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ミリアのギルド訪問
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聖女見習いの少女たちとの強化合宿も無事に終わり、アマンダから外出許可をもらったミリアが向かったのはジュリが働く冒険ギルドだ。
ギルド前で待ち合わせたはずなんだけどなぁ‥
中々来ないジュリが心配になり、ジルに連絡を頼もうとギルドへ入ろうとすると
「君可愛いね?まさか冒険者になりたいとか?誰かと待ち合わせ?暇ならちょっとお茶飲まない?」
チャラチャラした金髪碧眼の男が声をかけてきた。
「結構です。ギルドに知り合いがいるので!」
「つれないなぁ。ちょっと遊ぼうよ。こう見えて俺、侯爵家の跡取りなんだぜ?君可愛いからお付き合いしたいな。どう?」
しつこくつきまとう男をどうするべきか考えていると‥
「その方に汚い手で触れるな!」と間に入ってきた男が言うやいなや
チャラ男は吹き飛ばされて尻もちをついていた。
「貴様!俺がガルシア侯爵家の長男だと知っての仕打ちか?不敬だぞ!」
「貴方こそ不敬ですよ。このお方は‥」
「待って!それは言わないでくれる。」
「姫様‥」
「ガルシア侯爵は存じ上げているわ。王宮騎士団の副団長を務めている真面目なお方でしょ?貴方のような息子さんがいるとは知らなかったわ。侯爵に会う機会があれば私は息子さんの愛人にはなれませんとお断りしておきますわ。」
「父を知ってるのか?父にはこの事は言わないでくれ。この通りだ。」
土下座するチャラ男に呆れながら、
「これからは嫌がる女性を誘うのはやめてくださいね。それと、冒険者ならしっかり鍛練しなさい。風魔法の初級で吹き飛ばされるなんて!恥を知りなさい!ジュビアの冒険ギルドの恥だわ。」
「‥はい。これからは冒険者として精進します。あの‥お名前を教えて頂けたら‥」
「残念ね。今のところ貴方に名乗る名前は持ち合わせてないの。」
「姫様!その辺で‥」
「有難う。案内してくれるかしら?」
「かしこまりました姫。」
臣下の礼をする男に目を見張るチャラ男。
ミリアさん‥聖女の前にアーライの姫だからね。
気軽にナンパしていい方じゃないから。
◇◇◇◇
「ギルマス、すいません。姫様がギルド前でガルシア侯爵の長男に絡まれてまして‥」
「あいつ‥またかよ。そろそろギルドカード返してもらわないとダメだな。ギルドはナンパスポットじゃないっつーの。」
「あんな人がいるなんて‥私の大切なジュリを働かせるの心配だわ。」
「恐い想いをさせたかな?ミリア姫悪かったね。素行の悪いヤツはギルドカード剥奪して出入り禁止にしてるんだよ?あいつはしばらくおとなしくしてたんだけどねぇ。」
「私なら大丈夫です。炎で焼き尽くしてもよいのかと悩んでいただけなので‥」
「ミリア姫‥流石だね。ミディの従妹だけあるわ。」
「私があの男を炭にする前にムスティが来てくれてよかったわ。」
ニッコリと満面の笑みで恐ろしい事を言うミリアに苦笑いのジルとムスティである。
「ムスティよ。アーライでは姫さんに声かけたら消し炭になるのか?」
「そんな事はないはずですが‥アーライでは三大聖女は絶対的存在ですから‥ナンパしたら捕縛は間逃れないかと‥」
「可愛い聖女ちゃんがいても声かけ禁止かぁ‥アーライには住めないな。」
「ジル様?聞こえておりましてよ?私が常に誰かを消し炭にしているようにお考えですの?私、そんなおそらく女ではないですからね。」
「いや?十分恐ろしいぞ?なっ!ムスティ。」
「私まで巻き込むのはやめて頂けますか?」
何だかカオスなギルマスの執務室。
存在感を殺している秘書は、ずっと三人が尊い!ミリア様‥ドS聖女様ヤバい!と呟いていたという。
その頃のジュリは、ミリア様が来ない!とローゼンボルグ邸で待ちぼうけ。
ミリア様は待ち合わせ場所間違えてたみたいだよ。
ギルド前で待ち合わせたはずなんだけどなぁ‥
中々来ないジュリが心配になり、ジルに連絡を頼もうとギルドへ入ろうとすると
「君可愛いね?まさか冒険者になりたいとか?誰かと待ち合わせ?暇ならちょっとお茶飲まない?」
チャラチャラした金髪碧眼の男が声をかけてきた。
「結構です。ギルドに知り合いがいるので!」
「つれないなぁ。ちょっと遊ぼうよ。こう見えて俺、侯爵家の跡取りなんだぜ?君可愛いからお付き合いしたいな。どう?」
しつこくつきまとう男をどうするべきか考えていると‥
「その方に汚い手で触れるな!」と間に入ってきた男が言うやいなや
チャラ男は吹き飛ばされて尻もちをついていた。
「貴様!俺がガルシア侯爵家の長男だと知っての仕打ちか?不敬だぞ!」
「貴方こそ不敬ですよ。このお方は‥」
「待って!それは言わないでくれる。」
「姫様‥」
「ガルシア侯爵は存じ上げているわ。王宮騎士団の副団長を務めている真面目なお方でしょ?貴方のような息子さんがいるとは知らなかったわ。侯爵に会う機会があれば私は息子さんの愛人にはなれませんとお断りしておきますわ。」
「父を知ってるのか?父にはこの事は言わないでくれ。この通りだ。」
土下座するチャラ男に呆れながら、
「これからは嫌がる女性を誘うのはやめてくださいね。それと、冒険者ならしっかり鍛練しなさい。風魔法の初級で吹き飛ばされるなんて!恥を知りなさい!ジュビアの冒険ギルドの恥だわ。」
「‥はい。これからは冒険者として精進します。あの‥お名前を教えて頂けたら‥」
「残念ね。今のところ貴方に名乗る名前は持ち合わせてないの。」
「姫様!その辺で‥」
「有難う。案内してくれるかしら?」
「かしこまりました姫。」
臣下の礼をする男に目を見張るチャラ男。
ミリアさん‥聖女の前にアーライの姫だからね。
気軽にナンパしていい方じゃないから。
◇◇◇◇
「ギルマス、すいません。姫様がギルド前でガルシア侯爵の長男に絡まれてまして‥」
「あいつ‥またかよ。そろそろギルドカード返してもらわないとダメだな。ギルドはナンパスポットじゃないっつーの。」
「あんな人がいるなんて‥私の大切なジュリを働かせるの心配だわ。」
「恐い想いをさせたかな?ミリア姫悪かったね。素行の悪いヤツはギルドカード剥奪して出入り禁止にしてるんだよ?あいつはしばらくおとなしくしてたんだけどねぇ。」
「私なら大丈夫です。炎で焼き尽くしてもよいのかと悩んでいただけなので‥」
「ミリア姫‥流石だね。ミディの従妹だけあるわ。」
「私があの男を炭にする前にムスティが来てくれてよかったわ。」
ニッコリと満面の笑みで恐ろしい事を言うミリアに苦笑いのジルとムスティである。
「ムスティよ。アーライでは姫さんに声かけたら消し炭になるのか?」
「そんな事はないはずですが‥アーライでは三大聖女は絶対的存在ですから‥ナンパしたら捕縛は間逃れないかと‥」
「可愛い聖女ちゃんがいても声かけ禁止かぁ‥アーライには住めないな。」
「ジル様?聞こえておりましてよ?私が常に誰かを消し炭にしているようにお考えですの?私、そんなおそらく女ではないですからね。」
「いや?十分恐ろしいぞ?なっ!ムスティ。」
「私まで巻き込むのはやめて頂けますか?」
何だかカオスなギルマスの執務室。
存在感を殺している秘書は、ずっと三人が尊い!ミリア様‥ドS聖女様ヤバい!と呟いていたという。
その頃のジュリは、ミリア様が来ない!とローゼンボルグ邸で待ちぼうけ。
ミリア様は待ち合わせ場所間違えてたみたいだよ。
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