8 / 48
第一章 たとえ君が誰であろうと好きにならずにいられなかった
第八話
しおりを挟む体が痙攣しているかのようで、恐ろしいことに射精してないのに達している感覚が続いている。
「ほら、衛。素直になって」
「やぁ……な、わから……こわぃ……ちゃんと、イきた、ぃ……」
うっうっ……と情け無いことに俺は泣き出してしまった。
頭の中は予想外な少尉の告白に混乱しているし、体の感覚も激流に飲み込まれているようでわけがわからない。
「……泣き顔もそそるなぁ。と、そうじゃなかった。衛、素直に答えてくれたら、紐を外してあげるよ。僕のこと、好き? 嫌い?」
「ふぇ……うっ…きらい、じゃなぃ」
頭がグラグラする。
目の前の少尉が食い入るように俺を見つめていた。
こんな時だってかっこいいのが、本当に腹立たしいのに。
「……、……すきぃ」
「ふふ、ちゃんと言えていい子だ」
俺は白旗をあげた。
こんな状態ではもう理性を保てない。
執拗に責め立てていた指がヌプンと抜かれて、ほっと息をついたのもつかの間。
「あっ、あっ、まっ! ひぃぁ!! ぁんっ!」
指なんか比べ物にならない熱さと質量を持った物体が尻の穴を這い上がってくる。
「はぁっ、ハッ……ここが、衛の善いところだね、コリコリしてて、ふふっ、僕も気持ちいいよ」
「ひっ、あっ、だめ、うご……ふぎゃぁっん!」
ぶっとくて長い少尉の肉棒が指でなど届かない場所を当たり前のように押し広げてくれば、突き当りをコンコンとノックする。
「ん、思わずがっついてしまって恥ずかしいな。ゆっくり動くね」
「ちがっ……やだやだ、もうっ、イクっ、イきたい……っ!」
「ああ、外して欲しいのか……でも困ったな、恋人でもない相手に僕がこんなことをしてるなんてバレたら大変だ」
何を今更?!!!
俺は思わず一条寺少尉の両肩に手を起き、見つめてしまう。
「僕たちは愛し合って結ばれた……ということで、衛が僕の恋人になるっていうなら外してあげるよ」
「ヒッ、あっ、んぁっ、まっ、と、まっ……おく、やァぁ!」
一瞬動きを止めた少尉だったがすぐに先程よりも激しいピストンを再開して、俺の頭はわけがわからなくなる。
「ほらっ、僕の、恋人になるかい?」
もはや俺は何に拘っているのかわからなくなった。
「なるぅ! なるからっ!!」
「ん、やっと素直になったね。全く、強情なんだから」
「~~~~~~~っ!!!!」
奥にガツンと少尉の熱を穿たれ、俺は声にならない悲鳴をあげてやっと射精することが出来た。
このあとも少尉にねちっこく攻められ、揺さぶられ続けた。
恋人なのだから名前で呼んで、など難題も出されて戸惑っていれば、ゴツゴツと奥を穿たれて快楽で殺されるかと思ったほどだ。
もはや俺が強情だとか素直じゃないとかの問題ではないだろう。
……だけど、幸せそうに笑う一条寺少尉の笑顔は漫画でも見たことないほどキラキラしていて、まあいいかなんてほだされた俺も相当もの好きなのだと思う。
この日を境に俺は本当に一条寺少尉の恋人になった。
小さい頃から俺は化け物扱いされていたし、モブだから、どうやったって少尉との恋が実るはずはないと思っていたが、そんなことはなかったようだ。
その後も夜蝶部隊におとめが来ることはなく、おとめのかわりに俺が悪戦苦闘することになる。
しかしそれよりも、頼りになる恋人が四六時中離れてくれない事が悩みのタネになるなど、この時の俺はまだ知る由もなかった。
□ たとえ君が誰であろうと好きにならずにいられなかった(完)□
243
あなたにおすすめの小説
ぼくが風になるまえに――
まめ
BL
「フロル、君との婚約を解消したいっ! 俺が真に愛する人は、たったひとりなんだっ!」
学園祭の夜、愛する婚約者ダレンに、突然別れを告げられた少年フロル。
――ああ、来るべき時が来た。講堂での婚約解消宣言!異世界テンプレ来ちゃったよ。
精霊の血をひく一族に生まれ、やがては故郷の風と消える宿命を抱えたフロルの前世は、ラノベ好きのおとなしい青年だった。
「ダレンが急に変わったのは、魅了魔法ってやつのせいじゃないかな?」
異世界チートはできないけど、好きだった人の目を覚ますくらいはできたらいいな。
切なさと希望が交錯する、ただフロルがかわいそかわいいだけのお話。ハピエンです。
ダレン×フロル
どうぞよろしくお願いいたします。
【本編完結】転生先で断罪された僕は冷酷な騎士団長に囚われる
ゆうきぼし/優輝星
BL
断罪された直後に前世の記憶がよみがえった主人公が、世界を無双するお話。
・冤罪で断罪された元侯爵子息のルーン・ヴァルトゼーレは、処刑直前に、前世が日本のゲームプログラマーだった相沢唯人(あいざわゆいと)だったことを思い出す。ルーンは魔力を持たない「ノンコード」として家族や貴族社会から虐げられてきた。実は彼の魔力は覚醒前の「コードゼロ」で、世界を書き換えるほどの潜在能力を持つが、転生前の記憶が封印されていたため発現してなかったのだ。
・間一髪のところで魔力を発動させ騎士団長に救い出される。実は騎士団長は呪われた第三王子だった。ルーンは冤罪を晴らし、騎士団長の呪いを解くために奮闘することを決める。
・惹かれあう二人。互いの魔力の相性が良いことがわかり、抱き合う事で魔力が循環し活性化されることがわかるが……。
勇者になるのを断ったらなぜか敵国の騎士団長に溺愛されました
雪
BL
「勇者様!この国を勝利にお導きください!」
え?勇者って誰のこと?
突如勇者として召喚された俺。
いや、でも勇者ってチート能力持ってるやつのことでしょう?
俺、女神様からそんな能力もらってませんよ?人違いじゃないですか?
悪役を幸せにしたいのになんか上手くいかない ~推しは間もなく退場予定~
はかまる
BL
ぼっちオタク高校生が転生したのはなんと大大大好きな恋愛小説。
…の、モブになっていた。しかも気づいた時点で既にストーリーはド終盤。
今まさに悪役のシルヴァ・ヴェントスが追放されそうになっている。
推しであるシルヴァの追放を阻止したい前世の記憶がゴリゴリあるオタク、アルス・チェルディは追放イベントを失敗に終わらせ強制的に悪役に学園生活を続行させる。
その後、悪役が幸せに学園を卒業できるようオタ活をしながら見守っていくはずが、なんだか悪役シルヴァの自分への態度が段々とおかしくなってきて……?
【CP】ヤンデレ?攻め×オタク包容力受け
短い話になりますがお付き合い頂けると嬉しいです。1日2回更新。
かっこいい攻めはいない不器用な青い恋。
(元となるSSから加筆した作品になります)
魔力ゼロの無能オメガのはずが嫁ぎ先の氷狼騎士団長に執着溺愛されて逃げられません!
松原硝子
BL
これは魔法とバース性のある異世界でのおはなし――。
15歳の魔力&バース判定で、神官から「魔力のほとんどないオメガ」と言い渡されたエリス・ラムズデール。
その途端、それまで可愛がってくれた両親や兄弟から「無能」「家の恥」と罵られて使用人のように扱われ、虐げられる生活を送ることに。
そんな中、エリスが21歳を迎える年に隣国の軍事大国ベリンガム帝国のヴァンダービルト公爵家の令息とアイルズベリー王国のラムズデール家の婚姻の話が持ち上がる。
だがヴァンダービルト公爵家の令息レヴィはベリンガム帝国の軍事のトップにしてその冷酷さと恐ろしいほどの頭脳から常勝の氷の狼と恐れられる騎士団長。しかもレヴィは戦場や公的な場でも常に顔をマスクで覆っているため、「傷で顔が崩れている」「二目と見ることができないほど醜い」という恐ろしい噂の持ち主だった。
そんな恐ろしい相手に子どもを嫁がせるわけにはいかない。ラムズデール公爵夫妻は無能のオメガであるエリスを差し出すことに決める。
「自分の使い道があるなら嬉しい」と考え、婚姻を大人しく受け入れたエリスだが、ベリンガム帝国へ嫁ぐ1週間前に階段から転げ落ち、前世――23年前に大陸の大戦で命を落とした帝国の第五王子、アラン・ベリンガムとしての記憶――を取り戻す。
前世では戦いに明け暮れ、今世では虐げられて生きてきたエリスは前世の祖国で平和でのんびりした幸せな人生を手に入れることを目標にする。
だが結婚相手のレヴィには驚きの秘密があった――!?
「きみとの結婚は数年で解消する。俺には心に決めた人がいるから」
初めて顔を合わせた日にレヴィにそう言い渡されたエリスは彼の「心に決めた人」を知り、自分の正体を知られてはいけないと誓うのだが……!?
銀髪×碧眼(33歳)の超絶美形の執着騎士団長に気が強いけど鈍感なピンク髪×蜂蜜色の目(20歳)が執着されて溺愛されるお話です。
婚約破棄されるなり5秒で王子にプロポーズされて溺愛されてます!?
野良猫のらん
BL
侯爵家次男のヴァン・ミストラルは貴族界で出来損ない扱いされている。
なぜならば精霊の国エスプリヒ王国では、貴族は多くの精霊からの加護を得ているのが普通だからだ。
ところが、ヴァンは風の精霊の加護しか持っていない。
とうとうそれを理由にヴァンは婚約破棄されてしまった。
だがその場で王太子ギュスターヴが現れ、なんとヴァンに婚約を申し出たのだった。
なんで!? 初対面なんですけど!?!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる