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第1章 オムカ王国独立戦記
第42話 バカたちの食卓
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王宮を出ると日が傾きだしたころだったので、そのまま家に向かった。
山賊討伐の褒賞でもらった家だ。
当初は巨大な邸宅を建てるところから話が始まったが、俺は慌ててその申し出を断った。
そんな広い家は要らないし、何十人と召使いを雇うというのも心がひける。新参者がいきなり豪邸をもらったことで、周囲の嫉妬や恨みを買うのも馬鹿らしい。だから町にある小さな平屋を借りれれば十分だった。
とはいえ帰ってきたのはこれで5度目。
すぐにカルゥムに行く話になり、それを待つ間もジルたちと相談するために営舎にいることが多かったのだ。
家の清掃は定期的にやってくれているらしく、家財もないのだからそんなに汚れてはいないだろう。
とはいえ困ったことが1つある。
食事だ。
給料が出ているのでお金はあるが、この世界には電気がない以上、当然冷蔵庫みたいなものはない。
ましてやコンビニ弁当みたいな加工済みのものもないから、食材を毎日買わなければならない。
もちろん定食屋みたいなものはそこかしこに(前にジルたちと昼食を食べたところなど)存在する。
だがクーデターが起こった今はほとんどの店が早めに店じまいしてしまう。開いている店であってもハカラの部下が酒を飲んで暴れるので近づきたくない。
そうなると料理をするしか選択肢はないのだが……。
自慢じゃないが包丁なんて握ったことはないぞ。
うーん仕方ない。
適当に何かを買って今日は我慢するか、と思っていたところにクロエが聞いてきた。
「隊長殿、晩御飯はいかがしましょうか」
「え、いや。まぁ適当に食べるけど。ってかクロエはいつまでいるんだ?」
「それはもちろん隊長殿の家までですが?」
「え、なんで?」
「何を言うのですか。私は女王様、そしてジーン隊長から隊長殿の安全を任された身。いついかなるときでも隊長殿の傍にいて、隊長殿をお守りします! だから家に行くのも至極当然のことですてゆうか住みます」
あれ、当然? そういう理論なのか?
あまりに堂々と言ってのけるのだから、それが本当に正しいのか正しくないのか判断がつかない。
しかもクロエは今の俺のウィークポイントを的確についてきた。
「料理のことならお任せください。調練のころには持ち回りで自分たちの食事をまかなっていたので、ある程度のことはできます」
マジか。クロエお前最高か。
でもちょっと待てよ。クロエがうちに来るって、それって女の子が家に来るってことじゃね!?
仮とはいえ、俺の家に……里奈だってまだ来たことないのにそれはヤバくないか!? だってあの狭い家にだぜ!?
あ、俺も今、女だ。しかもクロエの方が年上だ。
これまで男だと公言していた矜持と空腹が天秤の上で殴り合い取っ組み合いをした挙句、抜き手からの大外刈りで寝技に持ち込み三角締めで弱らせた後のサソリ固めによるTKOで空腹が勝利の凱歌を上げた途端、俺はもう遠慮がなくなった。
「それなら米が食べたい」
「お米……ですか。はい、分かりました。私はあまり好みませんが、隊長殿がそう言うなら好きになって見せます!」
「いや、別に俺はそこまでは……」
「いえ、それでは私の面目が立ちません! 見事お米を好きになってみせましょう! お米ラブと公言できるようになってみせましょう! さぁ、買い出しに行きますよ!」
「え、俺も!?」
と、強引に市場に連れていかれ、家に戻った時には陽はほとんど沈んでいた。
「うぅ、まさかあんなに物がないなんて。しかもなんでこんな値上げしてるんですか」
「軍の独裁による物流の停滞、買い占め独占による物価の上昇。ハイパーインフレだな。亡国へのカウントダウンのお手本みたいなものだよ」
これでまだ一週間も経っていないのだから、国とはいえ物が壊れる時は一瞬なんだと改めて思い知らされる。
「申し訳ありません、隊長殿。せっかくお腹いっぱいに食べて欲しかったのですが」
「いや、いいよ。食べられることが幸せなこともある。さ、俺も手伝うよ。包丁は握れないからそれ以外なら」
「いえ炊事場は私の戦場です! 隊長殿はどうぞゆっくりしていてください!」
張り切った様子のクロエに俺は炊事場を追い出されてしまった。
タイル敷きの居間は、小さなダイニングテーブルと椅子が3つ以外ない殺風景なものだ。
隣室にはベッドルームがある。
質素だが、最低限以上の質の家具が揃っており、中世ヨーロッパに少し汚いイメージを持っていた俺はすっかり安堵していた。
とはいえテレビもスマホもない以上、やることはほとんどない。
仕方ないから椅子に座ってスキル『古の魔導書』で適当な情報を読み始める。
あれ、これって完全に夫婦じゃね? 食事の準備をする妻と、新聞を読んでぐーたらしてる夫じゃね?
てかこれなら畳敷きとかフローリングが欲しいな。寝っ転がりたい。
――じゃなく!
「風呂でも入れるか……」
落ち着かない心をなだめるべく、体を動かすことにした。
営舎でも入ったが、汗を流すための軽いものだ。やはりお湯にゆっくり入るのは疲労回復にもってこいだ。もう一度入るのもありだろう。
風呂場はそこそこの広さで、湯船も大きい。
とはいえ、もちろんガスなんてないから薪に火をくべて温めるしかない。
幸い買い置きの薪があったので当分は困らないが、これも定期的に買い置きしておかないといけないし、薪割りもしていかないといけない。
あれ、そういえば俺って斧持てなくね?
筋力がどうこういうより、あの女神の呪いとかいうので。外に転がっている斧を拾ってみたが、この世のものとは思えないほど重く、なるほど武器が持てないというのは本当のことか。と今さらながらに実感した。
……ま、いいや。クロエに頼もう。
非人道の男がここにいた。
裏手にある小川から水を運んで(ここでも筋力1が響いた)、汗だくになりながら風呂に水を張っていると、玄関のドアをごんごん叩く音がするのに気づいた。
誰だろう。
そう思いながら玄関に戻りドアの鍵を外す。
その時になって思った。まさかハカラの部下が押し入ろうとして来たんじゃないだろうな!?
今のここではそんなことがまかり通る。
だからさっさと鍵を外したのは迂闊といえば迂闊。
だがすでにドアは開き始め――
「はーい! ニーアちゃん入りまぁーす!」
「あ、ついでにサリナも参りましたいえーい」
馬鹿が来た。再び。しかも増えた。
「お前ら、こんなところに何しに来た……」
「え、そりゃもう新居のお祝いを」
「私はクロエが変なことしてないかと監視に」
「よし帰れ」
「えー、そんなひどいこと言わない――ってジャンヌ汗くさっ! 何やってたの?」
「何って、風呂に水を」
「そんなもん召使いにやらせなさいよ。気が進まないってのは聞いてたけど、変なところで仕事に影響出されても困るのは女王様なんだからね」
うーん、確かにそれは正論だ。
ただ召使いかぁ。ハウスキーパーみたいな感じだろうけど、日本の中流階級には全く縁のない言葉だからどうも抵抗がある。だが薪割りとか風呂、料理、洗濯、掃除を考えるとそれも必要なのかもしれない。
「げっ、教官殿。何しに来たんですか。それにサリナまで」
炊事場にいたはずのクロエが騒ぎを聞きつけ顔を出すと、露骨に嫌な表情をする。
「えー、あたしってば一応近衛騎士団長ですから。軍隊とは別のところにいますから。だから解散とか謹慎とかそういうの関係ないわけ! そう、あたしはどこにでもいてどこにでもいないのだ!」
シュレーディンガーの猫か!
「というのは冗談でー、ジャンヌを食べ――晩御飯を食べに来ました!」
「私はクロエの料理を食べに来ました」
「自由だな!」
欲望に、という意味で。
てかニーアは今、何を食べるって言った? 聞き間違いだよな? 俺、今日が命日かも……。
「は? 何言ってるんですか教官殿は。ここには私と隊長殿の分しかないんで、教官殿と同僚は今すぐおかえりください、無に」
そうだ言ってやれクロエ。
これ以上のカオスはもう構ってられないぞ。
「ふっふっふ、そんなナマなこと言っちゃってると後悔するからね」
「はぁ、どうぞ」
「いーのかなー。本当にいーのかなー? 今なら『ごめんなちゃい、ニーア先輩だいっ好き!』って言えば許してあげる」
「そんなこと言うわけないじゃないですか。ほら、さっさと帰ってください。邪魔です」
「本当にー? 帰っちゃうよー。あ、こんなところに豚肉があるー、それに果物もいっぱいー。あーあ、もったいないから帰って1人で食べようかなー」
「はい、いっぱい買いました」
と、ニーアの後ろに隠れていたサリナの体が現れると、そこには豚肉の塊とフルーツがいっぱい籠に収まっていた。
それを見たクロエの動きがピタリと止まる。
「んんー? さっき買うの見てたけど野菜と米だけで本当にいいのかなー。敬愛する隊長さんにお粗末な料理を出すなんて、それって失礼じゃないのかなー?」
「く、クロエ。問題ないぞ、別に俺は――」
だがクロエの動きの方が早かった。
「ご、ごめんなちゃーい、ニーア先輩だいっ好き!」
「クロエ、お前プライドないの!?」
「す、すみません隊長殿。私もさすがにどうかと思いますが……お肉と甘いものの魔力には勝てないのです」
いや、分からなくないけどね。
クロエも育ち盛りだし、もっといっぱい食べたいだろうとはちょっと思ってたわけで。
「クロエの弱点は食に忠実すぎるところです。過去に夕食の余りを賭けての早脱ぎ選手権で我先にすっぽんぽんになった時には、この子と一緒にやってていいのかと不安が……」
「サリナ、ちょっと黙らない?」
「うんうん。やっぱり欲望には忠実にいかないとね。はい、そういうわけでー、レッツクッキング!」
勝ち誇ったニーアが笑顔満開で仕切りだした。
……はぁ。なんでこうなるの。
山賊討伐の褒賞でもらった家だ。
当初は巨大な邸宅を建てるところから話が始まったが、俺は慌ててその申し出を断った。
そんな広い家は要らないし、何十人と召使いを雇うというのも心がひける。新参者がいきなり豪邸をもらったことで、周囲の嫉妬や恨みを買うのも馬鹿らしい。だから町にある小さな平屋を借りれれば十分だった。
とはいえ帰ってきたのはこれで5度目。
すぐにカルゥムに行く話になり、それを待つ間もジルたちと相談するために営舎にいることが多かったのだ。
家の清掃は定期的にやってくれているらしく、家財もないのだからそんなに汚れてはいないだろう。
とはいえ困ったことが1つある。
食事だ。
給料が出ているのでお金はあるが、この世界には電気がない以上、当然冷蔵庫みたいなものはない。
ましてやコンビニ弁当みたいな加工済みのものもないから、食材を毎日買わなければならない。
もちろん定食屋みたいなものはそこかしこに(前にジルたちと昼食を食べたところなど)存在する。
だがクーデターが起こった今はほとんどの店が早めに店じまいしてしまう。開いている店であってもハカラの部下が酒を飲んで暴れるので近づきたくない。
そうなると料理をするしか選択肢はないのだが……。
自慢じゃないが包丁なんて握ったことはないぞ。
うーん仕方ない。
適当に何かを買って今日は我慢するか、と思っていたところにクロエが聞いてきた。
「隊長殿、晩御飯はいかがしましょうか」
「え、いや。まぁ適当に食べるけど。ってかクロエはいつまでいるんだ?」
「それはもちろん隊長殿の家までですが?」
「え、なんで?」
「何を言うのですか。私は女王様、そしてジーン隊長から隊長殿の安全を任された身。いついかなるときでも隊長殿の傍にいて、隊長殿をお守りします! だから家に行くのも至極当然のことですてゆうか住みます」
あれ、当然? そういう理論なのか?
あまりに堂々と言ってのけるのだから、それが本当に正しいのか正しくないのか判断がつかない。
しかもクロエは今の俺のウィークポイントを的確についてきた。
「料理のことならお任せください。調練のころには持ち回りで自分たちの食事をまかなっていたので、ある程度のことはできます」
マジか。クロエお前最高か。
でもちょっと待てよ。クロエがうちに来るって、それって女の子が家に来るってことじゃね!?
仮とはいえ、俺の家に……里奈だってまだ来たことないのにそれはヤバくないか!? だってあの狭い家にだぜ!?
あ、俺も今、女だ。しかもクロエの方が年上だ。
これまで男だと公言していた矜持と空腹が天秤の上で殴り合い取っ組み合いをした挙句、抜き手からの大外刈りで寝技に持ち込み三角締めで弱らせた後のサソリ固めによるTKOで空腹が勝利の凱歌を上げた途端、俺はもう遠慮がなくなった。
「それなら米が食べたい」
「お米……ですか。はい、分かりました。私はあまり好みませんが、隊長殿がそう言うなら好きになって見せます!」
「いや、別に俺はそこまでは……」
「いえ、それでは私の面目が立ちません! 見事お米を好きになってみせましょう! お米ラブと公言できるようになってみせましょう! さぁ、買い出しに行きますよ!」
「え、俺も!?」
と、強引に市場に連れていかれ、家に戻った時には陽はほとんど沈んでいた。
「うぅ、まさかあんなに物がないなんて。しかもなんでこんな値上げしてるんですか」
「軍の独裁による物流の停滞、買い占め独占による物価の上昇。ハイパーインフレだな。亡国へのカウントダウンのお手本みたいなものだよ」
これでまだ一週間も経っていないのだから、国とはいえ物が壊れる時は一瞬なんだと改めて思い知らされる。
「申し訳ありません、隊長殿。せっかくお腹いっぱいに食べて欲しかったのですが」
「いや、いいよ。食べられることが幸せなこともある。さ、俺も手伝うよ。包丁は握れないからそれ以外なら」
「いえ炊事場は私の戦場です! 隊長殿はどうぞゆっくりしていてください!」
張り切った様子のクロエに俺は炊事場を追い出されてしまった。
タイル敷きの居間は、小さなダイニングテーブルと椅子が3つ以外ない殺風景なものだ。
隣室にはベッドルームがある。
質素だが、最低限以上の質の家具が揃っており、中世ヨーロッパに少し汚いイメージを持っていた俺はすっかり安堵していた。
とはいえテレビもスマホもない以上、やることはほとんどない。
仕方ないから椅子に座ってスキル『古の魔導書』で適当な情報を読み始める。
あれ、これって完全に夫婦じゃね? 食事の準備をする妻と、新聞を読んでぐーたらしてる夫じゃね?
てかこれなら畳敷きとかフローリングが欲しいな。寝っ転がりたい。
――じゃなく!
「風呂でも入れるか……」
落ち着かない心をなだめるべく、体を動かすことにした。
営舎でも入ったが、汗を流すための軽いものだ。やはりお湯にゆっくり入るのは疲労回復にもってこいだ。もう一度入るのもありだろう。
風呂場はそこそこの広さで、湯船も大きい。
とはいえ、もちろんガスなんてないから薪に火をくべて温めるしかない。
幸い買い置きの薪があったので当分は困らないが、これも定期的に買い置きしておかないといけないし、薪割りもしていかないといけない。
あれ、そういえば俺って斧持てなくね?
筋力がどうこういうより、あの女神の呪いとかいうので。外に転がっている斧を拾ってみたが、この世のものとは思えないほど重く、なるほど武器が持てないというのは本当のことか。と今さらながらに実感した。
……ま、いいや。クロエに頼もう。
非人道の男がここにいた。
裏手にある小川から水を運んで(ここでも筋力1が響いた)、汗だくになりながら風呂に水を張っていると、玄関のドアをごんごん叩く音がするのに気づいた。
誰だろう。
そう思いながら玄関に戻りドアの鍵を外す。
その時になって思った。まさかハカラの部下が押し入ろうとして来たんじゃないだろうな!?
今のここではそんなことがまかり通る。
だからさっさと鍵を外したのは迂闊といえば迂闊。
だがすでにドアは開き始め――
「はーい! ニーアちゃん入りまぁーす!」
「あ、ついでにサリナも参りましたいえーい」
馬鹿が来た。再び。しかも増えた。
「お前ら、こんなところに何しに来た……」
「え、そりゃもう新居のお祝いを」
「私はクロエが変なことしてないかと監視に」
「よし帰れ」
「えー、そんなひどいこと言わない――ってジャンヌ汗くさっ! 何やってたの?」
「何って、風呂に水を」
「そんなもん召使いにやらせなさいよ。気が進まないってのは聞いてたけど、変なところで仕事に影響出されても困るのは女王様なんだからね」
うーん、確かにそれは正論だ。
ただ召使いかぁ。ハウスキーパーみたいな感じだろうけど、日本の中流階級には全く縁のない言葉だからどうも抵抗がある。だが薪割りとか風呂、料理、洗濯、掃除を考えるとそれも必要なのかもしれない。
「げっ、教官殿。何しに来たんですか。それにサリナまで」
炊事場にいたはずのクロエが騒ぎを聞きつけ顔を出すと、露骨に嫌な表情をする。
「えー、あたしってば一応近衛騎士団長ですから。軍隊とは別のところにいますから。だから解散とか謹慎とかそういうの関係ないわけ! そう、あたしはどこにでもいてどこにでもいないのだ!」
シュレーディンガーの猫か!
「というのは冗談でー、ジャンヌを食べ――晩御飯を食べに来ました!」
「私はクロエの料理を食べに来ました」
「自由だな!」
欲望に、という意味で。
てかニーアは今、何を食べるって言った? 聞き間違いだよな? 俺、今日が命日かも……。
「は? 何言ってるんですか教官殿は。ここには私と隊長殿の分しかないんで、教官殿と同僚は今すぐおかえりください、無に」
そうだ言ってやれクロエ。
これ以上のカオスはもう構ってられないぞ。
「ふっふっふ、そんなナマなこと言っちゃってると後悔するからね」
「はぁ、どうぞ」
「いーのかなー。本当にいーのかなー? 今なら『ごめんなちゃい、ニーア先輩だいっ好き!』って言えば許してあげる」
「そんなこと言うわけないじゃないですか。ほら、さっさと帰ってください。邪魔です」
「本当にー? 帰っちゃうよー。あ、こんなところに豚肉があるー、それに果物もいっぱいー。あーあ、もったいないから帰って1人で食べようかなー」
「はい、いっぱい買いました」
と、ニーアの後ろに隠れていたサリナの体が現れると、そこには豚肉の塊とフルーツがいっぱい籠に収まっていた。
それを見たクロエの動きがピタリと止まる。
「んんー? さっき買うの見てたけど野菜と米だけで本当にいいのかなー。敬愛する隊長さんにお粗末な料理を出すなんて、それって失礼じゃないのかなー?」
「く、クロエ。問題ないぞ、別に俺は――」
だがクロエの動きの方が早かった。
「ご、ごめんなちゃーい、ニーア先輩だいっ好き!」
「クロエ、お前プライドないの!?」
「す、すみません隊長殿。私もさすがにどうかと思いますが……お肉と甘いものの魔力には勝てないのです」
いや、分からなくないけどね。
クロエも育ち盛りだし、もっといっぱい食べたいだろうとはちょっと思ってたわけで。
「クロエの弱点は食に忠実すぎるところです。過去に夕食の余りを賭けての早脱ぎ選手権で我先にすっぽんぽんになった時には、この子と一緒にやってていいのかと不安が……」
「サリナ、ちょっと黙らない?」
「うんうん。やっぱり欲望には忠実にいかないとね。はい、そういうわけでー、レッツクッキング!」
勝ち誇ったニーアが笑顔満開で仕切りだした。
……はぁ。なんでこうなるの。
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