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〈番外編〉吉井拓真2
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それからは、戸川加奈のことが気になった。
在職時は営業事務をしてたらしい。歳は俺より6歳上だった。こういう時こそ親の権力があってよかったと思った。
人事で頼んで聞いてみると、両親は小さい頃に両親は他界し、親戚に育てられてたらしい。
高卒でずっとこの会社に居たようだ。
仕事評判はとてもよかったらしい。
サバサバした性格に見えてたようで、男性からも女性からも慕われたようだ。
ただ、同期の女性が結婚退職が多くなってから、そこまで会社の人と飲みに行ったりという付き合いが少なくなったという
彼女は今何処で何してるんだろ?
好きか嫌いかの気持ちも解らず、彼女のことをどんどん考えていく。
「主任、お話が」
「しつこい!!」
あれから何度も鳥井主任にアタックして、こんな感じで断られてる
その時はもう彼女のことが好きになってると認めるしからなかった。
さすがに3ヶ月もなると
「葉山!いい加減あきらめな!あんた社長の息子なんでしょ?なら加奈の気持ちを察しな」
「どういうことですか?身を引いたということですか?」
「それは想像に任せるけど、加奈は自分の道を進んでる。葉山の入る余地はない」
諦めれるのか俺?全てが遅すぎて、もう無理なのか?
久々に親父に呼ばれて何かと思ったら、紗英との婚約パーティーをしたいと言い出した。
紗英はうちの会社で受付嬢をしてる。
「向こうのご両親もそろそろと言ってるし、この機会にどうだ?」
曖昧にした自分も悪いが、周りからしたら付き合ってるように見えたんだろ
俺の中ではどんどん戸川加奈が大きくなり、紗英との結婚なんてもう考えられないでいた。
「ごめん」
紗英の前で頭を下げた
ごめんで全てを悟ったのか
「何を今更…、今までなんだと思ってたの?」
初めて紗英をうちのマンションに入れた。こんな大事なこと外で話すべきではないと思ったからだ。
紗英は興奮ぎみに、怒りを少し抑え
「私諦めないわよ!今更なによ!ずっと待ってたのよ」
そう言って、身体を求めようとしてきたが
「ごめん」
紗英は大声で泣き、家に帰って行った。
親にも婚約する気はないことを伝え、紗英からも両親からもかなり責められた
戸川加奈と別れて1年がたち、それまで粘ってた紗英たちもあきらめはじめ、俺は未だに戸川加奈を引きずっていた。
「あの人、最後にあったとき妊娠知ってのかしらね」
もう諦めたと言ったあとに、紗英はこんなことを言い出した。
「え?」
「拓真は戸川さんが好きなんでしょ?」
ビックリした。まさか知ってるとは思わなかった。
「だって、鳥井主任によく話しかけてるし、どっちかというと鳥井主任のが迷惑そうにしてると聞いてるもん。鳥井主任で接点があるとしたら戸川さんしかない」
しつこすぎて呆れられてるが、最近は鳥井主任もここまで来るとはと思ってもなかったようで、少しずつだけど彼女のことを教えてくれた。
「最後にあったときって?」
さっきの言葉が気になった。
「戸川さんにあって、拓真とはもう会わないでって言ったの。」
「いつ?」
「会社を辞める1ヶ月くらい前じゃないかな。玉の輿が目的なの?って言ったわ」
まじか?そんなこと言ったのか…
でもそんなこと言わせたのは優柔不断な自分が悪い。
「戸川さん、拓真が社長の息子だって知らなかったのよ」
「え?」
俺に近づく女なんか、ほとんどそれ目的だ。
戸川加奈もそう思ってたが、妊娠して別れを選んだのは、急に荷が重すぎて逃げたのかと思っていた。
「そうよ!あんたと付き合ってるときは、社長の息子とか知らなかったのよ。よくわからんけどいい歳して一目惚れしたとか言ってた」
鳥井主任とは以前のようなやりとりはなくなった。こうやって彼女のことを教えてくれるのが今は何よりも楽しみになっている
「子供は?産まれたんですか?」
「産まれたみたいね、最近連絡ないから解らないけど、なんとか生活できるように頑張るって返事きてた」
会いに行きたい!でも、会って拒否されたら怖い。会いにいく資格俺にはない。
彼女を含め紗英も色んな女性を傷つけた。
今俺にやれることなんだろ?
「部長、話があります」
「私をシンガポール支店に行かせてくれませんか?まだ決まってませんでしたよね?」
「いや、葉山君、君が行かなくても…」
勿論部長は社長の息子だと知っている。
だから、行かなくても昇級はするしと言いたかったんだろう
「お願いします」
俺の願は聞き入れてくれて、約3年の転勤が決まった。
勝手な男だと言われそうだが、恥ずかしくない男に少しでもなりたかった。
過去のことはもう戻せない。
だから、親父の子供だから社長になるでなく、しっかりと認められる男になりたかった。
どこかで、戸川加奈も1人でがんばってる。いつか会うことがあったら少しでも恥ずかしくない男になりたい。
もう全て今更になるが…
約3年の転勤を終え、日本に戻ってきた。
企画部の部長の席が与えられ、名前も葉山拓真から吉井拓真として辞令が出てた。
向こうではほぼ休みなく働いてた。
観光も数回した程度。仕事以外交流はなく、声かけてくる女性もいなくはなかったが、その気は全くなかった。
「鳥井課長、お久しぶりです」
「戻ってきたら、私より偉くなってるて流石御曹司」
少しの嫌味もこの人なら、なんてことない。
「彼女は元気ですか?」
「私に元気ですか?て言う前に加奈の方が先?」
ゲラゲラと笑う。
転勤先でも鳥井課長とはたまに連絡をとっていた。
「そこまでくるともう、一途てよりストーカーになりそう」
自分でもここまで想いが強いと思わなかった。
そして、それから数ヶ月後。
夜中1時前に鳥井課長から電話がきた。
時間も遅いし、ただ事ではないと悟りすぐ電話に出た。
「加奈が倒れた。」
飛び上がった。
「緊急連絡先私にしてるので、今から行くけど、どする?このままだとあのバカ無理して死んじゃうよ」
「車だす」
こうして、俺は約4年ぶりの彼女と再会した
在職時は営業事務をしてたらしい。歳は俺より6歳上だった。こういう時こそ親の権力があってよかったと思った。
人事で頼んで聞いてみると、両親は小さい頃に両親は他界し、親戚に育てられてたらしい。
高卒でずっとこの会社に居たようだ。
仕事評判はとてもよかったらしい。
サバサバした性格に見えてたようで、男性からも女性からも慕われたようだ。
ただ、同期の女性が結婚退職が多くなってから、そこまで会社の人と飲みに行ったりという付き合いが少なくなったという
彼女は今何処で何してるんだろ?
好きか嫌いかの気持ちも解らず、彼女のことをどんどん考えていく。
「主任、お話が」
「しつこい!!」
あれから何度も鳥井主任にアタックして、こんな感じで断られてる
その時はもう彼女のことが好きになってると認めるしからなかった。
さすがに3ヶ月もなると
「葉山!いい加減あきらめな!あんた社長の息子なんでしょ?なら加奈の気持ちを察しな」
「どういうことですか?身を引いたということですか?」
「それは想像に任せるけど、加奈は自分の道を進んでる。葉山の入る余地はない」
諦めれるのか俺?全てが遅すぎて、もう無理なのか?
久々に親父に呼ばれて何かと思ったら、紗英との婚約パーティーをしたいと言い出した。
紗英はうちの会社で受付嬢をしてる。
「向こうのご両親もそろそろと言ってるし、この機会にどうだ?」
曖昧にした自分も悪いが、周りからしたら付き合ってるように見えたんだろ
俺の中ではどんどん戸川加奈が大きくなり、紗英との結婚なんてもう考えられないでいた。
「ごめん」
紗英の前で頭を下げた
ごめんで全てを悟ったのか
「何を今更…、今までなんだと思ってたの?」
初めて紗英をうちのマンションに入れた。こんな大事なこと外で話すべきではないと思ったからだ。
紗英は興奮ぎみに、怒りを少し抑え
「私諦めないわよ!今更なによ!ずっと待ってたのよ」
そう言って、身体を求めようとしてきたが
「ごめん」
紗英は大声で泣き、家に帰って行った。
親にも婚約する気はないことを伝え、紗英からも両親からもかなり責められた
戸川加奈と別れて1年がたち、それまで粘ってた紗英たちもあきらめはじめ、俺は未だに戸川加奈を引きずっていた。
「あの人、最後にあったとき妊娠知ってのかしらね」
もう諦めたと言ったあとに、紗英はこんなことを言い出した。
「え?」
「拓真は戸川さんが好きなんでしょ?」
ビックリした。まさか知ってるとは思わなかった。
「だって、鳥井主任によく話しかけてるし、どっちかというと鳥井主任のが迷惑そうにしてると聞いてるもん。鳥井主任で接点があるとしたら戸川さんしかない」
しつこすぎて呆れられてるが、最近は鳥井主任もここまで来るとはと思ってもなかったようで、少しずつだけど彼女のことを教えてくれた。
「最後にあったときって?」
さっきの言葉が気になった。
「戸川さんにあって、拓真とはもう会わないでって言ったの。」
「いつ?」
「会社を辞める1ヶ月くらい前じゃないかな。玉の輿が目的なの?って言ったわ」
まじか?そんなこと言ったのか…
でもそんなこと言わせたのは優柔不断な自分が悪い。
「戸川さん、拓真が社長の息子だって知らなかったのよ」
「え?」
俺に近づく女なんか、ほとんどそれ目的だ。
戸川加奈もそう思ってたが、妊娠して別れを選んだのは、急に荷が重すぎて逃げたのかと思っていた。
「そうよ!あんたと付き合ってるときは、社長の息子とか知らなかったのよ。よくわからんけどいい歳して一目惚れしたとか言ってた」
鳥井主任とは以前のようなやりとりはなくなった。こうやって彼女のことを教えてくれるのが今は何よりも楽しみになっている
「子供は?産まれたんですか?」
「産まれたみたいね、最近連絡ないから解らないけど、なんとか生活できるように頑張るって返事きてた」
会いに行きたい!でも、会って拒否されたら怖い。会いにいく資格俺にはない。
彼女を含め紗英も色んな女性を傷つけた。
今俺にやれることなんだろ?
「部長、話があります」
「私をシンガポール支店に行かせてくれませんか?まだ決まってませんでしたよね?」
「いや、葉山君、君が行かなくても…」
勿論部長は社長の息子だと知っている。
だから、行かなくても昇級はするしと言いたかったんだろう
「お願いします」
俺の願は聞き入れてくれて、約3年の転勤が決まった。
勝手な男だと言われそうだが、恥ずかしくない男に少しでもなりたかった。
過去のことはもう戻せない。
だから、親父の子供だから社長になるでなく、しっかりと認められる男になりたかった。
どこかで、戸川加奈も1人でがんばってる。いつか会うことがあったら少しでも恥ずかしくない男になりたい。
もう全て今更になるが…
約3年の転勤を終え、日本に戻ってきた。
企画部の部長の席が与えられ、名前も葉山拓真から吉井拓真として辞令が出てた。
向こうではほぼ休みなく働いてた。
観光も数回した程度。仕事以外交流はなく、声かけてくる女性もいなくはなかったが、その気は全くなかった。
「鳥井課長、お久しぶりです」
「戻ってきたら、私より偉くなってるて流石御曹司」
少しの嫌味もこの人なら、なんてことない。
「彼女は元気ですか?」
「私に元気ですか?て言う前に加奈の方が先?」
ゲラゲラと笑う。
転勤先でも鳥井課長とはたまに連絡をとっていた。
「そこまでくるともう、一途てよりストーカーになりそう」
自分でもここまで想いが強いと思わなかった。
そして、それから数ヶ月後。
夜中1時前に鳥井課長から電話がきた。
時間も遅いし、ただ事ではないと悟りすぐ電話に出た。
「加奈が倒れた。」
飛び上がった。
「緊急連絡先私にしてるので、今から行くけど、どする?このままだとあのバカ無理して死んじゃうよ」
「車だす」
こうして、俺は約4年ぶりの彼女と再会した
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