貴方を愛することできますか?

詩織

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踏み切れない

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好きだし、愛してる。

それでも結婚となると、なにか考えてしまう。

恋人期間が欲しいのは事実。

でも何かが…

自分でも何なのかわからない。

圭哉君が地方に出張で数日帰ってこないときに、香苗ちゃんと飲んで結婚が踏み込めないことを話した。

「うーん、兄貴のこと恋愛としては見てるけど結婚としては見てないってことかな?」

「どうだろ…」

そうなのかなー

「でも今後結婚となったら、圭哉君なんだけどな」

「うーん」

「結乃ちゃんの何かが踏み込めてないんだね」

「と、思う」

やっぱり、あのことがあったから?

それとも、何か気になることがあるのか?

自分でもわからないでいた。

「そのうち結婚したくなるんじゃない?」

と言われたが、その気がずっとなかったら…



それから同棲して半年たっても結婚する気になれず、27歳になっていた。

毎日幸せになんだけど…

そんなとき、課内で大きなトラブルが発生した。

2つ年下の後輩の原田はらださんが間違って販売をNGと決めてたものをOKと言って進めてしまい、既に作業工程が進んでるという。

はじめは作業事態ストップをかけるつもりだったが、進み具合が思ってた以上に早かったので、このまま止めるのはかなりの損害が出るため、似たものでこの先進めるものを洗い出し、ちょっとだけデザインは変わるけど、その辺でうまく調整して作業を勧めてもらうよう対策をし、作業は深夜までしばらく続きていた。

「本当に申し訳ありません」

同じグループなので、今回の対応は一番と言っていいほど私には影響があった。

自分の仕事も勧めつつ、その対応となので1日の時間が足りなかった。

私も過去トラブルをおこし、皆に助けてもらったのでそこは責めたくない。

皆で乗り切ることだけを考えていた。

その日もやっぱり遅くまで仕事をしてた。

原田さんを見ると、暗くってシンドそうな顔をしてて

「大丈夫?」

と、聞くと

「…はい」

全然大丈夫じゃない答えだった。

自分のせいでって責めてるんだろうな。

このチームは誰もが原田さんを責めてない。でも、原田は自分が…て、なっていつも泣きそうな顔をしている。

「原田さん」

休憩室で休んでるときに、原田さんを
が来た。

「本当にいつもすいません」

原田さんはいつも申し訳無さそうに言う。

「そんな…、私もミスして皆に迷惑かけたことあるからさ」

「でも…」

「そんな、辛そうな顔しないでよ」

「わ、わたし…」

「ん?」

「怒ってくれた方が気が楽で」

「えっ!?」

「皆さん優しくっていい方なのですが、失敗したのに誰も怒らなくって、皆で頑張ろーて感じで…、嬉しいんですけど、ミスしたんで怒って欲しいです」

「原田さん…」

「だって、悪いことしたの私なのに…」

…あれ?

「ねぇ、原田さん…」

「はい」

「皆が優しいって言ってたけど、それは逆に辛いの?」

「あー、嬉しいんですけど、心が痛いというか…」

なんか少しだけわかる気がする。

自分が悪いのに誰も言わない。逆にもう必要ないのかとさえ私なら思うかもしれない。

圭哉君ももしそうだとしたら…

私が踏み込めないのってこれだとしたら…
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