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真摯に
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ゆったりとした応接室には王太后様とリオッター公爵が居て、二人も窓から雪を眺めていた。
「今年はホワイトクリスマスね」
微笑んで王太后様はこっちに歩いて来る。
「私はこれで失礼するわ。だから、しっかりお話なさいね」
そっと俺の手を握って何かを握らせてくれた。
それは昔リューラと作っていた紙の指輪。
少し歪んだ小さな指輪だが、俺とリューラが中庭でいつもお互いの指に嵌め合っていたものだ。
指輪の意味も深く考えず遊んでいたような子供の頃のもの。
しかも、下手くそで少し力を入れたら簡単に潰れるただの紙。
なのに、さっきまでの不安も薄れてパワーを感じる気がした。
タイの内側にあるピンにもそっと触れる。
顔を上げると、王太后様が頷いて俺の背中を押してくれた。
テーブルにお茶を運んできてくれたのはロットル。
リューラがこっちについて行くように指示をしてくれたのだろう。
いつもの紅茶の香りにリューラの気遣いを感じた。
「サライドくん、私はきみと話したかっただけで否定したり非難するつもりはないんだ」
俺が王太后様と話していた間、父さんと話していた公爵は窓際から歩いてくる。
上座のソファーに腰を下ろすと、父さんは俺の隣に来た。
すぐに公爵に促されて俺たちも座る。
「この縁談を諦めるのは残念でならないんだけどね?きみほど優秀な若者は居ないからね」
優しく微笑まれて俺は深々と頭を下げた。
「今年はホワイトクリスマスね」
微笑んで王太后様はこっちに歩いて来る。
「私はこれで失礼するわ。だから、しっかりお話なさいね」
そっと俺の手を握って何かを握らせてくれた。
それは昔リューラと作っていた紙の指輪。
少し歪んだ小さな指輪だが、俺とリューラが中庭でいつもお互いの指に嵌め合っていたものだ。
指輪の意味も深く考えず遊んでいたような子供の頃のもの。
しかも、下手くそで少し力を入れたら簡単に潰れるただの紙。
なのに、さっきまでの不安も薄れてパワーを感じる気がした。
タイの内側にあるピンにもそっと触れる。
顔を上げると、王太后様が頷いて俺の背中を押してくれた。
テーブルにお茶を運んできてくれたのはロットル。
リューラがこっちについて行くように指示をしてくれたのだろう。
いつもの紅茶の香りにリューラの気遣いを感じた。
「サライドくん、私はきみと話したかっただけで否定したり非難するつもりはないんだ」
俺が王太后様と話していた間、父さんと話していた公爵は窓際から歩いてくる。
上座のソファーに腰を下ろすと、父さんは俺の隣に来た。
すぐに公爵に促されて俺たちも座る。
「この縁談を諦めるのは残念でならないんだけどね?きみほど優秀な若者は居ないからね」
優しく微笑まれて俺は深々と頭を下げた。
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