448 / 627
第5章 帝国決戦
第13話 軍師好調
しおりを挟む
用意されていた小舟で急いで対岸に渡り、砦に入った。
アルパ、ベダ、ガーマ、デンタと名付けられた砦群の中で、一番北寄りにあるアルパ砦だ。
4つの砦に入った軍はそれぞれ500の合計2千。
すでに戦闘態勢となっている。
そこにヨジョー城から率いていった3千が合わさって計5千の兵力だ。
対する帝国軍は、
「3万、か」
報告につぶやく。
単純兵力差で言えば6倍。
いやいや、何もこんな時に、俺のいる時にこなくても。
「まったく、運が良いのか悪いのか」
「我々にとっては良いに決まっています。なにせ『不敗のジャンヌ』様がここにおられる時に攻めてくるのですから」
あー、そうなるよね。そうだよねぇ。
だから嫌なんだよ。不敗だなんだって言われると、この状況でも簡単に勝てると思われる。
いや、正直そこまで悲観するような状況じゃないのはある。
兵力差は6倍にもなるが、城攻めに必要な兵力は守備側の3倍必要な原則から言えば2倍までに縮まる。
もちろん兵力を分散しているこちらとしては、数字通りの計算にならないわけだけど、この4つの砦が連動し、さらに出丸がしっかり機能すれば勝つのは難しいとしても負けないくらいにはできるだろう。
砦の完成度は6割ほど。でも出丸と外壁の防御を最優先にしたため、居住性はないが守る分には及第点の出来だ。
それに『古の魔導書』で見る限り、敵の大将と参謀はプレイヤーではない。
スキルの心配はしなくてよさそうだ。
『グライス・ホルドー。37歳。男。帝国軍大佐。ヨジョー地方の対オムカ強硬派の1人。ヨジョー地方の最前線に築かれた城の将軍。これ以上はデータが足りません』
ただ正直、なぜ今。そう思う。
叩き潰すには兵力は悪くないが装備が最悪。攻城用の兵器は大砲を持ってきているくらいだという。
あるいは野戦に引き込む策があるのか?
それとも砦の妨害に来たのか?
それなら作りはじめの方がやりやすいだろうに。
またはできるのを待って、建設費を浪費させる資産的な打撃を与えるために出てきたとでもいうのか?
んー、分からない。
理解できないという不安もあるものの、ひとまず守城に徹すればすぐに負けることはない。
その間に相手の意図も見えてくるだろうと思う。
その相手は、俺の目の前、1キロほど先で3万がひと固まりになって陣を組んでいる。
奇襲をかけるなら今だが、その間に広がるのは見渡す限りの平原。
砦から出たところで丸わかりなわけだし、どこから来ようがすぐに迎撃態勢を取られて一網打尽されるのがオチだ。
だから相手も悠々と陣を組んでられるわけで。
「どう見るかな、あの軍」
俺は考えを整理するためアークに話しかけた。
「そう、ですね。…………中途半端かと」
「ん、何が?」
「兵力も、出てきた時期も、そして陣を張る理由も」
「ああ、そうだね。その通りだ」
兵力3万というのは攻城3倍の原則としては悪い数字ではない。
だが先ほど述べたように、砦がほぼ完成に近づいた現状で攻めるには十分な兵力かというと疑問が残る。
それに陣を張る位置だ。
この4つの砦はダイヤ型となっており、詳しくは割愛するが、どこから攻められても他が補完できる作りになっている。
出丸を避けて側面に回り込もうとすれば、ほかの砦から横やりが入るのだ。
さらに地形的に東は川で、西は雑木林が広がり大軍が展開するには向かない立地になっている。
結果、北から一気にアルパ砦に取りつくのが正攻法にしてほぼ唯一の攻撃方法でしかなくなるわけで。
だからこそ陣を張るには北側しかないのだが、そもそも陣を張る必要があるのか?
そもそも帝国側が造っている城から出てきたのであれば、移動に1時間くらいしか経っていないはず。
疲労もそうないわけだから、すぐに攻城に移っても問題はない。
それなのにそれをせず、わざわざここで陣を張る意味が分からなかった。
長期滞在するつもりか、何かの偽装か、あるいは他に理由があるのか。
うぅん。
それをまとめて中途半端と言ったアークは慧眼というべきだろうが、答えに至る回答を得られなかったことに、不条理ながらも不満が残った。
「敵、来ます!」
物見の報告に、敵陣を凝視する。
確かに人の群れがこちらに向かってくる。
俺は咄嗟に迎撃の指示を出した。
「鉄砲隊、位置につかせて。十分に引き付けてから撃つように」
だがその命令は果たされなかった。
こちらの動きが悪かったわけではない。
相手が必要以上に近づかなかったのだ。
砦から700メートルも離れた地点で何かをしている。
何か叫びが聞こえたり、人の移動が激しかったりと雑然としているように見える。
何をしているか見えない。
だがすぐにその答えが来た。
ドスン、と大気を揺るがす砲声。
「大砲、来ます!」
「届かない!」
この世界の大砲技術。立地、風。それらを頭の中で瞬時に組み合わせてそう答えていた。
届かないでくれという願望だったかもしれない。
その願いが通じたのか、大砲の玉は俺たちの砦の100メートル前方に落ちた。
ホッとしたのもつかの間。
さらなる砲声が鳴る。
が、こちらまで飛んでくる気配はない。
遊んでいるのか?
いや、それにしては変だ。何か理由があるのか。考えろ。
「続いて、弓が来ます!」
「届くわけないだろ!?」
ますますわからなくなった。
少し近づいたとはいえ、弓の届く距離じゃない。それを証明するように、大空高く舞い上がった矢の群れは、大砲の玉よりはるか遠くの地面にパラパラと落ちるのみだ。
何を考えてる? 挑発か? いやこの平原のどこに罠を張る? 伏兵? 陣? 落とし穴?
いや、それにしては遠すぎる。
こっちを引きずり出すなら、勝てると思わせなきゃいけない。
たとえ現状で砦から打って出た場合、1キロ近く移動することになる。
その場合、相手が待ち構えている目の前を走ることになるから、その間に弓や鉄砲が飛んでくることになる。
そんな無謀な突撃するなんて自殺願望は俺にはない。
ならなぜだ。
考えろ。
考えることが勝利への導となる。
相手が出てきた理由。挑発でも罠でもない。焼き働きでもない。夜襲でもない。奇襲、いや、別動隊か? なら川? カルゥム城塞での苦い思い出とハワードの爺さんの思い出が想起される。が、東にあるガーマ砦は川沿いに大砲を設置してある。だから船で遡ってきても撃退できるはず。そもそも陽動にしてはおそまつすぎる。別動隊の攻撃は、こちらが眼前の敵に集中しているときにこそ効果を発揮する。だが今はどうだ。数的余裕はないが気持ち的余裕のある状態で各個迎撃が可能だ。
なら他は……ない。
軍学上、この行動に当てはまるものはない。
ならあとは全然違う目的とか?
偵察? 3万で? 時間稼ぎ? なんの? あるいは、本気で落とすつもり、その前哨行動か。
いや、ない。だって見ろよあのへろへろの弓。陣形だっていびつでまるで素人の――
「あ!」
「ど、どうされましたか? 大丈夫ですか!?」
アークが心配そうに聞いてくる。
「すまない、ちょっと考え事してた」
「そうなのですか……ほんの5,6秒といったところでしたが」
5,6秒?
それしか経っていないのか。
俺としては何分も思考の海に漂っていた気分だが……まぁいい。
「アークって、弓の名人だったよな? あいつらより遠くに飛ばせる?」
「そんな名人だなど……いえ、はい。まぁあれよりは飛びます」
「ならクルレーン仕込みの鉄砲隊も同じくらい飛ぶ。……よし。それとヨジョー城から連れてきたのは騎馬隊だったよな?」
「あの……まさかとは思いますが……」
「ああ、打って出る」
それから30分後。
敗走する敵と、燃える敵陣を俺は同じ場所で眺めていた。
こちらが部隊を出すと、相手は明らかに動揺した。さらに射程距離外から弓と鉄砲を浴びせると簡単に崩れ始め、騎馬隊3千が突っ込むと、それで勝負が決まった。
わずか5千の兵で3万が敗走していく。
その勝利の余韻に浸るわけじゃないけど、なんとかなって安堵の限りだ。
「お見事でした。しかし、なぜ分かったのですか? 相手が新兵の部隊だと」
アークが戻ってきて被害報告に来た。
こちらの被害は死者0、けが人が数人いただけ。相手は2千近くを討ち取ったという。
完勝だった。
まぁそれも、相手が新人の部隊だったからこその結果だが。
もちろん相手にも古参の兵たちがいて、殿軍となって新人を守っていたようだが、何かを守りながら逃げることこそ難しいものはない。
相手が退けば追い、止まれば退くを繰り返すヒットアンドアウェイ方式で、大きな損害を与えられた。
どうやら相手もこの数年の戦いで兵力が不足し始めているというところか。
その練兵の総仕上げとして、戦場の空気を感じ取れるここまで出張ってきたらしい。アークがこれまで積極的に攻撃を行わなかったこともあり、反撃はないものと相手の指揮官は考えたらしい。それが命取りになるとも考えず。
「相手の戦意のなさ、意味不明な行動を踏まえたうえで、ほかの可能性を全部つぶしていったらそうなっただけだよ」
「はぁ……申し訳ありません。私にはまったく分かりませんでした」
ん、まぁそんなもんだろう。
俺も消去法で残ったものが答えだと感じただけだから。
ただそこに至った時の確信に近い強烈な衝動。
そしてそれを数秒で導き出す灰色の脳細胞。
なんだか頭がよく回る感じだ。
思考がより深く、速くなっている気がする。
絶好調なんじゃないか、俺?
なんてな。
ちょっとカッコつけてみた。
アルパ、ベダ、ガーマ、デンタと名付けられた砦群の中で、一番北寄りにあるアルパ砦だ。
4つの砦に入った軍はそれぞれ500の合計2千。
すでに戦闘態勢となっている。
そこにヨジョー城から率いていった3千が合わさって計5千の兵力だ。
対する帝国軍は、
「3万、か」
報告につぶやく。
単純兵力差で言えば6倍。
いやいや、何もこんな時に、俺のいる時にこなくても。
「まったく、運が良いのか悪いのか」
「我々にとっては良いに決まっています。なにせ『不敗のジャンヌ』様がここにおられる時に攻めてくるのですから」
あー、そうなるよね。そうだよねぇ。
だから嫌なんだよ。不敗だなんだって言われると、この状況でも簡単に勝てると思われる。
いや、正直そこまで悲観するような状況じゃないのはある。
兵力差は6倍にもなるが、城攻めに必要な兵力は守備側の3倍必要な原則から言えば2倍までに縮まる。
もちろん兵力を分散しているこちらとしては、数字通りの計算にならないわけだけど、この4つの砦が連動し、さらに出丸がしっかり機能すれば勝つのは難しいとしても負けないくらいにはできるだろう。
砦の完成度は6割ほど。でも出丸と外壁の防御を最優先にしたため、居住性はないが守る分には及第点の出来だ。
それに『古の魔導書』で見る限り、敵の大将と参謀はプレイヤーではない。
スキルの心配はしなくてよさそうだ。
『グライス・ホルドー。37歳。男。帝国軍大佐。ヨジョー地方の対オムカ強硬派の1人。ヨジョー地方の最前線に築かれた城の将軍。これ以上はデータが足りません』
ただ正直、なぜ今。そう思う。
叩き潰すには兵力は悪くないが装備が最悪。攻城用の兵器は大砲を持ってきているくらいだという。
あるいは野戦に引き込む策があるのか?
それとも砦の妨害に来たのか?
それなら作りはじめの方がやりやすいだろうに。
またはできるのを待って、建設費を浪費させる資産的な打撃を与えるために出てきたとでもいうのか?
んー、分からない。
理解できないという不安もあるものの、ひとまず守城に徹すればすぐに負けることはない。
その間に相手の意図も見えてくるだろうと思う。
その相手は、俺の目の前、1キロほど先で3万がひと固まりになって陣を組んでいる。
奇襲をかけるなら今だが、その間に広がるのは見渡す限りの平原。
砦から出たところで丸わかりなわけだし、どこから来ようがすぐに迎撃態勢を取られて一網打尽されるのがオチだ。
だから相手も悠々と陣を組んでられるわけで。
「どう見るかな、あの軍」
俺は考えを整理するためアークに話しかけた。
「そう、ですね。…………中途半端かと」
「ん、何が?」
「兵力も、出てきた時期も、そして陣を張る理由も」
「ああ、そうだね。その通りだ」
兵力3万というのは攻城3倍の原則としては悪い数字ではない。
だが先ほど述べたように、砦がほぼ完成に近づいた現状で攻めるには十分な兵力かというと疑問が残る。
それに陣を張る位置だ。
この4つの砦はダイヤ型となっており、詳しくは割愛するが、どこから攻められても他が補完できる作りになっている。
出丸を避けて側面に回り込もうとすれば、ほかの砦から横やりが入るのだ。
さらに地形的に東は川で、西は雑木林が広がり大軍が展開するには向かない立地になっている。
結果、北から一気にアルパ砦に取りつくのが正攻法にしてほぼ唯一の攻撃方法でしかなくなるわけで。
だからこそ陣を張るには北側しかないのだが、そもそも陣を張る必要があるのか?
そもそも帝国側が造っている城から出てきたのであれば、移動に1時間くらいしか経っていないはず。
疲労もそうないわけだから、すぐに攻城に移っても問題はない。
それなのにそれをせず、わざわざここで陣を張る意味が分からなかった。
長期滞在するつもりか、何かの偽装か、あるいは他に理由があるのか。
うぅん。
それをまとめて中途半端と言ったアークは慧眼というべきだろうが、答えに至る回答を得られなかったことに、不条理ながらも不満が残った。
「敵、来ます!」
物見の報告に、敵陣を凝視する。
確かに人の群れがこちらに向かってくる。
俺は咄嗟に迎撃の指示を出した。
「鉄砲隊、位置につかせて。十分に引き付けてから撃つように」
だがその命令は果たされなかった。
こちらの動きが悪かったわけではない。
相手が必要以上に近づかなかったのだ。
砦から700メートルも離れた地点で何かをしている。
何か叫びが聞こえたり、人の移動が激しかったりと雑然としているように見える。
何をしているか見えない。
だがすぐにその答えが来た。
ドスン、と大気を揺るがす砲声。
「大砲、来ます!」
「届かない!」
この世界の大砲技術。立地、風。それらを頭の中で瞬時に組み合わせてそう答えていた。
届かないでくれという願望だったかもしれない。
その願いが通じたのか、大砲の玉は俺たちの砦の100メートル前方に落ちた。
ホッとしたのもつかの間。
さらなる砲声が鳴る。
が、こちらまで飛んでくる気配はない。
遊んでいるのか?
いや、それにしては変だ。何か理由があるのか。考えろ。
「続いて、弓が来ます!」
「届くわけないだろ!?」
ますますわからなくなった。
少し近づいたとはいえ、弓の届く距離じゃない。それを証明するように、大空高く舞い上がった矢の群れは、大砲の玉よりはるか遠くの地面にパラパラと落ちるのみだ。
何を考えてる? 挑発か? いやこの平原のどこに罠を張る? 伏兵? 陣? 落とし穴?
いや、それにしては遠すぎる。
こっちを引きずり出すなら、勝てると思わせなきゃいけない。
たとえ現状で砦から打って出た場合、1キロ近く移動することになる。
その場合、相手が待ち構えている目の前を走ることになるから、その間に弓や鉄砲が飛んでくることになる。
そんな無謀な突撃するなんて自殺願望は俺にはない。
ならなぜだ。
考えろ。
考えることが勝利への導となる。
相手が出てきた理由。挑発でも罠でもない。焼き働きでもない。夜襲でもない。奇襲、いや、別動隊か? なら川? カルゥム城塞での苦い思い出とハワードの爺さんの思い出が想起される。が、東にあるガーマ砦は川沿いに大砲を設置してある。だから船で遡ってきても撃退できるはず。そもそも陽動にしてはおそまつすぎる。別動隊の攻撃は、こちらが眼前の敵に集中しているときにこそ効果を発揮する。だが今はどうだ。数的余裕はないが気持ち的余裕のある状態で各個迎撃が可能だ。
なら他は……ない。
軍学上、この行動に当てはまるものはない。
ならあとは全然違う目的とか?
偵察? 3万で? 時間稼ぎ? なんの? あるいは、本気で落とすつもり、その前哨行動か。
いや、ない。だって見ろよあのへろへろの弓。陣形だっていびつでまるで素人の――
「あ!」
「ど、どうされましたか? 大丈夫ですか!?」
アークが心配そうに聞いてくる。
「すまない、ちょっと考え事してた」
「そうなのですか……ほんの5,6秒といったところでしたが」
5,6秒?
それしか経っていないのか。
俺としては何分も思考の海に漂っていた気分だが……まぁいい。
「アークって、弓の名人だったよな? あいつらより遠くに飛ばせる?」
「そんな名人だなど……いえ、はい。まぁあれよりは飛びます」
「ならクルレーン仕込みの鉄砲隊も同じくらい飛ぶ。……よし。それとヨジョー城から連れてきたのは騎馬隊だったよな?」
「あの……まさかとは思いますが……」
「ああ、打って出る」
それから30分後。
敗走する敵と、燃える敵陣を俺は同じ場所で眺めていた。
こちらが部隊を出すと、相手は明らかに動揺した。さらに射程距離外から弓と鉄砲を浴びせると簡単に崩れ始め、騎馬隊3千が突っ込むと、それで勝負が決まった。
わずか5千の兵で3万が敗走していく。
その勝利の余韻に浸るわけじゃないけど、なんとかなって安堵の限りだ。
「お見事でした。しかし、なぜ分かったのですか? 相手が新兵の部隊だと」
アークが戻ってきて被害報告に来た。
こちらの被害は死者0、けが人が数人いただけ。相手は2千近くを討ち取ったという。
完勝だった。
まぁそれも、相手が新人の部隊だったからこその結果だが。
もちろん相手にも古参の兵たちがいて、殿軍となって新人を守っていたようだが、何かを守りながら逃げることこそ難しいものはない。
相手が退けば追い、止まれば退くを繰り返すヒットアンドアウェイ方式で、大きな損害を与えられた。
どうやら相手もこの数年の戦いで兵力が不足し始めているというところか。
その練兵の総仕上げとして、戦場の空気を感じ取れるここまで出張ってきたらしい。アークがこれまで積極的に攻撃を行わなかったこともあり、反撃はないものと相手の指揮官は考えたらしい。それが命取りになるとも考えず。
「相手の戦意のなさ、意味不明な行動を踏まえたうえで、ほかの可能性を全部つぶしていったらそうなっただけだよ」
「はぁ……申し訳ありません。私にはまったく分かりませんでした」
ん、まぁそんなもんだろう。
俺も消去法で残ったものが答えだと感じただけだから。
ただそこに至った時の確信に近い強烈な衝動。
そしてそれを数秒で導き出す灰色の脳細胞。
なんだか頭がよく回る感じだ。
思考がより深く、速くなっている気がする。
絶好調なんじゃないか、俺?
なんてな。
ちょっとカッコつけてみた。
0
あなたにおすすめの小説
聖女を追放した国の物語 ~聖女追放小説の『嫌われ役王子』に転生してしまった。~
猫野 にくきゅう
ファンタジー
国を追放された聖女が、隣国で幸せになる。
――おそらくは、そんな内容の小説に出てくる
『嫌われ役』の王子に、転生してしまったようだ。
俺と俺の暮らすこの国の未来には、
惨めな破滅が待ち構えているだろう。
これは、そんな運命を変えるために、
足掻き続ける俺たちの物語。
追放された最強賢者は悠々自適に暮らしたい
桐山じゃろ
ファンタジー
魔王討伐を成し遂げた魔法使いのエレルは、勇者たちに裏切られて暗殺されかけるも、さくっと逃げおおせる。魔法レベル1のエレルだが、その魔法と魔力は単独で魔王を倒せるほど強力なものだったのだ。幼い頃には親に売られ、どこへ行っても「貧民出身」「魔法レベル1」と虐げられてきたエレルは、人間という生き物に嫌気が差した。「もう人間と関わるのは面倒だ」。森で一人でひっそり暮らそうとしたエレルだったが、成り行きで狐に絆され姫を助け、更には快適な生活のために行ったことが切っ掛けで、その他色々が勝手に集まってくる。その上、国がエレルのことを探し出そうとしている。果たしてエレルは思い描いた悠々自適な生活を手に入れることができるのか。※小説家になろう、カクヨムでも掲載しています
転生の水神様ーー使える魔法は水属性のみだが最強ですーー
芍薬甘草湯
ファンタジー
水道局職員が異世界に転生、水神様の加護を受けて活躍する異世界転生テンプレ的なストーリーです。
42歳のパッとしない水道局職員が死亡したのち水神様から加護を約束される。
下級貴族の三男ネロ=ヴァッサーに転生し12歳の祝福の儀で水神様に再会する。
約束通り祝福をもらったが使えるのは水属性魔法のみ。
それでもネロは水魔法を工夫しながら活躍していく。
一話当たりは短いです。
通勤通学の合間などにどうぞ。
あまり深く考えずに、気楽に読んでいただければ幸いです。
完結しました。
おっさんが雑魚キャラに転生するも、いっぱしを目指す。
お茶飲み人の愛自好吾(あいじこうご)
ファンタジー
どこにでも居るような冴えないおっさん、山田 太郎(独身)は、かつてやり込んでいたファンタジーシミュレーションRPGの世界に転生する運びとなった。しかし、ゲーム序盤で倒される山賊の下っ端キャラだった。女神様から貰ったスキルと、かつてやり込んでいたゲーム知識を使って、生き延びようと決心するおっさん。はたして、モンスター蔓延る異世界で生き延びられるだろうか?ザコキャラ奮闘ファンタジーここに開幕。
追放もの悪役勇者に転生したんだけど、パーティの荷物持ちが雑魚すぎるから追放したい。ざまぁフラグは勘違いした主人公補正で無自覚回避します
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
ざまぁフラグなんて知りません!勘違いした勇者の無双冒険譚
ごく一般的なサラリーマンである主人公は、ある日、異世界に転生してしまう。
しかし、転生したのは「パーティー追放もの」の小説の世界。
なんと、追放して【ざまぁされる予定】の、【悪役勇者】に転生してしまったのだった!
このままだと、ざまぁされてしまうが――とはならず。
なんと主人公は、最近のWeb小説をあまり読んでおらず……。
自分のことを、「勇者なんだから、当然主人公だろ?」と、勝手に主人公だと勘違いしてしまったのだった!
本来の主人公である【荷物持ち】を追放してしまう勇者。
しかし、自分のことを主人公だと信じて疑わない彼は、無自覚に、主人公ムーブで【ざまぁフラグを回避】していくのであった。
本来の主人公が出会うはずだったヒロインと、先に出会ってしまい……。
本来は主人公が覚醒するはずだった【真の勇者の力】にも目覚めてしまい……。
思い込みの力で、主人公補正を自分のものにしていく勇者!
ざまぁフラグなんて知りません!
これは、自分のことを主人公だと信じて疑わない、勘違いした勇者の無双冒険譚。
・本来の主人公は荷物持ち
・主人公は追放する側の勇者に転生
・ざまぁフラグを無自覚回避して無双するお話です
・パーティー追放ものの逆側の話
※カクヨム、ハーメルンにて掲載
【第2章完結】最強な精霊王に転生しました。のんびりライフを送りたかったのに、問題にばかり巻き込まれるのはなんで?
山咲莉亜
ファンタジー
ある日、高校二年生だった桜井渚は魔法を扱うことができ、世界最強とされる精霊王に転生した。家族で海に遊びに行ったが遊んでいる最中に溺れた幼い弟を助け、代わりに自分が死んでしまったのだ。
だけど正直、俺は精霊王の立場に興味はない。精霊らしく、のんびり気楽に生きてみせるよ。
趣味の寝ることと読書だけをしてマイペースに生きるつもりだったナギサだが、優しく仲間思いな性格が災いして次々とトラブルに巻き込まれていく。果たしてナギサはそれらを乗り越えていくことができるのか。そして彼の行動原理とは……?
ロマンス、コメディ、シリアス───これは物語が進むにつれて露わになるナギサの闇やトラブルを共に乗り越えていく仲間達の物語。
※HOT男性ランキング最高6位でした。ありがとうございました!
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
勇者をしている者なんですけど、キモデブ装甲のモブAにチェンジ魔法を使われて、身体が入れ替わった!? ありがとうモブA!やっと解放された!
くらげさん
ファンタジー
雑草のように湧いてくる魔王の討伐を1000年のあいだ勇者としてこなしてきたら、キモデブ装甲のモブAに身体を取られてしまった。
モブAは「チェンジ魔法」のユニークスキル持ちだった。
勇者は勇者を辞めたかったから丁度良かったと、モブAに変わり、この姿でのんびり平和に暮らして行こうと思った。
さっそく家に帰り、妹に理由を話すと、あっさりと信じて、勇者は妹が見たかった景色を見せてやりたいと、1000年を取り戻すような旅に出掛けた。
勇者は勇者の名前を捨てて、モブオと名乗った。
最初の街で、一人のエルフに出会う。
そしてモブオはエルフが街の人たちを殺そうとしていると気付いた。
もう勇者じゃないモブオは気付いても、止めはしなかった。
モブオは自分たちに関係がないならどうでもいいと言って、エルフの魔王から二週間の猶予を貰った。
モブオは妹以外には興味なかったのである。
それから妹はエルフの魔王と仲良くなり、エルフと別れる夜には泣き止むのに一晩かかった。
魔王は勇者に殺される。それは確定している。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる