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第5話:ミノネリラ征服
#00
しおりを挟む皇国暦1563年1月5日―――
ヤヴァルト宙域フシム星系某所。
「おお。ここにおられたか!」
早足で部屋に入って来たのは、フジッガ・ユーサ=ホルソミカ。この別宅の主であって、星帥皇室の直臣の一人だ。
フジッガが声を掛けたのは、ミディルツ・ヒュウム=アルケティ。ノヴァルナの妻ノアの従兄にあたり、ドゥ・ザン=サイドゥに仕えていて滅んだアルケティ家の嫡男だが、現在は主君を持たない浪人である。
「いかがされました?」
ミディルツはコンピューターを操作する、キーボードを叩く指を止めてフジッガを振り向き、尋ねた。表情を強張らせて告げるフジッガ。
「“ミョルジ三人衆”の艦隊が、アヴァージ星系から動き出した!」
「!」
これを聞いたミディルツも、緊張した様子で席を立つ。
「それでは!?]
「ああ。どうやら…連中は本気のようだ」
「………」
口を真一文字にして眼差しを険しくするミディルツに、フジッガは問うた。
「私はキヨウへ向かうつもりだが、貴殿はどうされる?」
「私はテルーザ陛下の直臣ではありませんが、自分の機体を所持しております。それがこうしてフジッガ殿のもとに、御厄介になっているからには、何もせぬわけには参りますまい」
「そうか、助かる。では早速、船の手配を行うとしよう!」
そう言い残して去って行くフジッガの背中に視線を向けつつ、ミディルツは苦々しげに呟いた。
「バイオノイド計画…やはり、勘付くのが遅かったか………」
▶#01につづく
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