私のことを嫌っている婚約者に別れを告げたら、何だか様子がおかしいのですが

雪丸

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2.突然なんなんですか!?

6話

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 苦行のような昼食を終えて席を立つと、クロード様は不機嫌な声で言った。

「放課後にまた迎えに行く」

「え……? 来なくていいですが」

 思わず本音を漏らすとクロード様は思いきり顔をしかめた。

「いいから教室で待っていろ。勝手に帰るなよ」

「今朝から一体なんなんですか?」

 思わず不機嫌な声が出る。私としては、わけがわからないクロード様の気まぐれに付き合わされて、もううんざりだった。

 せっかく私が長年の想いを断ち切って婚約解消することを決意したのに。今になってなぜ私に構うのだろう。


 じっとクロード様の目を見る。彼の視線が戸惑うように動くのがわかった。

「俺は……」

「私から婚約解消を申し出たことがそれほど不快でしたか」

「何?」

 私の言葉にクロード様は眉をひそめる。


「今さら私に構う理由がわかりませんので……。下に見ている私から別れを告げられて、意地になっているのですか?」


 思い切ってそう口にする。それ以外の理由は考えられなかった。だって、クロード様が私への好意から婚約解消したいくないのだとはとても思えない。

 それならもっと私の気持ちを考えてくれるはずだ。

 好意もないのに私と婚約解消したくない理由なんて、ただの意地だとしか考えられない。
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