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第1章 オムカ王国独立戦記
閑話12 尾田張人(エイン帝国将軍)
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あーあ。失敗か。
せっかくいいところまで行ったのに。
これは敵を褒めなきゃいけないかな。
それにしてもよく気づいたもんだよ。
偽装に偽装を重ね、誘導に目くらましをしたうえでの一点突破だからね。
自信作だったんだけどなぁ。残念。
けどこれで東門に穴が開いた。
まぁ埋められるかもしれないけど、こっちはまだまだ爆弾があるからね。ダミーとかも混ぜて敵を揺さぶれば、戦いの主導権は一気にとれるはずだ。
あと1日か2日の命。せいぜい楽しむといいよ。
「で、伝令! 帝都からです!」
「は? 帝都?」
なんで?
まさか俺って何か悪いことした? いやいやしてないよ。ただ全身全霊で敵と味方の兵を殺し合いさせてあげるだけだしさ。
ま、とりあえず聞いてみようか。
「帝都より勅令です。今すぐ陣を解き、帰国せよと」
「はぁ!? 何言ってんの!? あと数日で勝つっての!」
マジ意味分かんねぇ。頭湧いてんじゃないの?
「そ、それが……帝国領の各地でオムカ兵の反乱が相次ぎ、その鎮圧を命じられました」
「そんなの他の奴にやらせろし」
てか今その根源を断とうとしてるんだけど。分かってんのかな?
どうせその反乱ってのもオムカ独立に当てられたわけなんだし。
そんなのを1つ1つ潰すより、奴らの大本のここを潰した方が早いでしょ。
「し、しかし元帥閣下をはじめ、他の軍は北部戦線、シータ戦線、ビンゴ戦線にて張り付いているため……」
「こっちだって攻めてる途中だろうが!」
「しかしハルト将軍は練兵であるとしか帝都に伝わっていないものですから」
ちっ、しくじったかな。
偽装のために適当な申請をしていたのが裏目に出た。
一応、オムカに反乱の兆しあり、ということを送ってから攻城戦に入ったんだけど。
しかしここで反乱か。
そもそもオムカ独立から1週間も経っていない今、その情報が帝国全土に広がるわけがない。
誰かが意図的に流したんだろう。
誰か。それは敵の守備を任されているプレイヤーに違いない。
今日のことといい、なかなか優秀な敵さんじゃないか。
というか俺と方向性が似てるのかもな。
「し、してハルト将軍。ご返事は……?」
「ちっ、そんなこと言ったって。勅命だろ。聞くしかないじゃん」
「は、よろしくお願いいたします」
「……てかあんた勅使でしょ? なんでそんなかしこまってるの?」
「…………」
あ、絶対今こいつ、俺が怖いから、って思ったな。殺そうかな。いや、さすがにヤバいか。
「じゃとりあえず1万を返すから、それから順次撤退ってことで、まぁ全軍撤退できるのは1週間後くらいかな」
「え、しかしそれは――」
「こっちは敵とがっつりやりあってる最中なわけ。一気に撤退したら敵につけ入れられてボロ負けするよ? 皇帝陛下の大事な兵を死なせちゃうんだよ? それあんたに責任とれる? もちろん皇帝陛下のせいじゃないからね。はやく戻れって言ったあんたのせいだからね?」
「し、しかし……いえ、でも……」
「分かってるって。だから1万。それからじっくり日を見て退却するから。ヨロ」
「は、はぁ……」
ったく、媚びへつらうしか能のない馬鹿め。
せっかく面白くなってきたってのに。
しっかし本当誰かなぁ。この敵は。
そういえばハカラの馬鹿が言ってたな。生意気だが頭の回る美しい小娘がいるって。
たしか名前は……そう、ジャンヌ・ダルクだ。
まさかあのジャンヌ・ダルクじゃないよなって思って流したけど。……別人だよな? だってその時代に爆弾なんてものなかったはずだし。
ってことは何? もしかしてこの世界に来てジャンヌ・ダルクを名乗ってること? うわ、寒っ!
はっは、でもそんな馬鹿みたいなこと、俺は嫌いじゃないけどね。
どうにかして会えないかなぁ。ラブレターでも送ってみるかな。爆弾という名のあっついやつを。
それでも生きてたらきっとまた会えるでしょ。
ふふふ、楽しみだなぁ。
せっかくいいところまで行ったのに。
これは敵を褒めなきゃいけないかな。
それにしてもよく気づいたもんだよ。
偽装に偽装を重ね、誘導に目くらましをしたうえでの一点突破だからね。
自信作だったんだけどなぁ。残念。
けどこれで東門に穴が開いた。
まぁ埋められるかもしれないけど、こっちはまだまだ爆弾があるからね。ダミーとかも混ぜて敵を揺さぶれば、戦いの主導権は一気にとれるはずだ。
あと1日か2日の命。せいぜい楽しむといいよ。
「で、伝令! 帝都からです!」
「は? 帝都?」
なんで?
まさか俺って何か悪いことした? いやいやしてないよ。ただ全身全霊で敵と味方の兵を殺し合いさせてあげるだけだしさ。
ま、とりあえず聞いてみようか。
「帝都より勅令です。今すぐ陣を解き、帰国せよと」
「はぁ!? 何言ってんの!? あと数日で勝つっての!」
マジ意味分かんねぇ。頭湧いてんじゃないの?
「そ、それが……帝国領の各地でオムカ兵の反乱が相次ぎ、その鎮圧を命じられました」
「そんなの他の奴にやらせろし」
てか今その根源を断とうとしてるんだけど。分かってんのかな?
どうせその反乱ってのもオムカ独立に当てられたわけなんだし。
そんなのを1つ1つ潰すより、奴らの大本のここを潰した方が早いでしょ。
「し、しかし元帥閣下をはじめ、他の軍は北部戦線、シータ戦線、ビンゴ戦線にて張り付いているため……」
「こっちだって攻めてる途中だろうが!」
「しかしハルト将軍は練兵であるとしか帝都に伝わっていないものですから」
ちっ、しくじったかな。
偽装のために適当な申請をしていたのが裏目に出た。
一応、オムカに反乱の兆しあり、ということを送ってから攻城戦に入ったんだけど。
しかしここで反乱か。
そもそもオムカ独立から1週間も経っていない今、その情報が帝国全土に広がるわけがない。
誰かが意図的に流したんだろう。
誰か。それは敵の守備を任されているプレイヤーに違いない。
今日のことといい、なかなか優秀な敵さんじゃないか。
というか俺と方向性が似てるのかもな。
「し、してハルト将軍。ご返事は……?」
「ちっ、そんなこと言ったって。勅命だろ。聞くしかないじゃん」
「は、よろしくお願いいたします」
「……てかあんた勅使でしょ? なんでそんなかしこまってるの?」
「…………」
あ、絶対今こいつ、俺が怖いから、って思ったな。殺そうかな。いや、さすがにヤバいか。
「じゃとりあえず1万を返すから、それから順次撤退ってことで、まぁ全軍撤退できるのは1週間後くらいかな」
「え、しかしそれは――」
「こっちは敵とがっつりやりあってる最中なわけ。一気に撤退したら敵につけ入れられてボロ負けするよ? 皇帝陛下の大事な兵を死なせちゃうんだよ? それあんたに責任とれる? もちろん皇帝陛下のせいじゃないからね。はやく戻れって言ったあんたのせいだからね?」
「し、しかし……いえ、でも……」
「分かってるって。だから1万。それからじっくり日を見て退却するから。ヨロ」
「は、はぁ……」
ったく、媚びへつらうしか能のない馬鹿め。
せっかく面白くなってきたってのに。
しっかし本当誰かなぁ。この敵は。
そういえばハカラの馬鹿が言ってたな。生意気だが頭の回る美しい小娘がいるって。
たしか名前は……そう、ジャンヌ・ダルクだ。
まさかあのジャンヌ・ダルクじゃないよなって思って流したけど。……別人だよな? だってその時代に爆弾なんてものなかったはずだし。
ってことは何? もしかしてこの世界に来てジャンヌ・ダルクを名乗ってること? うわ、寒っ!
はっは、でもそんな馬鹿みたいなこと、俺は嫌いじゃないけどね。
どうにかして会えないかなぁ。ラブレターでも送ってみるかな。爆弾という名のあっついやつを。
それでも生きてたらきっとまた会えるでしょ。
ふふふ、楽しみだなぁ。
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