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俺の視線を感じ取ったリティナはゆっくりとカップを置く。
「今回の襲撃での被害……最終的な死者は五名です」
マリッサから受け取り、見せられた紙に俺も目を落とした。
医師団長やうちにも仕えてくれていたらしいユグノ医師。
重体だったもう一人はまだそこに入ってはいなくてホッとする。
「ミネルヴァ医師……ご存知ですか?」
俺の指がそこで止まったことに気付いたリティナに言われて首を横に振った。
「彼女はサフィナ医師の先輩医師です」
「サフィナの?」
「えぇ。研修中も指導をされていた方らしく、今回彼女がサフィナ医師を庇わなかったら……」
言い淀むその様子でサフィナもギリギリ命を繋いだことがわかる。
「ただ、先程ミネルヴァ医師の意識が戻ったと知らせがありました」
パッと声の調子が変わってリティナは嬉しそうにした。
「そうなのか!?」
「えぇ。これから検査もして、粉砕骨折もしているので帰国はまだかかるそうですが、もう命に別状はなく、イリノ王国で最新の治療を受けているそうです」
聞いたばかりのようなその情報。
おそらく、やってきたイリノ王国の宰相が届けた知らせなんだろう。
「サフィナにも手紙でいいから知らせてやってくれ」
ホッと息を吐いて言うと、リティナは少し表情を陰らした。
「手紙は……おそらく……」
「あ……あいつは目がって言ってたな?」
思い出して聞くと、リティナは小さく頷く。
「はい。今は包帯が取れる前なので……どのくらい視力があるかは全く予測できないそうです」
震えるその声が深刻さを十分に伝えてきた。
「今回の襲撃での被害……最終的な死者は五名です」
マリッサから受け取り、見せられた紙に俺も目を落とした。
医師団長やうちにも仕えてくれていたらしいユグノ医師。
重体だったもう一人はまだそこに入ってはいなくてホッとする。
「ミネルヴァ医師……ご存知ですか?」
俺の指がそこで止まったことに気付いたリティナに言われて首を横に振った。
「彼女はサフィナ医師の先輩医師です」
「サフィナの?」
「えぇ。研修中も指導をされていた方らしく、今回彼女がサフィナ医師を庇わなかったら……」
言い淀むその様子でサフィナもギリギリ命を繋いだことがわかる。
「ただ、先程ミネルヴァ医師の意識が戻ったと知らせがありました」
パッと声の調子が変わってリティナは嬉しそうにした。
「そうなのか!?」
「えぇ。これから検査もして、粉砕骨折もしているので帰国はまだかかるそうですが、もう命に別状はなく、イリノ王国で最新の治療を受けているそうです」
聞いたばかりのようなその情報。
おそらく、やってきたイリノ王国の宰相が届けた知らせなんだろう。
「サフィナにも手紙でいいから知らせてやってくれ」
ホッと息を吐いて言うと、リティナは少し表情を陰らした。
「手紙は……おそらく……」
「あ……あいつは目がって言ってたな?」
思い出して聞くと、リティナは小さく頷く。
「はい。今は包帯が取れる前なので……どのくらい視力があるかは全く予測できないそうです」
震えるその声が深刻さを十分に伝えてきた。
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