけど、やはり仕事の事となると真面目に考えているんだな。
でも、そこは俺みたいな被害者を出さない為にも大事なことか。
「わかりました。確かにこんな目に合うのは俺だけで十分だしな」
「風間さんも駄目です! もう無茶しちゃ駄目ですよ!」
「ワンワン!」
「ピキィ!」
「マァ!」
秋月にも注意されてしまった。モコ、ラム、マールも俺に向かって吠えている。心配かけさせないで! と言われてるようでこれはもう、本当に無茶は出来ないな。
「まぁ何にせよ無事で何よりだ。愛くるしいモンスターも元気そうだしな」
「ワン♪」
「ピキィ♪」
「マァ♪」
言ってギルドマスターの小澤がモコたちを抱き上げた。三匹ともすっかり小澤に懐いているようで喜んでいるな。
「ところで風間はもう動けるのか?」
「流石にすぐには無理です。ギルドの検査も受けてもらいますからこのまま一旦入院施設に移ってもらいますよ」
熊谷に問われた香川が答えたのとほぼ同時にガチャリとドアが開き、今度は徳が中に入ってきた。
「入院の準備が整ったそうですからね。ここからは私が冒険者ギルドと提携している病院にお送りしますよ」
「それではお願いします」
「てことは結局打ち上げにはこれないか」
「仕方ない。元気になったらまた改めてやろうじゃないか」
「あ! それなら連絡先教えてよ!」
徳と一緒に病院に向かうという話になると、愛川から連絡先の交換を求められた。それにあわせて中山と熊谷も交換しようと言ってくれたのでそれぞれ連絡先を交換した。
「ありがとう。そうだ! 秋月さんも教えてもらってもいい?」
「え? あ、はい!」
その後は愛川と秋月が連絡先の交換をしていた。そういえば秋月も本当は参加する予定だったな。
「あの、私も病院まで一緒していいですか? 必要な物があれば後から持っていきすし」
「ワンワン!」
「ピキィ!」
「マァ~!」
秋月が徳にお願いするとモコたちも一緒に行く! とお願いしているようだった。
「テイムされてるモンスターも一緒にいられるよう手続きしますよ。貴方もお手伝いして頂けるなら助かりますからどうぞご一緒に」
こうして講習を受けた皆とはここで一旦お別れとなったが、秋月やモコ、ラム、マールは病院まで来てくれることになった。
「それでは私はここで」
「そうだな。俺も色々やることが出来たからな。徳さん宜しくな」
香川と小澤はこれからやらないといけない仕事があるようで、二人ともここでお別れとなった。そして俺たちは徳の運転する車で病院まで向かうことになったのだった。
ギルドマスターが頭を掻きながらそう口にし、頬をかいた。直接ではないにしろ犯人の行動を予見出来なかったことを申し訳なく思っているようだった。
「そこはギルドとしても反省すべき点ですね。今後は荷物検査をもっと徹底するべきです」
ため息混じりに香川が口にし、その目が俺に向けられた。
「貴方も、さっきはついキツイことを言ってしまいましたが、一番の問題はギルドの管理が甘かった事です。それについてはお詫び申し上げます」
香川が深く頭を下げてきた。俺はつい慌てて両手を左右に振ってしまう。
「そんな謝らないで大丈夫だから! 大体あんなもの持ってくるのがいるなんて予想つかないだろうし」
「いや、それは予想つかないじゃ済まないからな。今後同じような事が起きないよう徹底させようと思う」
俺のセリフを聞き、ギルドマスターが答えた。普段は強面でありながら可愛いもの好きの親しみやすいギルドマスターだけど、やはり仕事の事となると真面目に考えているんだな。
でも、そこは俺みたいな被害者を出さない為にも大事なことか。
「わかりました。確かにこんな目に合うのは俺だけで十分だしな」
「風間さんも駄目です! もう無茶しちゃ駄目ですよ!」
「ワンワン!」
「ピキィ!」
「マァ!」
秋月にも注意されてしまった。モコ、ラム、マールも俺に向かって吠えている。心配かけさせないで! と言われてるようでこれはもう、本当に無茶は出来ないな。
「まぁ何にせよ無事で何よりだ。愛くるしいモンスターも元気そうだしな」
「ワン♪」
「ピキィ♪」
「マァ♪」
言ってギルドマスターの小澤がモコたちを抱き上げた。三匹ともすっかり小澤に懐いているようで喜んでいるな。
「ところで風間はもう動けるのか?」
「流石にすぐには無理です。ギルドの検査も受けてもらいますからこのまま一旦入院施設に移ってもらいますよ」
熊谷に問われた香川が答えたのとほぼ同時にガチャリとドアが開き、今度は徳が中に入ってきた。
「入院の準備が整ったそうですからね。ここからは私が冒険者ギルドと提携している病院にお送りしますよ」
「それではお願いします」
「てことは結局打ち上げにはこれないか」
「仕方ない。元気になったらまた改めてやろうじゃないか」
「あ! それなら連絡先教えてよ!」
徳と一緒に病院に向かうという話になると、愛川から連絡先の交換を求められた。それにあわせて中山と熊谷も交換しようと言ってくれたのでそれぞれ連絡先を交換した。
「ありがとう。そうだ! 秋月さんも教えてもらってもいい?」
「え? あ、はい!」
その後は愛川と秋月が連絡先の交換をしていた。そういえば秋月も本当は参加する予定だったな。
「あの、私も病院まで一緒していいですか? 必要な物があれば後から持っていきすし」
「ワンワン!」
「ピキィ!」
「マァ~!」
秋月が徳にお願いするとモコたちも一緒に行く! とお願いしているようだった。
「テイムされてるモンスターも一緒にいられるよう手続きしますよ。貴方もお手伝いして頂けるなら助かりますからどうぞご一緒に」
こうして講習を受けた皆とはここで一旦お別れとなったが、秋月やモコ、ラム、マールは病院まで来てくれることになった。
「それでは私はここで」
「そうだな。俺も色々やることが出来たからな。徳さん宜しくな」
香川と小澤はこれからやらないといけない仕事があるようで、二人ともここでお別れとなった。そして俺たちは徳の運転する車で病院まで向かうことになったのだった。
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