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『ヘヴン』の『帝国』(上)
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「……ほう、これはまた美味そうだな。それをもらおう。」
二人へ近寄るアリス。
そして、そう言うと、彼女は店主から果物を取り一口齧った。
「あ、アリス様!それは落ちたもので!す、すぐ吐き出して下さい!」
慌てて止めに入る店主。
しかし、アリスはニヤリと笑みを浮かべる。
「……何?そうだったか。しかし、これは中々……思った通り美味いな。店主、これはいくらだ?」
「え?そ、それは……。」
渋りながらも店主が素直に料金を伝える。
「……ほう?このクオリティでその値段か。破格だな。……受け取ってくれ。」
そう言うと、アリスは『ヘヴン』内で流通しているであろう金貨を渡す。
「そ、そんな!『帝国』のアリス様からは頂けません!『帝国』の皆様のお陰で我々はこうして生きていけてるんです……!感謝してもしきれません!」
両手をブンブン振り、必死に拒絶の意思を示す。
「……嬉しいことを言ってくれるな。だが、それとこれは別の話だ。こんな素晴らしいものを無料でもらっては『帝国』の沽券に関わる。私達に感謝しているのであれば金を受け取ってくれ。」
「そ、そういうことでしたら……。」
彼女に力強く説得され、渋々金貨を受け取る店主であった。
「あぁ!是非そうしてくれ。それにしても美味かったな。今後も国民達の為にも良い商品の仕入を期待しているぞ。」
「はい!」
「アリス様、アリス様!こっちにも来て下さいな!」
「アリス様ー!」
他の国民も彼女に声をかける。
皆が『帝国』を慕っている。
先日まで行動を共にしていた『シスターズ』もそうだった。
彼女らはそれぞれ人々と友好的な関係を築いている。
かつての『イロハ団』の姿とは大違いだ。
イオリとロココ。
二人はまた、自己嫌悪に陥ってしまう。
つくづく嫌になってしまう。
「……おや?」
彼女らから少し離れた場所にいた黄色い軍服に軍帽のボーイッシュな少女が足を止める。
彼女の視線の先。
そこにはある人物がいた。
いつの間にかイオリ、ロココとはぐれてしまったキクリ。
彼女がそこにいたのだ。
「……へー、『帝国』の子達は色違いの軍服で揃えてるんだなー。……え?」
見物客と化していたキクリの視線の先。
そこにいたのは『帝国』のメンバーの一人。
彼女と目が合った。
まさか、彼女も自分に気があるのか?
違う。
きっと、それは自意識過剰というものだろう。
二人へ近寄るアリス。
そして、そう言うと、彼女は店主から果物を取り一口齧った。
「あ、アリス様!それは落ちたもので!す、すぐ吐き出して下さい!」
慌てて止めに入る店主。
しかし、アリスはニヤリと笑みを浮かべる。
「……何?そうだったか。しかし、これは中々……思った通り美味いな。店主、これはいくらだ?」
「え?そ、それは……。」
渋りながらも店主が素直に料金を伝える。
「……ほう?このクオリティでその値段か。破格だな。……受け取ってくれ。」
そう言うと、アリスは『ヘヴン』内で流通しているであろう金貨を渡す。
「そ、そんな!『帝国』のアリス様からは頂けません!『帝国』の皆様のお陰で我々はこうして生きていけてるんです……!感謝してもしきれません!」
両手をブンブン振り、必死に拒絶の意思を示す。
「……嬉しいことを言ってくれるな。だが、それとこれは別の話だ。こんな素晴らしいものを無料でもらっては『帝国』の沽券に関わる。私達に感謝しているのであれば金を受け取ってくれ。」
「そ、そういうことでしたら……。」
彼女に力強く説得され、渋々金貨を受け取る店主であった。
「あぁ!是非そうしてくれ。それにしても美味かったな。今後も国民達の為にも良い商品の仕入を期待しているぞ。」
「はい!」
「アリス様、アリス様!こっちにも来て下さいな!」
「アリス様ー!」
他の国民も彼女に声をかける。
皆が『帝国』を慕っている。
先日まで行動を共にしていた『シスターズ』もそうだった。
彼女らはそれぞれ人々と友好的な関係を築いている。
かつての『イロハ団』の姿とは大違いだ。
イオリとロココ。
二人はまた、自己嫌悪に陥ってしまう。
つくづく嫌になってしまう。
「……おや?」
彼女らから少し離れた場所にいた黄色い軍服に軍帽のボーイッシュな少女が足を止める。
彼女の視線の先。
そこにはある人物がいた。
いつの間にかイオリ、ロココとはぐれてしまったキクリ。
彼女がそこにいたのだ。
「……へー、『帝国』の子達は色違いの軍服で揃えてるんだなー。……え?」
見物客と化していたキクリの視線の先。
そこにいたのは『帝国』のメンバーの一人。
彼女と目が合った。
まさか、彼女も自分に気があるのか?
違う。
きっと、それは自意識過剰というものだろう。
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