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14.嫉妬 ミア視点
4話
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エイデン侯爵家といえば、王国の中でも強い力を持った名家。その上クロード様自身も優秀で目立つ方。みんなクロード・エイデンの婚約者であるエミリアに気を遣ってちやほやしているのかもしれない。
それなら、エミリアがクロード様の婚約者ではなくなったら?
今のように彼女が持ち上げられることはなくなるのではないだろうか。『完璧な淑女』だなんて称えられることもなくなるのではないだろうか。
クロード様に捨てられて周りからも感心を向けられなくなり、落ちぶれるエミリアを想像すると、胸がうずいてくる。
私は今度近づく相手はクロード様にすることに決めた。
そんなに手間はかからないだろう。クロード様がほんの少しでも私に好意を抱けば後は簡単だ。魅了魔法で思考を奪ってしまえばいい。
しかし、簡単だと思ったクロード様陥落作戦は難航した。
彼は私が何度も笑顔で褒めても、腕にしがみついて甘えてみても、何の関心も見せないのだ。試しに魅了魔法を使ってみても、私を好きになる素振りは全くなかった。
私は彼にほんの少しの好意すら抱かせられないのかと思うと、悔しくて堪らなくなる。
しかし、クロード様は私に無関心なわりに私が近づいてくるのを歓迎しているように見えた。
クロード様が礼儀正しいからとかそういうのとは違う気がする。
私が腕を絡めると嬉しそうにするし、時には向こうから肩を抱いてきたりする。しかし、それで私を好きになったのかと思い魅了魔法を使っても、ちっとも効かないのだ。
魔法が効かないと思うと、余計に躍起になってしまう。最初はエミリアを落ちぶれさせたくて近づいたはずだったのに、私はいつからかクロード様自身に執着するようになっていた。
それなら、エミリアがクロード様の婚約者ではなくなったら?
今のように彼女が持ち上げられることはなくなるのではないだろうか。『完璧な淑女』だなんて称えられることもなくなるのではないだろうか。
クロード様に捨てられて周りからも感心を向けられなくなり、落ちぶれるエミリアを想像すると、胸がうずいてくる。
私は今度近づく相手はクロード様にすることに決めた。
そんなに手間はかからないだろう。クロード様がほんの少しでも私に好意を抱けば後は簡単だ。魅了魔法で思考を奪ってしまえばいい。
しかし、簡単だと思ったクロード様陥落作戦は難航した。
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