殿下、幼馴染の令嬢を大事にしたい貴方の恋愛ごっこにはもう愛想が尽きました。

 雪国の祖国を冬の猛威から守るために、聖女カトリーナは病床にふせっていた。
 女神様の結界を張り、国を温暖な気候にするためには何か犠牲がいる。
 聖女の健康が、その犠牲となっていた。
 
 そんな生活をして十年近く。
 カトリーナの許嫁にして幼馴染の王太子ルディは婚約破棄をしたいと言い出した。
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 だが本当はもう一人の幼馴染、フレンヌを王妃に迎えるために、彼らが仕組んだ計略だった――。

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